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松田 ゆたか 院長

MATSUDA YUTAKA

女性の心と体をトータルにみて
ご自分の「治ろうとする力」をサポートする

北海道大学文学部卒業。翻訳・通訳業に十数年従事した後,千葉大学医学部に入学。卒業後,精神科の勤務医として経験を重ね,『クリニカ・アンジェラ』をオープン(都営地下鉄「巣鴨駅」A4出口から徒歩30秒,JR山手線・京浜東北線「巣鴨駅」から徒歩2分)。 

松田 ゆたか 院長

松田 ゆたか 院長

クリニカ・アンジェラ

豊島区/巣鴨/巣鴨駅

  • ●婦人科
  • ●精神科

女性の心と体をトータルに

松田 ゆたか 院長

『クリニカ・アンジェラ』は婦人科と精神科を標榜しています。面白い組み合わせと思われるかもしれませんが,意外と需要はあるんです。もともと,PMS(月経前症候群)とか更年期障害とか、婦人科と精神科のはざまに取り残されそうな患者さん、婦人科に行ったら 「それは精神科で診てもらいなさい」 と言われ、精神科に行ったら「それは婦人科の病気だよ」 と言われるような人たちを対象に想定していたのですが、そして、まさにそういう患者さんたちも受診なさるのですが、それ以外にも、たとえばこれまで婦人科として受診していた患者さんが何度目かの受診の折に「実は……」といってメンタルな悩みを打ち明けられたり、逆に精神疾患で受診している患者さんから婦人科系の相談を受けたりすることの方が多い気がします。 
気心のしれた医者に心の問題も体の問題も一緒に対応してほしいという願望があるんだなあと実感しています。
具体的には、精神科系では、パニック障害とか対人恐怖とか不安症とか、一昔前の用語で「神経症」と言われる人たちが多いです。うつ病の患者さんもいます。婦人科なら、やはり生理にまつわるトラブル、生理痛とか生理不順とか、先ほども例に上げたPMSなどが多いです。そして、パニック障害で受診している人が何回目かの受診の際に「生理痛がひどいんです」と語ったり、生理不順で漢方薬を処方されている患者さんが「実は対人恐怖症っぽいんです」と相談なさったりします。

誰もが安心できるアジール(隠れ家)

松田 ゆたか 院長

それと、性感染症の検査や治療の希望も多いです。いわゆる「ブライダルチェック」の場合もありますが、『クリニカ・アンジェラ』で多いのは、水商売や風俗の仕事をしている人たちからの希望です。仕事柄、そういう病気をもらうリスクが高いですからね。こういうお仕事の人たちの受診は他のクリニックに比べて多い方だと思います。仕事の話をしやすいみたいです。「ここだと,安心して自分のことを話せる」と言ってくれる受診者もいます。

わたし自身、10代の頃は水商売の世界にいたこともあります。その後、文学部を卒業して翻訳の仕事をしていた時期もあり、30代中頃に医学部に入学して医者になったという経歴があるので、ほかのお医者さんたちに比べると、いろんな職業の人たち、とりわけマイノリティーと言うか、世間で肩身の狭い思いをしている人たちへの許容度は高いのかも知れません。わたし自身、トランスジェンダーというマイノリティーですし。 

トランスジェンダーとして

松田 ゆたか 院長

わたしは、子供の頃は男の子でした。でも、子供の頃から“男っぽい”ことに馴染めなかった。当時は性同一障害という概念も知らなかったのですが、自分でも「中性的だな」と感じてはいました。ピーターさんや美輪明宏さんという存在を知ってはいましたし、憧れる気持ちは持っていたけど、自分が「そうなれる」とまでは思っていなかったんです。転機となったのは,性同一性障害への治療として性別適合手術が1998年に埼玉医科大学で行われたというニュースです。ちょうど医学部の学生の時だったんですが、それを知って「ひょっとして私も……」と思いました。実際に手術を受けたのは、それから10年くらい後ですけど。 

こういうわたし自身の背景もあって、トランスジェンダーの人たちの受診も多いです。主にホルモン注射の希望です。トランス女性なら女性ホルモン注射、トランス男性なら男性ホルモン注射。 カウンセリングの相談は少ないです。だいたい、ここに来る時には、既に踏ん切りがついているというか、本人の心の中で決着が着いてることが多いんです。だから、たいていは、サクッと注射し、「はい,おしまい」です。
それでもたまに、相談ごとや悩みを打ち明けられることはあります。そんな時は10分とか20分とか、たまには30分くらい話し込みます。わたしから話題を振ることはめったにありません。この点は、トランスジェンダーの人たちに限らず、その他の精神科の受診者さんに対しても同じです。本人が話したい、聞いてほしいという気持ちになって話し始めるのを待つのが、わたしの基本方針なんです。話したくないのを無理やり聞き出そうとはしません。それはむしろ逆効果のことが多いと思ってます。

患者さんの背中をそっと押す医療

心の悩みというのは、その人の究極のプライバシーです。そのプライバシーが守られている、無断で踏み込まれる心配はないという信頼感は、精神科はもちろん、ほかの診療科でも大切なことだと思ってます。
「話したくないことは話さなくていい。話したいことは何でも話していい」をモットーにしてます。
もちろん、患者さんは十人十色で、押しの強い医者、「俺についてこい!」タイプの医者を好む人もいるでしょう。そういう患者さんはそういう医者のところに受診すればよいのであって、わたしのところには押しの弱い医者を好む人達が来てくれればいいんです。

繰り返しになるようですが、わたしは医者が力んでもあまり良いことはないという考えに基づいて診療に当たってます。患者さん自身が持ち合わせている回復力を手助けする、本人の心の中に芽生えている「気づき」をそっと一押しする、そんな心づもりで診療に当たるようにしています。

これから受診される患者さんへ

『クリニカ・アンジェラ』は,都営地下鉄「巣鴨駅」A4出口から徒歩30秒,JRの駅からも歩いて2分ほどの場所にあります。マンションの一室を診療所にしているものですから、隠れ家的なクリニックと言いましょうか、人目を気にすることなく受診いただけます。「アットホームな雰囲気が落ち着く」と言ってくださる方もいれば,「本当に病院ですか?」と心配なさる方もいらっしゃいます(笑)。 
でも,最初は「ちょっと性病検査を」とお越しになった患者さんから不眠の悩みを打ち明けられたり、心に残るトラウマの相談を受けたりして、いつの間にかその人の主治医というかホームドクターのような立場になることもあります。私のことを頼りにしてくださる患者さんの存在は、本当にありがたいものだと思っています。 

※上記記事は2024年11月に取材したものです。時間の経過による変化があることをご了承ください。

松田 ゆたか 院長 MEMO

  • 出身地:福岡県
  • 趣味:読むことと書くこと。そしてダンス
  • 好きな作家:堀辰雄、辻邦生、トーマス・マン、マルグリット・ユルスナース
  • 好きな映画:天井桟敷の人々、舞踏会の手帖
  • 好きな音楽・アーティスト:バロック音楽、モーツァルト、マイケル・ジャクソン
  • 好きな場所:思い出の中の故郷(農村と炭鉱)
  • 好きな言葉:君子の交わりの淡きこと水の如し

グラフで見る『松田 ゆたか 院長』のタイプ

穏やかでやさしく話しやすい先生

穏やかでやさしく
話しやすい
エネルギッシュで
明るく話しやすい

先生を取材したスタッフまたはライターの回答より

穏やかでやさしく話しやすい先生
穏やかでやさしく
話しやすい
エネルギッシュで
明るく話しやすい

先生を取材したスタッフまたはライターの回答より

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