2000年代に入ってから需要が高まっているメンズ脱毛サロン。
これからも一定の需要が見込まれるため、メンズ脱毛サロンを開業したいと考える方も多いのではないでしょうか。
本記事では、メンズ脱毛サロンの開業方法について解説します。
メンズ脱毛サロンの開業に必要な資格や資金、開業の流れや開業のポイントをまとめましたので、ぜひ参考にしてみてください。
この記事の内容
メンズ脱毛の需要が高まる理由
2000年頃からメンズ脱毛の需要が高まり始め、市場が拡大し続けています。
大きな理由として、男性も脱毛が身だしなみを整える方法であると認識し始めたことが挙げられるでしょう。
それまでの時代は、気にする方はいても対処の方法がほとんどありませんでしたが、メンズ脱毛サロンの数が増え、対処しやすい環境が整備されています。
今後も男性がファッション、身だしなみに気を遣う割合が増えることが見込まれるため、まだまだ需要は拡大する可能性が十分にあります。
そのため、メンズ脱毛サロンは成長産業にあると言えるでしょう。
メンズ脱毛サロンの開業に資格は必要か?
メンズ脱毛サロンを開業する際、資格が必要なのか気になりますよね。
メンズ脱毛サロンの開業には資格が必要なのか、資格以外にも必要な手続きがあるのかを解説します。
医療脱毛でなければ資格は不要
メンズ脱毛サロンの開業に、資格は不要です。
ただし、脱毛のなかでも脱毛サロンで光脱毛のみをおこなう機関であり、レーザー脱毛やニードル脱毛などの永久脱毛はできない点に注意してください。
永久脱毛は医療機関でのみ可能であるため、資格を取得して医療脱毛として取り組む必要があります。
メンズ脱毛サロン向けの民間資格
また、メンズ脱毛サロンに開業においても、民間の資格が存在します。
脱毛サロンに関係のある民間資格は以下の3つが挙げられます。
- JEPA認定美容ライト脱毛エステティシャン
- CPE認定電気脱毛士
- 美容脱毛士
必須ではありませんが、民間資格を取得することで、実績のアピールになり差別化を図れます。
メンズ脱毛サロンの運営を優位に進めたい方は取得しておくと良いでしょう。
開業届の提出を忘れずに
また、資格は不要ですが、開業届の提出は必須であることにも注意してください。
開業届を提出しないと事業を開始できません。
開業届の提出自体は難しくありませんが、書類の提出に慣れていない場合もあるため、早めに準備しておくと余裕が持てるでしょう。
メンズ脱毛サロンの開業に必要な資金
メンズ脱毛サロンの開業に必要な資金は、開業場所により異なります。
主な開業場所として挙げられる場所と資金の目安は、以下の通りです。
- 自宅:100〜150万円
- 賃貸マンション:150〜200万円
- テナント:300〜400万円
それぞれ詳しく見ていきましょう。
なお、脱毛器が高額になれば、その分これよりもかなり高い資金が必要になることは理解しておいてください。
自宅で開業する場合
自宅で開業する場合は、物件を借りる必要がないため、脱毛器と備品にかかる費用さえあれば開業できます。
内装工事費や宣伝費も必要になりますが、営業をスタートしながら徐々に改装・集客を始めるケースもあるため、初期段階では必須ではありません。
そのため、脱毛器と備品にかかる費用の合計100〜150万円ほどで開業できます。
賃貸マンションで開業する場合
賃貸マンションで開業する場合は、物件を新しく借りるため、自宅での開業よりも多くの費用が必要です。
- 家賃・敷金礼金:20〜30万円
- 家具・家電の購入費用:10〜20万円
これらの費用が追加でかかるとすると、自宅での開業よりも50万円ほど多く費用を用意しておくのが好ましいでしょう。
そのため、150〜200万円ほどは用意しておくのが無難です。
テナントで開業する場合
テナントで開業する場合には、家賃や敷金礼金が賃貸マンションよりも高く、保証金も必要になります。
保証金は賃料の10ヶ月分が相場とされているため、家賃10万円の物件であれば保証金で100万円程度は必要になります。
他にも、仲介手数料や保険などを合わせると、自宅での開業に比べて200万円前後は追加で必要です。
そのため、テナントでの開業では300〜400万円ほど用意しておきましょう。
開業資金が足りない場合の対処法
開業資金が足りない場合には、以下の3つの対処法が考えられます。
- 日本政策金融公庫による融資
- ローン、クレジット・リース
- 自治体の融資や助成金
1つずつ解説します。
日本政策金融公庫による融資
日本政策金融公庫では「新規開業資金」として、7,200万円(うち運転資金4,800万円)を限度に融資が受けられます。
特別利率が適用され、通常よりも低い金利で融資が受けられるため、利用を検討してみてください。
ローン、クレジット・リース
高額な脱毛器の購入が難しい場合は、ローンやクレジット・リースの利用も検討してみてください。
どの方法でも初期費用を抑えることができ、多額の自己資金が用意できない状況でも開業できます。
しかし、毎月の出費が増える点には注意が必要です。
売上が立ち始める前から、毎月多くの固定費が発生するため、支払いが厳しくなる可能性もあります。
運転資金には余裕を持って開業することをおすすめします。
自治体の融資や助成金
自治体の融資や助成金の活用もおすすめです。
特に助成金は返済の必要がないほか、個人事業でも利用できる制度が複数あるため、利用しやすいでしょう。
メンズ脱毛サロンを開業する流れ
メンズ脱毛サロンを開業するには、以下のような流れで進められます。
- 事業計画書の作成
- 物件探し
- 資金調達
- 脱毛器の選定
- 内装工事・備品設置
- 宣伝
- 諸手続き
1つずつ見ていきましょう。
事業計画書の作成
まず、事業計画書の作成をおこないます。
どのようなメンズ脱毛サロンを目指すのかというコンセプトを決めてから、具体的なビジョンを作成してみてください。
なお、メンズ脱毛では20代の方が安価なサービスを、30代から40代の方が高価なサービスを利用する確率が高いことを念頭においておくと良いでしょう。
また、男性を相手に脱毛サロンを運営するなら「男性専用」にすることが望ましいです。
女性客の目線が気になる方が多く、それが原因で断念されるのは非常にもったいないため、男性専用の脱毛サロンとして営業することを検討してみてください。
物件探し
事業計画書が作成できたら物件探しに入ります。
男性は、脱毛サロンに通っていることを知られたくない方が少なくないため、目立つ場所にサロンを構えるのは避けるのが無難です。
特に建物の1階や大通り沿いの物件は避けたほうが良いでしょう。
2階以上や路地裏の物件を選ぶのがおすすめです。
また、この際、内装工事業者も一緒に探しておくと後が楽になります。
資金調達
物件探しと同時並行で進めるのが資金調達です。
先ほど3つの方法を紹介しました。
- 日本政策金融公庫による融資
- ローン、クレジット・リース
- 自治体の融資や助成金
これらの方法を利用して、メンズ脱毛サロンの開業に必要な資金を確保しましょう。
脱毛器の選定
資金が調達できたら脱毛器の選定をおこないます。
脱毛器の価格は100〜500万円と幅があるため、予算と相談しつつ必要な機能を備えた脱毛器を探しましょう。
一般的に男性の毛は女性よりも濃いため、出力が高い脱毛器を選ぶと良いでしょう。
出力が高い分、肌荒れしやすくなるため、冷却機能が高いことも重要です。
また、ヒゲなど効果の出にくい場所でも脱毛できるようにするため、「IPL」方式の脱毛器を選ぶと良いでしょう。
脱毛器の選び方やおすすめの脱毛器など、業務用脱毛器について詳しく知りたい方は以下のリンクもあわせてご覧ください。
【2024年10月】業務用脱毛器おすすめ11選!選び方や価格相場も解説!
内装工事・備品設置
物件の選定ができたら内装工事も進めます。
脱毛器の大きさや動線などを加味した上で、落ち着いた状態で脱毛ができる空間を作りましょう。
あわせて備品の設置も進め、徐々に開業へのイメージを膨らませましょう。
宣伝
一通り開業に必要な準備が整いつつあれば、宣伝を始めましょう。
脱毛に興味を持つ方は若い方のほうが多いため、SNSなどインターネットを使った宣伝が効果を発揮します。
具体的にはInstagramやTwitter、ホームページなどを利用し、脱毛サロンに通うことにより得られる効果がわかりやすい宣伝をしましょう。
諸手続き
最後に、開業届の提出など必要な手続きを済ませておきましょう。
緊急事態が発生した際に大きな被害を受けないようにするため、保険への加入も検討してみてください。
メンズ脱毛サロンの開業で成功するには?
メンズ脱毛サロンの開業で成功するためには、以下の2つのポイントを意識すると良いでしょう。
- 集客に力を入れる
- カウンセリングの質を高める
- 効果が高いこと、痛みが少ないことを打ち出す
1つずつ解説します。
集客に力を入れる
集客に力を入れましょう。
どれだけ質の高い施術をおこなっても、そもそもお客様に来ていただけないと商売として成り立ちません。
集客をおろそかにしたばかりに、開業からわずか数ヶ月から1年ほどで廃業に追い込まれるケースもあります。
SNSを使えば無料で宣伝できるため、できることから始めてみてください。
成長産業でも競合は多くいるため、あなどらずに地道にお客様に来てもらえるサロンを目指しましょう。
カウンセリングの質を高める
カウンセリングの質を高めることも大切です。
一般的には、脱毛サロンを利用してもらう前にカウンセリングをおこない、お客様が何に悩んでいるのか、どうなりたいのかを聞き、最適なプランなどの説明をします。
しかし、カウンセリングの質が低く、不満や疑念を持たれると来院してくれない可能性が高まります。
男性の悩みには男性のほうが共感できることが多いと考えられるため、男性のスタッフが研修を受けた上でカウンセリングをおこなうのが望ましいでしょう。
効果が高いこと、痛みが少ないことを打ち出す
集客において、脱毛の効果が高いことや痛みが少ないことを打ち出してみると良いでしょう。
一般的に、男性は高い脱毛効果と痛みが少ないことを求める傾向にあります。
そのため、高い脱毛効果を発揮しつつ、痛みの少ない機器を使っていることを全面に押し出すと興味を持ってもらえる確率が高まるでしょう。
もちろん使用する機器について、虚偽の宣伝をしてはいけないため、高い脱毛効果を発揮しつつ、痛みの少ない機器を導入することもあわせて検討してみてください。
まとめ
今回は、メンズ脱毛サロンの開業について解説しました。
基本的にはメンズでもウィメンズでも混合型でも脱毛サロンの開業に必要なことは変わりません。
しかし、ちょっとしたコツを理解しているだけで、グッと利用してもらえる確率が高まります。
ぜひ、男性に興味を持ってもらいやすくなるようなメンズ脱毛サロンを作り上げてください。