インプラントは治療後のメンテナンスこそが大切。喫煙を避け、定期的な受診を心がけてほしい
インプラントは失った歯を補うときに選択肢の1つとなる治療法です。顎の骨の中に人工歯根を埋め込み、その上に人工歯を取り付けることで「新しい歯」をつくります。いわゆる「入れ歯(義歯)」に違和感や抵抗感がある方にとっては第一選択肢となる反面、顎の骨の量が十分でない場合には適応とならないことがあります。
インプラントの大きなメリットは、周囲の歯を削るなどの負担をかけずに済むことです。また、単に歯を1本つくるだけでなく、インプラントを基礎にして部分入れ歯を取り付けるなど、治療のバリエーションが広がることも患者さんの利益につながるでしょう。一方で、インプラントは保険が適用されない自由診療となるため治療費が高額になる傾向があります。
インプラントはご自分の歯と同じようにお使いいただけますが、あくまでも人工物です。治療の際はまずお口の中のコンディションを整える必要があり、治療後も定期的なメンテナンスによって歯周病(インプラント周囲炎)を予防する必要があります。せっかく高額な治療したのに、再び歯を失うようなことは避けなければなりません。口腔環境に悪影響を及ぼすとされる「たばこ」を控えると同時に、日々のケアや定期的な受診を心がけていただくとよいでしょう。