歯牙移植の原因・症状とは?
歯牙移植(シガイショク)の概要
歯牙移植とは、むし歯や歯周病などで歯を失った部位に、健康な親知らずや、噛み合わせに関与していない自分自身の歯を移植する治療。人工物を用いるインプラントや義歯とは異なり、天然歯そのものを活用できる点が特徴で、ブリッジのように両隣の歯を削る必要がなく、義歯より違和感が少ない。また、歯根膜が残ることで噛み応えの感覚を自然に保てることも大きな利点となる。 一方、移植にはいくつかの条件が求められる。移植に用いる歯が健康であること、歯根膜が十分に保たれていること、歯根形態が複雑すぎないこと、などである。特に歯根膜は移植歯を骨に結びつける重要な組織で、これが損なわれている場合は適応が難しい。また、抜歯後時間が経って骨が硬くなると、骨の削合量が増えるなど治療難度も上がる。 治療の成功率は条件に左右されやすく、10年生存率はおよそ7割程度と報告されている。インプラントよりやや低い数値ではあるが、利用可能な歯がある場合には「自分の歯を生かす」という観点から選択肢となり得る。義歯が安定しにくいケースで、移植歯が支えとなって噛み合わせが改善することもある。ただし、移植後に歯根膜の癒着不全や歯の吸収、骨との癒着などのトラブルが起こる可能性もあり、これらのリスクを理解したうえで検討する必要がある。
【受診科目】
- 歯科
- 歯科口腔外科
※3人の医師がこの病気について述べています
歯科医師に聞いた
歯牙移植の原因・症状・治療方法
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入れ歯・ブリッジ・インプラントに代わる第4の治療選択肢
歯根嚢胞(しこんのうほう)や歯根破折(しこんはせつ)などで奥歯を失ってしまった場合には、その歯を補うための治療が行われます。一般的な選択肢として入れ歯(義歯)、ブリッジ、インプラントの3つがありますが、体に人工物を入れるのは避けたい、ご自分の歯を大切にしたいという場合には、歯の移植(歯牙移植)を行うことも可能です。
歯牙移植とは、親知らずや矯正治療時に抜歯した歯(小臼歯)を欠損部に移植する治療です。人工歯ではなく天然歯を用いることで移植後も安定しやすく、ご自身の感覚のもとにものをかめるなどのメリットがあります。一方で歯牙移植は前歯には適応できず、複数個所の施術が必要な場合はしっかりかめるまでに数か月かかる場合があります。歯牙移植を検討される場合は、事前にかかりつけ医に確認などされるとよいでしょう。
菊竹歯科医院
久保田 知子 副院長 & 菊竹 啓貴 院長
- 港区/芝/赤羽橋駅
- 歯科 ●小児歯科 ●歯科口腔外科 ●矯正歯科
自分の歯を使って歯を補う選択肢
歯牙移植とは、たとえばむし歯などで歯を失った部分に、親知らずなどの不要な歯を移植して補う治療法です。インプラントや入れ歯と異なり、「自分の歯」を再利用できる点が大きな特徴であり、体にとって異物ではないため、親和性も高いというメリットがあります。
移植に適した歯は、根の形や大きさが受け皿(欠損部の骨)と合っている必要があります。一般的には、上顎の親知らずを下顎に移す、あるいは下の奥歯を前に移すケースが多く見られます。最近では、事前にCTで歯の形を確認し、模型を作って適合を確かめる方法もあり、これにより精度を高めた移植が可能になります(この方法は保険外となります)。
成功率は非常に高く、ほぼ100%に近い実績があるとされていますが、重要なのは「歯根膜」という歯の周囲にある組織をできる限り傷つけずに移植することです。この膜がきちんと残っていることで、移植後の歯が骨としっかり結びつき、機能を果たすようになります。そのため、移植は短時間で適切に行う必要があり、繰り返しの試行は避けたいところです。
意外と知られていない選択肢ですが、ご提案すると多くの患者さんが関心を持ち、実際に移植を選ばれることも多いです。今まで使っていなかった親知らずが新たに機能することへの驚きや、「自分の歯を活かせる」という実感に、喜ばれる方も少なくありません。
もちろん、自分の歯である以上、移植後もむし歯になるリスクはゼロではありません。一方で、インプラントはむし歯にはなりませんが、周囲の炎症(インプラント周囲炎)などのリスクも存在します。それぞれに利点・課題はあり、患者さんごとに最適な選択を見極めることが大切です。歯牙移植は、あくまでその中の一つの、しかし非常に有効な選択肢として、今後も大切にしていきたいと考えています。
品川御殿山クレイン歯科
上原 輝映 院長
- 品川区/北品川/品川駅
- 歯科 ●矯正歯科 ●歯科口腔外科
歯を失った場合のもう1つの、そして重要な選択肢
歯を抜かなければならない状態になった場合、一般的にはインプラント、入れ歯、ブリッジの3つが治療の選択肢になります。しかし、もし親知らずなど移植に使える歯があれば、「歯牙移植」という方法を加えることができます。特に若くして歯を失った方の場合、インプラントやブリッジはできれば将来に回したいと考える方も多く、そうしたケースでは親知らずの移植をまず第一に検討します。
歯牙移植の最大のメリットは、自分自身の歯を使えるという点です。条件にもよりますが、移植後に神経が再生する可能性もありますし、異物を身体に入れるのではなく、自分の歯を入れるわけですから、心理的なハードルも低いという面もあるでしょう。
ただし、移植した歯がどれくらい持つかは、口腔内の清掃状態や生活習慣、喫煙の有無などによって左右されます。それでも条件が整えば保険も適用されます。当院ではまず移植が可能かどうかを確認しておりますし、実際に多くの患者さんがこの治療を選ばれています。
千代田歯科医院
根岸 浩二 副院長
- 葛飾区/東金町/金町駅
- 歯科 ●小児歯科 ●矯正歯科 ●歯科口腔外科