「AEDの導入を検討しているけど、リースと購入はどちらが良いのだろう……」
「AEDのリースが気になっているから、メリット・デメリットを知りたい」
AEDは多くの方が集まる場所や、万が一に備えておきたい場所に設置するのがおすすめです。
一方で、AEDも購入とレンタルがあり、それぞれ費用やメリット・デメリットが異なります。
そこで、本記事では、AEDをリース契約するメリットやデメリット、費用などについて解説します。
AEDのリースを提供しているおすすめサービス会社を含めて解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
この記事の内容
AEDはリースと購入どちらが良い?
AEDはリースと購入があるため、状況や目的に合わせて検討すると良いでしょう。
たとえば、リース契約は購入するときと比べて、初期費用を抑えられます。そのため、小規模事業や初めてAEDを設置するという方に向いているでしょう。
ほかにも、短期間のイベントや仮設施設で使用する場合、リース契約がおすすめです。
一方、長期的に設置したい場合や、契約にとらわれない柔軟な運用を検討している場合は、購入が向いています。
リースと購入で迷っている場合は、AEDを設置する・運用する目的を明確化したうえで、レンタルするか、購入するかを検討しましょう。
AEDをリースするメリット
AEDをリースするメリットは、5つあります。
- 初期費用を抑えられる
- メンテナンス・交換対応が期間に含まれている
- 最新機種への対応がしやすい
- 万が一のトラブルに備えられる
- 法人の場合は費用を経費計上できる
それぞれのメリットについて解説します。
初期費用を抑えられる
AEDをリースするメリットは、購入するときと比べて初期費用を抑えられる点があげられます。リースであれば初期費用が0円の状態で導入できるため、費用を少しでも抑えたい方におすすめです。
たとえば、店舗やオフィスを開業したばかりの場合は、初期費用を抑えられるリース契約が向いているでしょう。
初期費用を抑えることで、余裕を持った資金繰りがしやすいです。
メンテナンス・交換対応が期間に含まれている
AEDのリース契約には、期間内にメンテナンスや交換対応が含まれているケースが多いです。
そのため、消耗品の交換やメンテナンスが不要で、維持管理の手間がかからない点が魅力としてあげられます。
有効期限が切れる前に、業者が定期的に交換品を送ってくれるため、トラブルが起きる可能性は低く、安心して利用できるでしょう。
最新機種への対応がしやすい
リース契約の場合は、最新機種への対応がしやすい点がメリットです。
リースは、契約更新時や一定期間経過後に、最新のAED機種に無料、または低額で交換できるプランがあります。AEDの技術進化や、規制変更に対して容易に対応できる点が大きな魅力といえるでしょう。
定期的に最新機種へと新しくしたい場合は、リース契約を検討してみてください。
万が一のトラブルに備えられる
万が一のトラブルに備えられるという点は、AEDをリース契約するメリットです。リース契約の場合は、使用後の対応や故障など、万が一のトラブルに対して迅速に対応してもらえます。
たとえば、AEDが作動しない場合は、代替機の提供や使用後の機器交換などに対応してもらえるでしょう。
購入の場合だと、部品の追加購入や修理などに時間やコストがかかってしまうケースが多いです。万が一のトラブルにも柔軟に対応できる環境を作りたいときは、リースがおすすめです。
法人の場合は費用を経費計上できる
AEDのリース契約を選ぶメリットは、法人の場合は経費計上できる点があげられます。
AEDは、全額を月次の経費として計上可能で、リースなので固定資産としての減価償却が不要です。
会計処理が簡単になり、会計・経営業務の負担が軽減できます。
AEDのリース契約で発生する支払いは、以下のような勘定科目で処理します。
借方 | 貸方 | ||
---|---|---|---|
勘定科目 | 金額(円) | 勘定科目 | 金額(円) |
賃借料 | 10,000 | 普通預金 | 10,000 |
AEDは物品として借りるため、賃借料で計上しましょう。
なお、会社によっては、勘定科目として「リース料」を設けている会社もあります。複数の機器や、設備をリース契約をしている場合に区分管理しやすいでしょう。
AEDをリースするデメリット
一方で、AEDをリースするデメリットは3つあります。
- 長期的にリースする場合はコストが高くなる可能性がある
- 途中解約に制限や違約金がある
- リース終了後に手元に残らない
それぞれのデメリットについて解説します。
長期的にリースする場合はコストが高くなる可能性がある
AEDをリースするデメリットは、長期的にリースすると、コストが高くなる可能性がある点があげられます。
短期間であればコスト負担を抑えることが可能ですが、数年単位の長期利用になると、購入よりも総支払額が高くなってしまうケースが多いです。
たとえば、約20万円前後のAEDを月額1万円でリースする場合、2年以上の期間をリース契約すると、約24万円の費用が必要で、コストが高くなってしまう傾向があります。
リースの月額料金にはメンテナンス料や保険料が含まれているので、総額がかさみやすいのは仕方ありません。
途中解約に制限や違約金がある
途中解約に制限や違約金がかかる可能性がある点は、AEDをリースするデメリットです。
リース契約は、1年や3年、5年などの年単位で行われることが多いです。「途中で使わなくなった」「閉業した」などの事情がある場合でも、違約金が発生する可能性があります。
そのため、リース契約をする際には、契約内容をしっかりと確認したうえで検討しましょう。
リース終了後に手元に残らない
AEDのリース契約は、リース終了後に手元に残らない点がデメリットです。
リース契約の場合は、契約終了後にAEDを返却する必要があり、自社の所有物にならず、手元に残りません。再度使い続けたい場合は、もう一度新しく契約を結び直すか、再リースする必要があります。
継続性に課題を感じやすいため、購入にするか、レンタルにするか考える際には、どのくらいの期間利用するかなどを含めて検討しましょう。
AEDのリース価格目安(設置する場合とどれほど違う?)
AEDのリース契約は、月額3,000円~1万円程度が相場です。契約期間の年数が長くなるほど、1年・月単位の費用が安くなる場合が多いです。
一方、購入する場合は、AEDを購入する初期費用として20~30万円程度かかります。加えて購入の場合、保守費用やメンテナンス、交換費用などが発生します。
1~3年程度の短期間であればリース、5年以上の長期期間の利用を検討している場合は、購入がお得です。
AEDのリースが向いている方
AEDのリースが向いている方は、以下の5つのいずれかに当てはまる方です。
- 初期費用を抑えたい
- 機器の管理・点検の手間をかけたくない
- 一定期間だけAEDを設置したい
- AEDの更新や機種選びに不安がある
- ランニングコストを一定にしたい
どのような方がAEDのリースが向いているか解説します。
初期費用を抑えたい
初期費用を抑えたい方は、AEDのリースが向いています。
特に、起業・開業したばかりのときは、余裕のある資金繰りをしたいと考える方も多いのではないでしょうか。リースであれば月額3,000円~1万円程度で設置できるため、起業・開業費を圧迫せずに済みます。
また、中小企業や個人事業主、非営利団体など、資金に限りがある場合は、初期費用を抑えられるAEDのリースがおすすめです。
機器の管理・点検の手間をかけたくない
AEDのリースは、機器の管理・点検の手間をかけたくない方に向いているでしょう。AEDを購入する場合は、自身で消耗品の交換やメンテナンスを行う必要があります。
そのため、機器の管理・点検の手間をかけたくない場合は、AEDのリースを検討してみてください。
一定期間だけAEDを設置したい
AEDのリースは、一定期間だけAEDを設置したい方におすすめです。
なかでも、イベントや仮設施設、期間限定の催事で使用したいという場合に、AEDのリースが向いてるでしょう。
たとえば、3日間のイベントが開催される際に、安全対策として一時的にAEDを設置したいときなどに、AEDのリースを選ぶとコストや手間を抑えられます。
AEDの更新や機種選びに不安がある
AEDの更新や機種選びに不安がある方は、AEDのリース契約がおすすめです。
具体的には、AEDの知識がなく、どの機種を選ぶべきなのかわからないという場合は、リース契約が向いてます。
また、将来的に機器の入れ替えやアップデートが必要なときは、リース契約を選択すると、低額や無料で交換してもらえるでしょう。
機種選びに迷っている方や、機種のアップデート費用を抑えたい方は、AEDのリース契約を検討してみてください。
ランニングコストを一定にしたい
AEDのリース契約は、ランニングコストを一定にしたいと考えている方に向いています。
たとえば、AEDを購入するときは、初期購入費用のほかに、消耗品の交換代、メンテナンス費などのコストが発生し、それぞれ更新頻度が異なるため、管理が大変です。
一方で、AEDのリースであれば、月額料金内にリース料やメンテナンス費用などが含まれているため、ランニングコストを一定にすることが可能です。
予算管理のしやすさにこだわりたい方や、ランニングコストを一定にしたい方はリース契約がおすすめです。
AEDのリースがおすすめな団体・企業
AEDのリースがおすすめな団体・企業は、4つあります。
- 学校や介護施設などの公共施設
- イベント会場
- 商業施設・オフィスビル
- 地域自治会やマンション管理組合
それぞれのおすすめな理由を解説していきます。
学校や介護施設などの公共施設
AEDのリースは、学校や介護施設などの公共施設におすすめです。
学校や介護施設などは、利用する人が多い一方、予算が限られているケースも少なくありません。リース契約であれば、初期費用を抑えられるほか、管理・点検の手間を減らし、安全対策も継続的に行えます。
教職員の負担や運営に負担をかけずにAEDを設置できるため、学校や介護施設などの公共施設はリース契約が向いているでしょう。
イベント会場
イベント会場は、AEDのリース契約がおすすめです。
イベント会場などは、短期間のみ行われることが多いため、コストを抑えながらAEDを設置したいときにリース契約が活躍してくれます。
マラソン大会などのイベント会場は、心停止リスクが高く、心停止から電気ショックまでの迅速かつ確実な対応が欠かせません。
最新技術を搭載した機種を用意しやすい点から、イベント会場はリース契約が向いているでしょう。
商業施設・オフィスビル
商業施設やオフィスビルは、リース契約がおすすめです。
商業施設やオフィスビルは、不特定多数の利用者が訪れるため、他の場所と比べてAEDの使用頻度が高いです。
リース契約であれば、バッテリーやパッドの定期交換、故障時の対応がプランに含まれているので、AEDが必要なときに使用できないという状態を防げます。
ほかにも、リース契約であれば、契約更新のタイミングで最新機種に切り替えができ、JRC蘇生ガイドラインなどの更新にも対応した最新技術搭載のAEDを設置できます。
商業施設やオフィスビルなど、不特定多数の利用者が訪れる場所は、リース契約を検討してみてください。
地域自治会やマンション管理組合
地域自治会やマンション管理組合は、AEDのリース契約が向いています。
導入費用や保守費を住民からの管理費でまかなう際に、毎月の費用を一定にしたいと考える地域自治体やマンション管理組合は少なくないでしょう。
リースであれば毎月費用を固定できるため、少ない予算からでも捻出しやすいです。
また、AEDの知識を持つ人がいない場合でも、外部に管理を任せられます。地域自治会やマンション管理組合は、リース契約に注目してみてください。
おすすめのAEDリースサービス提供会社7選
AEDリースサービスを提供しているおすすめの会社を、次から紹介します。
AEDレンタルサービス株式会社
運営会社 | AEDレンタルサービス株式会社 |
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費用 | 8,800円~/月額 |
特徴 | ・短期間から長期間用のAEDを用意 ・シーンに合わせて機種を提案してくれる ・リモート点検付き |
公式サイト | https://www.aed-rental-s.com/ |
AEDレンタルサービス株式会社は、柔軟な契約期間が魅力のAEDリースサービス提供会社です。
1か月未満のレンタルや、1か月以上、5年以上のレンタルから選択できます。
また、より実質な訓練ができるAED訓練用機器レンタルも行っているので、AEDに関する勉強会を実施したい場合などにもおすすめです。
また、AEDは3種類を取り扱っており、カラーイラストガイド付きでわかりやすいです。
すべてリモート点検が付いているので、プロのメンテナンスサポートが付いている点も魅力として大きいでしょう。
株式会社ヤガミ
運営会社 | 株式会社ヤガミ |
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費用 | 4,378円~ |
特徴 | ・50,000台以上の実績を持つ ・保証期間が8年間と長い ・交換は4年に1度だけで手間が少ない |
公式サイト | https://aed.yagami-inc.co.jp/plan/ |
株式会社ヤガミは、保証期間が8年間と長い点が大きな特徴としてあげられます。
50,000台以上の導入実績を持ち、低コストで導入したい方に向いているでしょう。
交換頻度は4年に一度だけなので、手間が少ない点が魅力です。
また、消耗品を交換時期に送付してくれるため、消耗品の期限管理の手間も必要ありません。
手間やコストを最小限に抑えたいと考えている方におすすめです。
SECOM
運営会社 | SECOM |
---|---|
費用 | 4,620円~ |
特徴 | ・4種類のAEDを取り扱っている ・未就学児にも対応しているAEDもあり ・AEDスキルアップサービスも提供している |
公式サイト | https://www.secom.co.jp/business/medical/aed/ |
SECOMは、4種類のAEDを取り扱っているAEDリースサービスを提供しています。
大人だけでなく、未就学児にも対応しているAEDがあり、設置する状況に合わせてAEDを選べるでしょう。
また、契約期間は最初は5年間で、それ以降は1年前の契約更新が可能です。
さらに、AEDのサービスを提供しているだけでなく、AEDスキルアップサービスも提供しています。
AEDに関する知識を身に着けたい方にもおすすめです。
ALSOC
運営会社 | ALSOC |
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費用 | 要問い合わせ |
特徴 | ・目的や状況に合わせたAEDを提案 ・設置サポートまで対応 ・AEDトレーニングが充実している |
公式サイト | https://www.alsok.co.jp/corporate/aed/ |
ALSOCは、さまざまなAEDを取り扱っており、目的や状況に合わせたAEDを提案してもらえます。
導入実績では、補助金を利用して導入できたという声もあり、AED導入目的をヒアリング後に、的確なAEDを提案しています。
また、ALSOCのAEDは持ち運びしやすいコンパクトなタイプなどもあるため、多種多様な場所に持参したい場合にもおすすめです。
さらに、設置からサポートまで、全国均一で対応してもらえます。
AEDトレーニングも行っており、AEDの知識を身に着けたい方にも向いているでしょう。
AED保守受付センタ
運営会社 | 日本光電 |
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費用 | 要問い合わせ |
特徴 | ・短期レンタルと5年リースのプランがある ・消耗品を定期的に交換してもらえる ・導入フローまで丁寧に説明してもらえる |
公式サイト | https://www.aed-life.com/products/aedrental/lease/ |
AED保守受付センタは、短期レンタルと5年リースのプランがあります。
電極パッドややキャリングバッグ、バッテリーなどのセット内容が充実しており、届いた後はいつでも利用できます。
また、消耗品は定期的に交換してもらえるので、使用する際に有効期限が切れているという状態を避けられるでしょう。
導入フローまで丁寧に説明してくれるため、初めてAEDを導入する方にも向いています。
サニクリーン
運営会社 | サニクリーン |
---|---|
費用 | 要問い合わせ |
特徴 | ・初めても使いやすいサービスを提供 ・消耗品をこまめに交換してもらえる ・定期点検のサポートあり |
公式サイト | https://www.sanikleen.co.jp/biz/product_service/service/health_care/aed-3100/ |
サニクリーンは、8年間のAEDレンタルサービスを提供しています。
AEDの導入が初めての方でも使いやすいように、操作性に優れたAEDを取り扱っています。
8年間のレンタルサービスを提供しており、長期間のレンタルをしたい方に向いているでしょう。
2年毎に除細動パッド、4年経過時にバッテリーを無償交換してくれるため、消耗品の有効期限が切れてしまう心配がありません。
また、定期点検もサニクリーンが対応してくれるほか、日常点検業務のサポートも対応しています。
旭化成AEDコールセンター
運営会社 | 旭化成株式会社 |
---|---|
費用 | 要問い合わせ |
特徴 | ・購入・リース・レンタルから選べる ・設置したい目的や要望を丁寧にヒアリング ・講習会のサービスも提供している |
公式サイト | https://www.ak-zoll.com/aed/ |
旭化成AEDコールセンターは、AEDの購入・リース・レンタルのサービスを提供しています。
お問い合わせを行った後は、担当者がAEDを導入した目的や状況などを丁寧にヒアリングしてくれます。
状況に合わせて、リースが良いのか、レンタルが良いのかなどを提案してもらえるでしょう。
また、AEDの講習会も有料で対応しており、専任のインストラクターからAEDに関する知識を学ぶことが可能です。
まとめ:初期費用を抑えたい方や一定期間だけ使用する方はリースがおすすめ
AEDのリース契約は、初期費用を抑えたい方や、一定期間だけ使用したいという方に向いています。
また、AEDのリース契約は、AEDのメンテナンスや交換対応が期間に含まれているため、維持管理の手間がかからないという点が魅力となっています。
多くのメリットがありますが、導入する目的や状況によっては、リースよりも購入したほうが良い場合もあるため、目的を明確化し、入念に検討するようにしてください。