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口腔内スキャナーとは?メリット・デメリットや人気機種5選を徹底解説

口腔内スキャナーを導入するか迷っているという方はいらっしゃいませんか?

本記事では、そういった方に向けて口腔内スキャナーを導入するメリットやデメリット、人気の機種についても解説していきます。

導入を検討する際に、ぜひ参考にしてみてください!

口腔内スキャナーとは?

口腔内スキャナーとは、カメラで撮影した口腔内の状態を立体画像としてモニターに反映できる医療機器です。

口腔内の立体画像は、通常の画像では見ることができない角度からも観察できます。また拡大することで、よく観察したい箇所をピンポイントで見ることも可能です。

口腔内スキャナーは欧米などでは広く普及しており、一般的な医療機器となっていますが日本国内では普及率が数%でまだまだ広まっていません。

実際の歯科の現場では、矯正やインプラント、歯の状態の確認など幅広いシーンで活躍しています。

口腔内スキャナーの3つの特徴

口腔内スキャナーの特徴としては、主に以下の3つが挙げられます。

  1. 口腔内の情報をスピーディーにデジタル化できる
  2. レントゲンやCTのように放射線を使用しない
  3. 保険適用外に加えて、導入費用が高い

ここでは、これらについてひとつずつ解説していきます。

①口腔内の情報をスピーディーにデジタル化できる

口腔内スキャナーは、撮影された口腔内の情報のスピーディーなデジタル化が可能です。それにより治療方針を決め、治療を開始するまでの一連の工程をより簡単かつ短時間でこなすことができます。

ただし、矯正器具やインプラントを発注する歯科技工所がデジタルデータに対応できるかどうかを確認しておく必要があります。

デジタルデータに対応できなければ、正しく患者の状態を共有できず患者に合った医療器具を提供できない場合もあります。

②レントゲンやCTのように放射線を使用しない

口腔内スキャナーは、レントゲンやCTといった検査のように放射線を使用しません。そのため被ばくによる体への負担がなく、安心して治療を受けていただけます。

またそれらの検査と違い、小型のカメラで口腔内を撮影しモニターに映し出すだけの手間が最小限に抑えられ業務の効率化にも繋がるでしょう。

③保険適用外に加えて、導入費用が高い

口腔内スキャナーは日本ではまだまだ普及しておらず、いまだ保険適用外となっています。そのため導入費用が高額というのも特徴の1つです。

機器本体の相場は100〜数百万円と幅が広いですが高額となっています。また他にもソフトウェアライセンス費や管理・メンテナンス費、制御用のパソコンなど本体以外にも費用がかかることもあります。

口腔内スキャナーを導入する4つのメリット

口腔内スキャナーを導入することで得られるメリットは以下の4つです。

  1. 歯科治療の精度向上が期待できる
  2. スタッフの人為的なミスを減らせる
  3. 患者の負担を軽減できる
  4. 安全性が高い

これらのメリットをひとつずつ解説していきます。

①歯科治療の精度向上が期待できる

口腔内スキャナーを導入すると、歯科治療の精度向上が期待できます。

口腔内スキャナーによって立体画像を映し出すことで、あらゆる方向から口腔内を観察でき、細部の異常まで見つけやすくなります。

加えて、より正確な歯型を取ることが可能となり、歪みが少ないマウスピースやかぶせ物が作成できるでしょう。それによって高さが合わなくて違和感が生じたりかぶせ物の内側が虫歯になったりなどのトラブルを回避できます。

②スタッフの人為的なミスを減らせる

口腔内スキャナーは小型カメラで口腔内を撮影するだけと扱い方が簡単です。

それにより、スタッフの技術や経験によって画像精度の質に差が出るのを防ぐことができます。どんなスタッフでも正確な術前診断ができるようになり、人為的なミスを最小限に抑えられます。

また口腔内スキャナーを導入することで、治療方針を決定し治療を終えるまでの一連の流れを効率化してくれます。業務が短時間かつ容易になれば、疲れなどで集中できていない場合の人為的なミスを減らすことにも繋がるでしょう。

③患者の負担を軽減できる

口腔内スキャナーを導入することで、矯正などの治療を行う際の型取りで生じる吐き気や不快感といった患者にかかる負担を軽減できます。

他にも精度の高い治療によって、歪みのないマウスピースの作成やインプラントを行うことで、治療後に患者が不快感を減らすことができます。

④安全性が高い

口腔内スキャナーは、画像を撮影する際にレントゲンやCTを使う必要が無く放射線による被ばくの心配がありません。

小型のカメラで口腔内を撮影するだけなので、作業時間も短くて済みますし安全性が高い医療機器です。

また治療の精度向上にも寄与し、矯正器具やインプラントといった治療の安全性も高めてくれるでしょう。

口腔内スキャナーを導入する3つのデメリット

口腔内スキャナーを導入する際のデメリットは、主に以下の3つです。

  1. 口腔内の状態によって使用できない場合がある
  2. 保険適用外の治療で導入費用が高額
  3. 使い方に慣れるまでに時間がかかる

これらについて、それぞれ解説していきます。

①口腔内の状態によって使用できない場合がある

口腔内スキャナーは、歯の数が少ない人や歯並びが複雑な人など口腔内の状態の状態によっては使用できないこともあります。

その場合は、レントゲンなど他の検査方法で口腔内の状態を把握し、治療を行うことになります。

効果的に口腔内スキャナーを使える状態なのかを正確に見極めることが重要でしょう。

②保険適用外の治療で導入費用が高額

口腔内スキャナーを用いた治療は、日本ではあまり広まっておらず、現時点では保険適用外となっており、導入費用が高額というのもデメリットです。

安価な製品でも、本体だけで100万円ほどかかるため、導入後支払ったコストに見合うだけの頻度で使用するのかどうかを考慮した上で検討しましょう。

また製品によっては本体の価格だけでなく、保守管理や本体を制御するためのパソコンなどさらに費用がかさむこともあるので、何にいくらかかるのか確認しておくことが重要です。

④使い方に慣れるまでに時間がかかる

口腔内スキャナーは、日本での普及率は数%と低く、扱ったことが無い人の方が多いでしょう。そのため導入してから使い方に慣れて、使いこなせるようになるには、どうしても時間がかかってしまいます。

どのスタッフにも正しい使い方を共有し短時間で慣れられるように、あらかじめマニュアルを作成しておくことでこうした問題を回避できます。

口腔内スキャナー人気機種5選

口腔内スキャナーの人気機種として以下の5つをピックアップし、それぞれの特徴について解説していきます。

  1. iTero エレメント5D
  2. Virtuo Vivo
  3. Aadva IOS 100
  4. TRIOS 4 オーラルスキャナシステム
  5. コエックスi500

①iTero エレメント5D

公式サイト アライン・テクノロジー社「iTero エレメント5D」
価格 要問い合わせ
特徴 3Dデジタル印象
NIRIによる強化された隣接面う蝕検知補助機能
インビザライン アウトカム・シミュレーター
アライナー矯正治療の連携がスムーズ
タイム・ラプス視覚化機能など

iTero エレメント5Dは、たった1つの画像処理システムで全てをまかなえる3D口腔内スキャナーです。本来複数の機器を使用し行う業務を1つでこなせるため作業の労力を軽減できます。

近赤外光画像(NIRI)が備えられているため、リアルタイムで隣接面う蝕の検知と状態の観察が可能です。

またタイム・ラプス機能を搭載しており、診断時の状態や治療の過程などを記録し治療の進捗状況を患者と共有することができます。

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②Virtuo Vivo

公式サイト Dental Wings社「Virtuo Vivo」
価格 要問い合わせ
特徴 ペンのように扱えるハンドピース、チップは最大250回の滅菌が可能

Virtuo Vivoは、軽量でまるでペンのように扱うことができる口腔内スキャナーです。他の製品と比べて、スキャンの速度が少し遅いものの、スムーズで安定したスキャンが可能となっています。

先端のチップは簡単に取り外しが可能で、オートクレーブを用いた滅菌を最大250回まで行えるため衛生管理がしやすいのが特徴です。

以前開発された従来品より機能性が格段にアップしているため、他の高機能な製品と同じレベルのスキャニングが可能になりました。

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③Aadva IOS 100

公式サイト GC社「Aadva IOS 100」
価格 要問い合わせ
特徴 重量80g以下の軽量かつ小型なハンドピース
高速スキャン
快適なスキャニング
専用クラウドで安全にデータ管理など

Aadva IOS 100は、軽量でコンパクトなハンドピースでありながら高速で快適なスキャニングができる口腔内スキャナーです。

AIが搭載されているため、口腔内モードでは余計な組織を取り除いてくれたりスキャンデータを自動で判別することで、立体画像をカラーで表示可能です。

また専用のクラウドサービスである「AadvaXchange」と連携して使用することで、スキャンに関するデータをストレス無く管理できます。

軽く小型で扱いやすい本体であり、価格も他製品と比べると安価なため、手軽に導入しやすい製品となっています。

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④TRIOS 4 オーラルスキャナシステム

公式サイト 3shape社「TRIOS4 オーラルスキャナシステム」
価格 要問い合わせ
特徴 インスタントヒート機能
カウンター機能
口腔内の状態やう蝕リスクを視覚的にモニタリングなど

TRIOS4は、他の製品と比べて高額ですが圧倒的なスキャン速度を誇る口腔内スキャナーです。

インスタントヒート機能によりチップの内側が瞬時に温められ、たった数十秒の待ち時間でスキャニングを始められます。またカウンター機能も備えられているため、滅菌が行われた回数やチップの消耗具合を常に把握し的確な時期にチップの交換が可能になります。

他の製品と比較しても、機能の高いのがTRIOS4であり、とにかく機能性を重視したいという方に向いているでしょう。

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⑤コエックスi500

公式サイト 株式会社ヨシダ「コエックスi500」
価格 要問い合わせ
特徴 高画質
高精度・高速スキャン
軽量な機体
コンパクトなチップなど

コエックスi500は、コンパクトな本体ながら速く質の高いスキャンが可能な口腔内スキャナーです。

たった280gの本体重量で扱いやすいため、患者の治療をストレス無く行うことができます。また迅速にスキャンを行えるため、医師の業務を効率的にするだけでなく、患者への負担も最小限に抑えることが可能です。

モニターに映し出される立体画像は全てカラーで分かりやすく、患者と情報を共有することで安心して治療を受けてもらえます。

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まとめ:口腔内スキャナーを導入して満足度の高い歯科医院をめざそう!

本記事では、ここまで口腔内スキャナーを導入するメリット・デメリットや人気の製品について解説してきました。

口腔内スキャナーの国内での普及はまだまだですが、導入すれば治療の質が向上し患者の満足度上昇にも繋がるでしょう。

口腔内スキャナーの導入を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください!