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税所 芳史 院長

Yoshifumi Saisho

アメリカ留学で糖尿病の発症メカニズムを解明。患者さんに寄り添った「チーム医療」を提供する

慶應義塾大学医学部を卒業後、慶應義塾大学病院内科学教室に入局。糖尿病を専門に大学病院で経験を積むほか、米・カリフォルニア州立大学ロサンゼルス校にて膵臓β細胞の研究に従事。帰国後は腎臓・内分泌・代謝内科の助教、専任講師を歴任。2022年1月、中野駅そばに開業。

税所 芳史 院長

税所 芳史 院長

さいしょ糖尿病クリニック

中野区/中野/中野駅

  • ●内科
  • ●糖尿病内科

祖父、父、そして自分。医師家系の3代目として

税所 芳史 院長

私の祖父は、父方と母方の両方が開業医をしていました。二人とも自宅兼診療所のような形で開業していましたので、生活の中には当たり前のようにレントゲンがあったり、注射器があったり、聴診器があったり……。小さな頃から「医療」はずっと身近なところにありました。
開業医だった祖父に対して父は大学病院に勤務していましたが、私が体調を崩した時などは病院で検査をしたりしてくれました。そうした折々に父が患者さんから感謝されている姿を目にすることがあり、「いい仕事だな」と感じたのが医師になる最初のきっかけだったでしょうか。中学から慶應に入ってそのまま高校に進み、大学はどの学部にしようかと考えたとき、自然と「医学部」が浮かんだのも幼少期からの環境によるものだと思います。祖父・父ともに医師でサラリーマンの生活がイメージできなかったこと、そして何よりも人の役に立てる医師の仕事にやりがいを感じて医学部進学を決めました。

患者さんと「人」として向き合い、一人ひとりに寄り添っていく

税所 芳史 院長

自分の専門に「糖尿病」を選んだのは、この分野がもっとも興味深く感じられたからです。研修で最初に回ったのが糖尿病を専門に診るセクションだったのですが、1番目の診療科に1番興味を抱いた……といったところでしょうか(笑)。開業医だった両祖父の姿に重ね、私には「開業医=赤ひげ先生」のようなイメージがありました。ですから、いずれ自分が赤ひげ先生になるまでの間に、1つの病気だけでなく患者さんの全身を診るスキルを身に付けたいという気持ちもありました。
糖尿病はがんなどの病気とは異なり、悪くなったところを手術で取ればよいというものではありません。生活習慣病の1つである糖尿病は、文字通り生活習慣の乱れが原因となって発症するため、大きな意味で「現代社会のひずみを象徴する病気」と言えるでしょう。糖尿病の治療には医学の知識に加え、心理学・経済学・社会学といったさまざまな要素を取り入れる必要があります。ただ単に血糖値をコントロールすればよいわけではなく、乱れている生活を正していく必要があるんですね。患者さんという「人」を診て、ときには患者さんの生活にも関わっていく……。そんな風に一人ひとりの患者さんに寄り添って診療していきたいという思いで開業したのが『さいしょ糖尿病クリニック』です。

3年間のアメリカ留学で糖尿病の発症メカニズムを解明

税所 芳史 院長

糖尿病治療の基本は、運動療法と食事療法です。患者さんには適度な運動と食事制限を継続していただくことになるのですが、思うような結果を得られずに治療を中断してしまう方も少なくありません。この背景には、患者さんの多くが「なぜ糖尿病になるのか?」「なぜ糖尿病が治らないのか?」といったことをご存知ないという現状があるのだと思います。血糖値の数値を見て一喜一憂したり、自分をコントロールできずに劣等感を抱いてしまったり、糖尿病患者さんを取り巻く周囲の目も患者さんを追い込んでしまっているように感じます。なぜ糖尿病になるのか?なぜ糖尿病が治らないのか……? これはかつて私自身も抱いた疑問でした。思うような治療ができず日々自問自答する中、ある画期的な論文に出合ったことをきっかけにアメリカへ留学した時期がありました。
私たちの膵臓は「インスリン」というホルモンを分泌して体内の血糖値を調節しています。このインスリンを作っているのが「膵β細胞」というものなのですが、この細胞の数が減り、インスリンが十分に分泌されなくなると糖尿病を発症してしまうのです。このメカニズムを解明できたことは非常に大きな成果であり、私としても確かなエビデンス(医学的根拠)のもとに患者さんをご指導できるようになりました。これまでに携わってきた研究結果、医師として培ってきた経験は今後の診療に大いに役立つと思いますし、いかに患者さんに還元していくかが私の次なるチャレンジだと思っています。

医師・管理栄養士・看護師がチームとなり、オーダーメイドの医療を提供

アメリカでの研究によって、糖尿病の予防には膵β細胞を減らさないことが大切だと分かりました。それでは、膵β細胞を減らさないためにはどうしたらよいか……? これは適度な運動と糖質を抑えた食事を心がけていただくこと、つまり糖尿病患者さんが気を付けるべきことと全く同じ内容です。私自身、糖尿病の診療をはじめた当初は教科書どおりに「適度な運動とバランスのよい食事を」とお伝えしていたことは否めません。しかし、今は確かな知識と経験を基に一人ひとりに適したアドバイスをさし上げることができます。
患者さんはそれぞれ家族構成や生活環境が異なりますので、一人ひとり運動習慣や食生活を細かく調整する必要があります。また、糖尿病の治療は継続することが大事ですから、患者さんにはしっかりとした目的意識を持って取り組んでいただかなくてはなりません。診察の際には患者さんがご自分の状態をきちんと理解し、納得して治療に取り組んでいただけるように言葉を尽くしたいと思います。医師である私をはじめ、栄養指導を担当する管理栄養士、療養指導を担当する看護師がチーム一丸となって患者さんをサポートさせていただきます。

これから受診される患者さんへ

『さいしょ糖尿病クリニック』は「中野駅」から徒歩3分のビル3階で診療しています。
糖尿病の治療は何よりも継続することが大事であり、患者さんとは長いお付き合いをさせていただくことになります。そのため、開業にあたって第一に考えたのは患者さんの通いやすさでした。幸いにも駅から徒歩3分というアクセスのよい場所にご縁があり、さらに同じビル内に眼科や泌尿器科のクリニックがあるという恵まれた環境にクリニックを開くことができました。糖尿病はさまざまな合併症リスクが考えられますが、必要な場合には他科のドクターと連携しながら一人の患者さんをトータルに診ることができるでしょう。何かお困りのこと、ご不安なことがありましたら、どうぞお気軽にご相談ください。

※上記記事は2021年12月に取材したものです。
時間の経過による変化があることをご了承ください。

税所 芳史 院長 MEMO

  • 出身地:東京都
  • 趣味・特技:読書、映画鑑賞、音楽鑑賞
  • 好きな本・愛読書:学生時代は司馬遼太郎、池波正太郎などの歴史小説、安部公房、最近は自己啓発系の本も勉強のために読んでいます。
  • 好きな映画:スティーヴン・スピルバーグの作品
  • 好きな音楽:最近は娘たちが聴いてる、鬼滅の刃の曲や、テイラー・スウィフト。昔はボン・ジョヴィやU2、『ボヘミアン・ラプソディ』を観てからまたクィーンも聴いています。
  • 好きな場所・観光地:イエロー・ストーンやグランドキャニオン、ヨセミテなどアメリカの国立公園。L.Aに留学していたときに行きました。
  • 座右の銘:独立自尊
  • 出身大学:慶応大学医学部

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