東京ドクターズ  |  病院・クリニック・歯医者・動物病院の検索サイト

ピロリ菌感染(ピロリキンカンセン)の原因

感染経路として、経口感染が有力とされる。また衛生環境が感染に関係していると考えられ、日本では60歳以上の8割が感染していると言われているが、衛生環境が改善した若年層の感染率は低く、10代以下の感染率は10%を下回るとされる。

ピロリ菌感染(ピロリキンカンセン)の症状

ヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)に感染している状態。初期の状態では自覚症状がないことがほとんどだが、感染から時が立つと、腹部の痛み、むかつき、吐き気、おなかの不快感などの症状が起きることがある。ピロリ菌を除菌しないまま放置していると、胃がんの発症率が高まるとされる。

ピロリ菌感染(ピロリキンカンセン)の治療

抗菌剤による除菌治療をおこなう。ピロリ菌を除菌すると、胃潰瘍や十二指腸潰瘍がほとんどの場合、改善する。
受診科目
消化器内科

この病気について6人の医師の見解があります。

医師から聞いた
ピロリ菌感染の対処(治療)方法

6件中1~6件を表示

胃がんのリスクが高まるピロリ菌。除菌後も定期的な受診と検査を

ピロリ菌は、生まれてから幼児期までの免疫力の低いときに感染します。昔ですと井戸水などから感染したり、あとは食べものの口移しなどで感染したりすることがほとんどです。ピロリ菌は一度感染すると胃の中でどんどん増えていき、それによって胃の粘膜が薄くなり胃炎を起こします。ピロリ菌感染がさらに進むと、菌そのものはいなくなりますが、胃の壁は薄くなった状態のままで、こうした状態の方はやはり胃がんのリスクがかなり高まります。ただ、今の50代以下の方ですと昔に比べて衛生環境がとてもよくなっていますので、ピロリ菌感染自体は少なくなっています。しかし絶対に感染しないというわけではなく、自覚症状もありませんので、ピロリ菌感染の有無を知るためには胃カメラによる検査をするしかありません。ピロリ菌が発見された際の治療は、薬の服用による除菌療法になります。ある程度薬の服用を続け、除菌ができたかを再検査して確認します。ただしピロリ菌を除菌できたといっても胃がんのリスクはゼロではありませんので、胃の検査は定期的に行い、病気の早期発見と予防に努めることが大切です。

鷹橋 伸子 院長
のばら内科クリニック
鷹橋 伸子 院長
品川区/荏原/戸越銀座駅
●内科 ●消化器内科 ●循環器内科 ●女性内科 ●老年内科

若いうちに除菌することにより、胃がんのリスクを大幅に軽減することが可能

横須賀市では現在、特に20代、30代の比較的若い世代のピロリ検診に力を入れています。私たちの世代に比べれば、今の若い人でピロリ菌を保有している人は確かに多くありません。しかし、少なからず保有している方がいることも事実で、そうした方々を検診で発見し、胃カメラで検査を行い、除菌をすることで胃がんの発生率を抑えるという取り組みです。
若い世代の検診に力を入れている理由は、若いうちに除菌ができていれば、慢性胃炎が進行してないために胃がんのリスクを軽減できるためです。ある程度の年齢の人であっても、除菌をすることでリスクは減りますが、それまでに慢性胃炎が進行してきた土壌がありますので、若い世代のそれと比べればリスクは残ります。
1つ申し上げておきたいのが、ピロリ菌による癌のリスクは軽減しても、それ以外の癌もあるということです。ピロリ菌がいなくなったからといって癌にならないわけではなく、健康診断やがん検診を受けていただけるようお勧めいたします。

深澤 信悟 院長
ふかさわクリニック
深澤 信悟 院長
横須賀市/長沢/京急長沢駅
●消化器内科 ●内科 ●小児科 ●アレルギー科 ●外科 ●整形外科 ●肛門科

胃がんのリスク要因を排除するためには「除菌治療」が基本

ピロリ菌はヒトや動物の胃袋にすむ細菌で、幼少期に感染します。かつて日本では、井戸水などを生活用水にしていた時代がありましたが、上下水道が整備されるのにしたがってピロリ菌の感染率も低下したようです。現在60~70代の方ではピロリ菌の感染率が高いのに対して、20代では5人に1人程度のレベルだといわれます。若い方のピロリ菌感染は、ピロリ菌を保菌している親・祖父母世代からの感染の可能性も考えられています。

ピロリ菌に感染すると慢性胃炎を引き起こします。胃の痛み、胃もたれなどを自覚することもあれば、まったく自覚症状がないケースもあります。常時刺激にさらされた胃壁はやせ細ってしまい(萎縮性胃炎)、将来的な胃がん発生のリスクが高まることが分かっています。日本人の胃がん患者さんの9割以上はピロリ菌感染が原因であるともいわれています。

ピロリ菌感染の治療は「除菌」が基本です。ピロリ菌を除菌することで胃がんの発生リスクを下げることができますので、まずは萎縮性胃炎の有無・ピロリ菌の有無を調べてみるとよいでしょう。

加納 良彦 院長
所沢胃腸科・内科・外科
加納 良彦 院長
所沢市/東町/所沢駅
●内科 ●外科 ●形成外科 ●胃腸内科 ●消化器内科 ●内視鏡内科 ●健診・検診

ピロリ菌の除菌で様々な疾患のリスクが軽減

ピロリ菌は幼少期、まだ免疫が十分ではない頃に唾液等から感染すると言われています。ピロリ菌で問題となるのは、やはり胃がんです。胃がんになっている人を10人集めると9人はピロリ菌に感染している、もしくは過去に感染していた人という割合になります。ピロリ菌の感染は、現感染と過去の感染とに分けられます。現在感染している方は次第に胃の粘膜が萎縮していき、胃がんのリスクが増大していきます。また過去にピロリ菌に感染し、除菌を終えた方もリスクは減少するものの、感染がない方に比べ胃がんのリスクが高いことに変わりはありません。だからこそ、定期的な内視鏡検査で早期に病気を見つけることが大切なのです。ピロリ菌の感染者には胃がん以外にも様々なリスクがあると言われています。胃潰瘍もそうですし、指定難病の特発性血小板減少性紫斑病(ITP)も、ピロリ菌を除菌することで症状が改善するという研究結果も出てきています。お身内に胃がんを患った経験のある方や、ご両親がピロリ菌の保菌者だった方は、一度チェックされることをお勧めいたします。

川合 真令 院長
かわい内科 胃と大腸内視鏡クリニック上石神井
川合 真令 院長
練馬区/上石神井/上石神井駅
●内科 ●消化器内科 ●内視鏡内科 ●健診・検診
1 PAGE 1/1 1