「”医療用モニター”という言葉をよく聞くけど、どのようなものか?」
「医療用モニターは一般用モニターと何が違うのか?」
このような疑問をお持ちではありませんか?
そこで、本記事では医療用モニターとは何か、一般用モニターとの違いを解説します。
また、記事の後半では医療用モニターの品質管理についても解説しているので、ぜひ最後までお読みください。
この記事の内容
医療用モニターとは?
医療用モニターとは、医療専用に使われるモニターのことです。
医療現場では細かい画像を忠実に再現する必要があります。
忠実に再現できなければ、モニターからはわずかな変化を読み取れず、病気の兆候を見逃してしまう可能性が高まります。
このように、モニターの性能が悪いと医療ミスにつながる恐れがあるため、医療用モニターは一般用モニターに比べて高性能に作られています。
医療用モニターと一般用モニターとの違い
では、医療用モニターと一般用モニターでは具体的にどのような点に違いがあるのでしょうか。
主に以下の2つの点が挙げられます。
- 画面が安定して高品質
- 快適に操作できる
それぞれ詳しく見ていきましょう。
画面が安定して高品質
1つ目は、画面が安定して高品質であることです。
先述した通りですが、医療用モニターは医療ミスを引き起こさないためにも、高品質に作られています。
一般用モニターにも医療用モニター同様、高品質な製品はありますが、その多くは急速に劣化してしまう傾向にあります。
もちろん、劣化してしまった一般用モニターは医療用モニターとしては使えないため、安定して高品質であることも求められるのです。
具体的には、輝度やノイズ、視野角などにおいて、一般用モニターよりも安定的に高いパフォーマンスを発揮できるものが多いといえます。
快適に操作できる
2つ目は、快適に操作できることです。
どれだけ高性能なモニターでも、使い勝手が悪ければ医療現場には適しておらず、診療の遅延や先生への負担増加につながる恐れがあります。
そこで、マルチモダリティ画像や人間工学に基づいた読影を導入することで、快適性を高めている医療用モニターが多くあります。
マルチモダリティ画像とは、1つの画面に複数の画像を表示することです。
比較しやすくするために画像を並べ替えたり画像同士を組み合わせたりできるので、スムーズな診療につながります。
また、モニターの輝度に目が慣れず、疲れを感じる先生が多くいることがわかっています。
そこで、人間工学に基づいた読影を導入することで、負担を感じずにモニターを閲覧できる環境が作られるのです。
医療用モニターの品質管理はどうすれば良い?
どれだけ高品質なモニターでもずっと高品質なわけではないため、知らず知らずのうちに品質が低下している可能性があります。
品質が低下していることに気づけないと、高品質だと信頼して閲覧していたモニターに不備が生じることになるため、医療ミスにつながりかねません。
そこで、以下の2つの方法で品質管理を徹底することが望ましいでしょう。
- ガイドラインを準拠する
- 品質管理に対応したソフトウェアやセンサーの導入
それぞれ確認してみましょう。
ガイドラインを準拠する
1つ目は、ガイドラインを準拠することです。
医療用モニターの品質管理については、一般社団法人 日本画像医療システム工業会によって作成された 「医用画像表示用モニタの品質管理に関するガイドライン」というガイドラインがあります。
運用体制や試験のやり方について記されているので、このガイドラインを参照し、必要な対策を講じることで、品質管理を行うことが可能です。
品質管理に対応したソフトウェアやセンサーの導入
2つ目は、品質管理に対応したソフトウェアやセンサーの導入です。
ガイドラインを遵守していても、人の目で確認するのには限界があります。
そこで、ソフトウェアやセンサーなど、機械の目に頼ることがおすすめです。
品質管理に対応したソフトウェアやセンサーが提供されているため、積極的に活用してみてください。
まとめ
今回は医療用モニターについて解説しました。
一般用モニターと異なり、安定して高品質なことが求められます。
医療ミスを起こさないためにも、医療用モニターを導入しましょう。
また、医療用モニターは品質管理を徹底することが大切なため、ガイドラインを重視したりソフトウェアやセンサーを導入したりすることを検討してみてください。