「コンサルティング会社に頼んだ方が良い」
「コンサルティング会社に頼むくらいなら自分でやった方が良い」
どちらのアドバイスも見かけるでしょう。
正直、どちらのアドバイスも半分正解であり半分間違いだと言えるでしょう。
もちろんコンサルティングを受けた方が良い人も、コンサルティングを受けない方が良い人もいます。
そこで、今回はクリニックの開業にコンサルティング会社が必要かを判断できるようにするため、以下の事項をお伝えします。
- コンサルティング会社とは
- コンサルティング会社が対応する事項
- コンサルタントの種類
ぜひ、最後までお読みいただき、クリニックでコンサルティング会社に依頼すべきかどうかを考えてみましょう。
この記事の内容
コンサルティング会社とは?
そもそもコンサルティング会社とはどのようなものなのでしょうか?
一言で言えば、開業を全面的にサポートしてくれる存在です。
先生にとってみれば、人生に一度しかない開業。どのように進めれば良いのかわからず、途方に暮れることも少なくないでしょう。
どこに立てれば良いのか、どうやって資金を調達すれば良いのか、スタッフは集まるのか、患者は来てくれるのか、などさまざまな不安があるでしょう。
そんな不安を解消するのがコンサルティング会社。
日常的に開業のサポートを行っているため、豊富な知識や経験をもとに的確なアドバイスをしてくれます。
まさに伴走者のような役割を果たすのがコンサルティング会社です。
クリニックのコンサルティング会社が対応する事項
クリニックのコンサルティング会社とはどんなことをやってくれるのでしょうか?
一般的には以下の9つの事項をやってくれることが多いでしょう。
- クリニックのコンセプト決めや戦略の立案
- 開業用地の調査・選定
- 事業計画書の作成
- 施工会社・医療機器提供会社の選定・やりとり
- 資金調達のサポート・交渉
- 広告戦略の立案〜媒体・業者選定
- スタッフ募集〜面接・採用
- スタッフ研修
- 保険等の申請書類提出のサポート
1つずつ、どんな内容なのかを解説します。
①クリニックのコンセプト決めや戦略の立案
1つ目はクリニックのコンセプト決めや戦略の立案です。
クリニックを運営していくための指針となるコンセプトをきちんと決めます。
ここがブレてしまうと、一貫性のないクリニックになってしまい、うまく運営できなくなる可能性もあるでしょう。
また、コンセプトを決めたら戦略の立案も行います。
開業するために、どのように進めていくのかを決めていきましょう。
②開業用地の調査・選定
2つ目は開業用地の調査・選定です。
どこに開業するのかを決めるのには、徹底した調査が必要です。
また、コンサルティング会社には、今までの知見を用いることでどこが開業に適しているのかがわかります。
そうした調査やデータは先生はお持ちでないはずなので、コンサルティング会社に依頼する方がより正確な判断ができるでしょう。
③事業計画書の作成
3つ目は事業計画書の作成です。
今後のクリニックがどう発展していくのかを事業計画書により明らかにしていきます。
事業計画書は、開業後のクリニック運営におけるコンパスの役割を果たすだけでなく、金融機関に融資してもらうときの参考資料にもなります。
そのため、専門の担当者と一緒に作るほうが融資の通りやすい計画書になるでしょう。
④施工会社・医療機器提供会社の選定・やりとり
4つ目は施工会社・医療機器提供会社の選定・やりとりです。
物件が決まると、内装工事や医療機器の選定などをしなければなりません。
しかし、内装工事や医療機器の選定など、やったことのない方がほとんどでしょう。
そのため、どんな会社に依頼すれば良いのか、どんな機器が良いのか、をアドバイスしてくれます。
医療機器に関しては、購入すべきかリースにすべきかも検討しなければいけないため、専門家と一緒に考えていきます。
⑤資金調達のサポート・交渉
5つ目は資金調達のサポート・交渉です。
ファイナンシャルプランナーの知識を活かして、適切な資金調達ができるようにサポートしてくれます。
特に金融機関とのやりとりは、慣れているコンサルタントにお願いする方がうまくいく可能性が高いです。
⑥広告戦略の立案〜媒体・業者の選定
6つ目は広告戦略の立案から媒体・業者の選定です。
多くの患者に知ってもらう、来てもらうためには広告を打つ必要があります。
どのような広告戦略が考えられるのか、またどの媒体で広告を打つのか、さらにはどの業者に広告を依頼するのかを一緒に考えます。
⑦スタッフ募集〜面接・採用
7つ目はスタッフ募集から面接・採用です。
スタッフの募集などを担当したことのある先生は少ないはずです。
そのため、どのようなスタッフが適しているのか、またどのように面接すれば良いのかがわからないでしょう。
そのため、募集の文面の作成や面接への同席、採用通知・不採用通知の発送なども代行してくれるコンサルタントを活用することがおすすめです。
⑧スタッフ研修
8つ目はスタッフ研修です。
スタッフの研修もやったことのない方がほとんどだと思います。
スタッフの対応はクリニックの満足度に大きく影響します。
クリニックの対応が良ければ満足してもらえますし、クリニックの対応が悪ければ満足してもらえず、リピートしなくなってしまうでしょう。
そのためきちんと研修をしてもらうことで、評判の良いクリニックにすることができます。
⑨保険等の申請書類提出のサポート
9つ目は保険等の申請書類提出のサポートです。
開業するときにはさまざまな書類を各機関に提出しなければなりません。
しかしその全てを先生がお一人でやるのは大変です。
そこで、コンサルタントにサポートしてもらえれば、非常に楽に手続きが進められるでしょう。
クリニックのコンサルタントの種類とは?
では、クリニックのコンサルタントにはどんな種類があるのでしょうか?
- 有料コンサルタント/無料コンサルタント
- 得意ジャンル別のコンサルタント
以上の2つを軸に解説します。
有料コンサルタントと無料コンサルタント
まずは、有料コンサルタントと無料コンサルタントから解説します。
有料コンサルタント
みなさんが想像するのは有料コンサルタントでしょう。
必要な料金を支払うことでさまざまなサポートをしてくれるコンサルタントのことです。
きちんと質の良いコンサルタントを見分けることができれば、医院の開業にプラスになるアドバイスがもらえるでしょう。
具体的には以下のような基準をもとに見極めてみてください。
- 実績・経験が豊富
- 確たる理論がある
- 話がわかりやすい
- 相性が合う
無料コンサルタントの具体例
一方、無料コンサルタントとは、コンサルタントは無料で請け負ってくれる業者のことです。
本業の傍らで、サービスとして無料コンサルタントをつけている業者が多く、それぞれの得意分野を活かしたアドバイスをしてくれます。
具体的には以下のような業者が無料コンサルタントとして活動しています。
- 医薬品卸業者
- 調剤薬局
- 医療モールの開発業者
- ハウスメーカー
無料コンサルタントに依頼する際の注意点
しかし、そんな無料コンサルタントには注意点があります。
お伝えしづらい点ではあるのですが、無料コンサルタントは有料コンサルタントよりも責任が発生しづらいです。
また、先に挙げた4つの業態も、利益を上げなければ活動が成り立ちません。
そうなると、クリニックの利益よりも自社がどうすれば儲かるのかに話が集中してしまう可能性があります。
コンサルタントは、それに見合う費用を既に支払っているため、その後の行動が利益に関係することはあまりありません。
また成果報酬型を採用している場合は、クリニックがどれほど大きな利益を上げるかにより、自分たちの報酬も変わるので、むしろクリニックのために全力を尽くすでしょう。
無料コンサルタントにはそれがないため、注意が必要になるのです。
得意ジャンル別のコンサルタント
また、コンサルタントには得意ジャンルがあります。
例えば、以下の6つが挙げられます。
- 集患
- 薬品等の卸
- 医療機器の契約
- 物件の選定・内装
- 税務
- 医療系に特化
もちろん基本的には一通りの分野において、専門的な知識を有していますが、その中でも得意な分野があります。
どんな内容をコンサルタントにお願いしたいのかが決まっていれば、得意ジャンルに合わせてコンサルタントを選ぶこともできるでしょう。
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まとめ:適切なコンサルティング会社に依頼して軌道に乗せよう
今回はクリニックでコンサルティング会社に依頼する場合のポイントを解説しました。
コンサルタントにきちんと依頼をすれば、クリニックの開業準備、または開業後の運営がスムーズに進むことが多いでしょう。
しかし、すべてのコンサルティング会社が先生のために一生懸命働いてくれるわけではないことも頭に入れておくと良いです。
中には自分たちの利益しか考えていないコンサルタントもいるため、事前にどんな会社かをリサーチした上で検討すると良いでしょう。