心房細動(シンボウサイドウ)の原因
心房の電気的な異常によって起こる。電気的な異常が起こる理由としては、加齢による心臓弁膜症や虚血性心疾患があげられるほか、高血圧や生活習慣、ストレスなどとの関わりも指摘されている。心房細動(シンボウサイドウ)の症状
不整脈の一種。動悸やめまいを感じることがあるほか、心房に血栓が生じ、脳梗塞等の要因になることがある。心房細動によって生じた血栓は、脳梗塞の中でも、より広範囲に障害を引き起こす恐れがあることが確認されている。一時的に起こるものと、慢性的に不整脈が続くものとがある。心房細動(シンボウサイドウ)の治療
原因となる疾患が明確な場合は、その治療を優先する。血栓の予防のため、血液をサラサラにする抗凝固薬などが用いられる。近年は、心房細動のきっかけとなる箇所に直接働きかけるカテーテル治療も多く用いられる。- 受診科目
- 循環器内科
この病気について6人の医師の見解があります。
医師から聞いた
心房細動の対処(治療)方法
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早期発見が何よりも大切
不整脈の一種である心房細動は、年齢に従って増えてくる疾患です。心房細動は具体的な症状に乏しく、実に5割の方は気がついていないと言われています。心房細動にも様々なタイプがあり、普段は正常な脈で時々症状の出るタイプ、何日間が続いて症状が消えてしまうタイプなど、いくつかに分かれます。症状が続いているようであれば心電図で見つかりますが、そうでない方の場合、自覚症状がなければ気が付かないことが多いのです。心房細動で危惧されるのは、心臓の中に血栓が生じ、血液の流れに乗り、脳血栓に代表される重大な疾患を引き起こしてしまうことです。かつては、心房細動がたまに起こる場合には危険性はさほどでもないと言われていた時代がありました。ですが、心房細動による脳血栓は、脳の大きな領域の血栓に繋がりやすいと言われており、甘く考えることは禁物です。
発症する要因は複合的なものがほとんどであり、動脈硬化を起こす高血圧や糖尿病等の疾患がベースになると考えられています。年齢とともに頻度が上がっていくことから見て、1番の原因は年齢と考えることができ、動脈硬化が進んでいくと考えることも出来ます。
治療としては、アブレーションが代表的です。アブレーションとは、カテーテルを用い、心臓の中に管を入れ、電気の力で原因となる箇所を焼灼(しょうしゃく)する治療のことで、若い方の場合、脳血栓を予防するためのお薬を長期的に服用することは避けたいですから、アブレーションが積極的に採用されます。逆に高齢者の場合、血管そのものがもろくなってしまっていることもあり、リスクが生じます。また、心房細動が起こってから時間が経過していると、治療そのものが難しくなり、再発が起こりやすくなる傾向があります。
いずれにしても、早期発見が何よりも大切であり、そのためには健康診断を定期的に受けることが重要になります。