宝田 恭子 院長
KYOKO TAKARADA
キープ・ユア・ビューティフル・ライフ。歯科医療を通じ、患者さんのキレイと元気を応援
75年の時を超えて地域に愛され続けてきた歯科医院。『宝田歯科医院』の3代目として現在にいたる(JR総武線「小岩駅」より徒歩5分)。
宝田 恭子 院長
宝田歯科医院
江戸川区/南小岩/小岩駅
- ●歯科
75年の歴史ある歯科医院を引き継いで……
私は『宝田歯科医院』の三代目になります。でも、ここを手伝い始めた当初は、院長であった義父からも、そして患者さんからも信頼をなかなか得られないでいました。今でも憶えているのですが、院長不在時にいらした患者さんが、「あれ、今日、院長いないんだ」と、チェアにも座らず帰られたことがあります。その頃、大学でも私は働いていたのですが、こちらと大学では、立場に雲泥の差がありましたね(笑)。
そんな私が三代目を継ぐきっかけになったのは、ある総義歯の患者さんでした。義父は、年相応ということを常に念頭に置いて治療にあたっていました。確かに、全体のバランスからして、歯だけ真っ白というのは違和感があるかもしれません。でも、すべての人がそれを望むとは限りませんよね。その方もそうでした。本当に美意識が高く、ハイカラな方で、「噛める」ことと「美」を同質のものととらえていらしたのです。私はその想いを汲み、歯の形も替え、色もいくぶん明るめにしたところ、たいそう気に入っていただけました。義父から、「俺のあとはお前が継ぎなさい」と言われたのは、それからすぐのことでした。
大学の先輩からは、「あなたがしっかり耐えてきたからそうなったのよ。でもなければ、嫁に継がせるなんてことはしないわよ」と褒めてくださいました。本当に、これまでの努力が報われた気がしましたし、私に託してくれた義父の思いにも報いなければと思いましたね。
歯科医療に美意識を加えていきたい
前院長がこちらで取り組んできた仕事に、美意識を加えていくのが、私の仕事だと思っています。
入れ歯でお顔が変わるのをご存知でしょうか。この分野に取り組むきっかけを与えてくれたのも、ある患者さんのおかげです。
もうずいぶん前のことになりますけども、40代で総義歯の患者さんが来院されました。治療はすでに終了していて、痛くもなく不自由なく噛めているそうなのですが、一点、問題を感じておられました。それが、お家で奥様に「前よりずっと老けちゃったね…」と言われてしまったことだったのです。
以前の歯医者さんにそれを相談したところ、「何言ってるの。噛むのに不自由がなければ、何の不都合もないでしょう」と返されたそうです。その先生が仰ったことに間違いはありません。痛くなく噛めるようにすることも、それはそれは大変なことですからね。でも、私としては頼ってきてくださっているのに無下には出来ません。そこで、歯科技工士さんと色々と試行錯誤をした結果、歯の高さはそのままで、位置を若干変え、歯ぐきを盛り上げることにしました。薄い入れ歯が流行する時代に、ある意味、逆転の発想ですよね。
奥様の感想をうかがうまで、私たちもドキドキしていましたのですが、結果、奥様からは満点をいただくことが出来ました。「しわもとれて、以前に戻ったわよ、あなた」と仰っていただけたんですね。
機能は大切なことですけども、そこに美しさというものが合わさると、人は元気を得ることが出来ます。私はここで、そんな取り組みをしていきたいのです。
あなたの力で、美しい肌を
ほうれい線は30代から始まり、徐々に深くなっていきます。この現象は普遍的なものですけども、それが少しでも深くならないようにすることは可能です。
肌の表面には角質細胞があります。角質細胞は水分を含むと“盛り上がる”性質があって、それが均等にそろう状態が、「肌の肌理(きめ)が整う」という状態です。健やかな肌状態では、盛り上がった様子を皮丘(ひきゅう)と呼びますが、この状態を維持するには、なにより保湿が大切です。とはいえ、水分は自分のいる環境により蒸発するものですから、保湿チャージをすることを心掛けていただきたいですね。
また、肌のキメは、水分を補うことだけではなく、表情や動きによっても伸縮し整います。私が当院で皆様にお薦めしている「くちびるエクササイズ」は、そのためのものになります。
キメが整っていると光をきれいに反射すると、肌には艶が出てくるようになります。常日頃のスキンケアとトレーニングによって自分の力で艶を出していく。皆様もぜひ、そこに取り組んでいただきたいですね。
お顔だけではなく、全身の筋力に目を向けることが大切
人の身体は一部分が固くなると、やがてそれが全体に影響していきます。お顔のトレーニングは大事ですけども、ある程度のお年になれば、それだけではかえってシワになってしまう可能性があります。それを解決すべく推奨していますのが、大殿筋と腸腰筋を意識したエクササイズです。
私がこの境地にたどり着いたのは、義母が顔面麻痺になってしまったことがきっかけでした。母はこの界隈では有名な方でした。なにせ当時の三越の店員さんでしたから、オシャレには人一倍気を使っていたんですね。その母が顔面麻痺となり、やがて全身の筋肉が日ごとに落ちていくのが目に見えるようになりました。歩行も今までと同じではないし、ペットボトルのフタも開けられない。母がそのような状態になったことで、私はさまざまな方に教えを乞い、老化とは筋力の衰えにあることに行き着きました。「木を見て森を見ず」ではありませんけども、お顔だけを見ていては不十分で、全身を見ていくことが大切ということに気づいたんですね。
私が義父に来る日も来る日も怒られていた頃、必ず慰めてくれたのが義母でした。お母さんがいなければ、今の私はなかったと思いますし、せめてもの恩返しとと思い、やり続けた結果が、歯科医療に機能と美を求める今の私のスタイルに結びついたのだと思っています。
これから受診される患者さんへ
「美しい」という字を辞書で引くと、「きれい」も出てきますが、そこに、「見事な様(さま)」という一語が出てきます。年をとっていくのは誰もが避けられません。でも、年をとったからといって嘆くのではなく、いつまでも見事な様で生きていたいものです。
「キープ・ユア・ビューティフル・ライフ」を心掛け、いつも旬の自分で生き生きと過ごしていただくお手伝いをさせていただければと思っています。
※上記記事は2017年10月に取材したものです。
時間の経過による変化があることをご了承ください。
宝田 恭子 院長 MEMO
- 出身地:東京都
- 趣味:よく眠ること(笑)
- 好きな本・好きな作家:推理小説・森鴎外
- 好きな映画:『仁義なき戦い』『遙かなる山の呼び声』『トラック野郎』
- 座右の銘:「いつも旬の自分で」
- 好きな場所:畳と太陽の匂いが感じられる場所
グラフで見る『宝田 恭子 院長』のタイプ
エネルギッシュで明るく話しやすい先生 |
穏やかでやさしく 話しやすい |
エネルギッシュで 明るく話しやすい |
先生を取材したスタッフまたはライターの回答より
エネルギッシュで明るく話しやすい先生 | ||||
穏やかでやさしく 話しやすい |
エネルギッシュで 明るく話しやすい |
先生を取材したスタッフまたはライターの回答より
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