腰椎圧迫骨折(ヨウツイアッパクコッセツ)の原因
交通事故など、普段は加わることがない強い力が作用することで骨折が起こることが多い。骨粗しょう症や癌の骨転移によって椎体がもろくなっていると、ちょっとした力が加わることで骨折することがある。高齢者に多い疾患。腰椎圧迫骨折(ヨウツイアッパクコッセツ)の症状
背骨を形成する骨(腰椎の椎体)が圧迫され、潰れたような状態となる骨折。動かすと痛みが起こることが多く、起き上がる、立ち上がるなど、腰に負担のかかる動作が引き金になることが多い。骨折そのものの痛みのほか、しびれ等神経障害を引き起こすこともある。腰椎圧迫骨折(ヨウツイアッパクコッセツ)の治療
基本的にはコルセットなどを用いる保存的治療によって骨が癒合するのを待つのが一般的。神経が圧迫されているなどし、痛みが改善しない場合には手術によって原因を取り除く処置もおこなわれる。- 受診科目
- 整形外科
この病気について2人の医師の見解があります。
医師から聞いた
腰椎圧迫骨折の対処(治療)方法
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高齢者や女性に多い骨折で多くは骨粗しょう症が原因
『腰椎圧迫骨折』は高齢者や女性に多い背骨の骨折で、主に『骨粗しょう症』が原因となります。いちばん起こりやすい場所は胸腰椎移行部といって、胸椎の下部から腰椎の上部にかけての背骨の中でも一番負担がかかりやすい部分です。『骨粗しょう症』が進行する70歳くらいから徐々に増加して、80歳くらいの人がいちばん多い疾患になります。
脆弱(ぜいじゃく)性骨折といって、普通では骨折することがない軽い尻もちや重い荷物を持ったりすることでひどい腰痛を起こして受傷される方が多いです。場合によっては、何も覚えがないけれど、背骨の椎体が潰れてきて腰が曲がってしまう人もいます。
治療は基本的には保存治療といって痛みをコントロールして安静を保つことで骨が自然に固まるのを待ちます。しっかりしたコルセットをすることで腰が曲がってしまうのを防ぎます。大体、骨がくっついて痛みがとれてくるのは1ヶ月〜1ヶ月半くらい。コルセットをつける期間は、大体3ヶ月くらいかかることが多いですね。骨折の程度がひどい場合には手術が必要になることもあります。
予防としては骨粗しょう症を早いうちに診断して、治療を開始することが重要です。「DEXA法」という正確に骨密度を調べる検査を行って一定の値よりも低いようであれば、薬物治療を開始します。骨粗鬆症の程度、年齢、骨折の既往の有無等を検討して適切な治療薬を選択することが重要です。骨密度が低下しないように適度な運動・バランスの取れた食生活・適度な日光浴をすることも大事です。それから『転倒の予防』ですね。下肢筋力をつけて、しっかり歩行ができ、転ばないように足腰の筋力をしっかり保って、バランス能力を保つことが大事です。最近では地域の自治体などで、転倒予防教室を実施しているところもあります。