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関 詩織 院長

SHIORI SEKI

心を病んだ人は孤独です。
それを癒やす手助けができるかもしれない

福島県立医科大学精神科卒業後、東京大学医学部付属病院精神神経科で研修を積む。その後埼玉精神神経センター、八王子福祉園精神科、東京家庭裁判所医務室、神経研究所付属晴和病院、同愛記念病院などの勤務を経て、2017年8月、「飯田橋ウェルネスクリニック」開院。日本精神神経学会精神科専門医、精神科指導医。

関 詩織 院長

関 詩織 院長

飯田橋ウエルネスクリニック

千代田区/飯田橋/飯田橋駅

  • ●心療内科
  • ●精神科

東京では今、働く人の心を受け止める場が必要とされている

関 詩織 院長

2017年の8月に開業したばかり、まだスタートして数ヶ月しか経っていないできたてのクリニックです。それまでは神経研究所晴和病院や同愛記念病院などに勤務し、ほかに家庭裁判所の医務室にも十年以上おり、精神医療に携わってきました。個人で開業しようと思ったきっかけは、都会の勤めている方たちの中で精神的ケアを必要とする人たちが増えているのではないかと感じたことです。ここを開く直前、地方でも診察していたのですが、週末になると東京で働いている方が受診されて、それが結構な数だったんです。考えて、当院を開業しました。東京の真ん中で、平日にも仕事帰りに来られるような場があればいいな、と。仕事帰りの方も多いですし、昼も13時まで診察を受け付けていますので、会社の昼休みに来られる方もいます。

頭痛、胃痛、腰痛、頻尿…心だけでなく身体に現れる鬱の症状を見逃さない

関 詩織 院長

思った通り、疲れて病んでいる勤め人の方は少なくなかったです。勤務体制と人間関係、そして絶対的な仕事量の多さが原因で、最も多いのは鬱病です。あとパニック障害はうつと併存しやすいから、これも多く見られます。鬱の原因は複合的なので、これ、とは断定できません。ただ、疲労、ストレス、不眠…等、様々な負荷が慢性的に続くと発症するということはわかっています。誰でも疲れやストレスは経験しますよね。それが一時的なものなら回復も容易です。この負荷をずっと受け続けるというのが問題なんです。
あと、これは見逃しがちなのですが、鬱は気分だけではなく身体的な症状として出て来るんです。頭痛、胃痛、過敏性腸症候群、あとは腰痛なども鬱の症状のひとつですね。身体のどこかに痛みが出る。頻尿など泌尿器科系も影響を受けます。さらに妙に汗をかく、動機がする、息苦しくなる…という、いわゆる不定愁訴も。だから必ず、心だけでなく身体の状態も詳しく聞くようにしています。
最近、特徴的なのは軽い鬱が増えているということ。例えば仕事には行けないけれど、遊びの用事なら問題なく行ける、等。そんな状態を怠慢なだけだと誤解されることもありますが、私はそんな状態でもやっぱり鬱だと言えると思います。いわゆる普通の鬱と同じ、適切に診断して治療すべき病気ですよ。

患者との距離が近い個人クリニックなら、生活ぶりや気持ちの動きも深く理解できる

関 詩織 院長

心療内科の基本は患者さんの話をじっくり聞くことですが、とくに個人クリニックで大切なのは、個別性を重視して聞くということです。その人に合わせて臨機応変に対応するということですね。でもこれは気をつけるというより、自然にそうなりますよね、大病院よりも全然患者さんとの距離が近くなりますから。顔もすぐ覚えて、症状だけでなく生活状況も手に取るようにわかって、ああ、こんなふうに毎日送ってるんだな、こんなところで疲労をためているのか…等々、自然とその人全体がくっきりと見えてくるので、治療や診断もより的確にできるようになり、これはやはり小さいクリニックの良さですね。
思えば、こんな治療をしたかったのかもしれません。叔母が内科医で、田舎で開業していたんですが、叔母は無医村で診療をしていたこともあるような人で、患者さんとの距離がすごく近かったんですね。地域の人にとても頼られ、慕われていた気がします。それを見て自然と、医者っていいな、叔母のようになりたいなと感じていました。精神科を選んだのは、学生の時精神科の病棟で患者さんたちを見て、ああ、この人たちはすごく孤独なんだなと感じたから。自分の考えていること、苦しんでいることを誰にも話せず共有もできないんだ、でももしかしたら自分なら、その一部でもわかってあげられるんじゃないかと思ったからです。なので基本、お話を聞くのが好きです。予約が埋まっていたら時間は限られてしまいますが、そうでなければ時間の許す限りお話を伺っています。開院当初は時間に余裕があったので、ものすご〜く聞いてました(笑)。
そうやって患者さんを診て、話をして、だんだん回復してきて表情が明るくなっていくのを見るときがいちばんうれしいです。治ったな、というのは見ればわかります。表情もそうですが、診察室に出入りするときの動作が、すごくスピーディになるんですよね。心の病気はかかっても治ってもよくわからないという言い方もされたりしますが、そんなことはないです。元の状態に戻ったという感じを実感できるようになります。

鬱のときの“自分責め”は単なる症状である、と認識を

一番の治療法は、やはり休むこと。これに尽きます。「休めません」という人には、勤務時間を見直すとか、短期休暇をはさむとか、とにかくなんとかして休めるよう、一緒に考えます。自分を追い込まない、義務感を持たないことも大事ですね。鬱の人はよく自分を責めがちなのですが、これも症状のひとつなんです。なにか明確な理由や落ち度があって自分を責めずにいられないのではなく、単なる病気の一症状だということを知ってほしい。
診察するときに気をつけているのは、薬を処方するときに、どのように効くのかを詳しく説明することです。精神科はとくに薬への抵抗が強い方が少なくないので、とにかく詳しくお話します。また鬱は波があるのが一般的ですので、良くなったり、少しまた後戻りしたりを繰り返して回復していくという事を説明します。だから悪くなっても不安になることはなく、それも正常な回復の過程なんだと覚えていてほしいですね。あせらないことも回復期には大切なことなので、ここもしっかり伝えています。

これから受診される患者さんへ

軽度なら回復しやすいけれど、こじらせてしまうと治りにくくなるというのは、他の病気と同じです。とにかく、軽いうちに来てほしいです。オフィス街に開院すればちょっとのことでも来てもらえるんじゃないかというのも、ここに開いた理由です。基本的に心の不調は生活の基本的なところにサインとして現れます。おもに食欲と睡眠。これがいつもと違う状態になったら、心の疲労を疑って診察を受けてください。薬の処方のほか、会社に提出するための診断書を書いて休養等の相談をすることもできますし、もちろん、お話を伺って楽になってもらうこともできます。飯田橋駅A2出口の目の前と非常に便利なところで、居心地のよい空間を作りました。ぜひ気軽に立ち寄ってみてください。

※上記記事は2017年11月に取材したものです。
時間の経過による変化があることをご了承ください。

関 詩織 院長 MEMO

精神科専門医

  • 出身地:茨城県
  • 趣味:旅行。歴史を勉強してその土地へでかけて、温泉に入るのが好き。
  • 愛読書:歴史本。ルネサンスなどとくに好き。
  • 好きな作家:塩野七生さん。「ローマ人の物語」が大好き。

グラフで見る『関 詩織 院長』のタイプ

穏やかでやさしく話しやすい先生

穏やかでやさしく
話しやすい
エネルギッシュで
明るく話しやすい

先生を取材したスタッフまたはライターの回答より

穏やかでやさしく話しやすい先生
穏やかでやさしく
話しやすい
エネルギッシュで
明るく話しやすい

先生を取材したスタッフまたはライターの回答より

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