歯科恐怖症(シカキョウフショウ)の原因
過去に受けた歯科治療によるトラウマ的なものが要因となって発症する。うつ病やパニック障害などの精神疾患を要因とすることもある。歯科恐怖症(シカキョウフショウ)の症状
歯科治療・受診への恐怖感が高まり、血圧の上昇、嘔吐反射、パニック障害などの症状が現れる。先端恐怖症や高所恐怖症などと並び、限局性恐怖症の1つに分類される。女性に多い傾向がある。歯科恐怖症(シカキョウフショウ)の治療
恐怖心が極めて強い場合には、不安や緊張をやわらげる効果のあるガスを鼻から吸い込む笑気麻酔や、眠ったまま治療を受ける静脈内鎮静法などの方法が用いられる。前提として、患者と歯科医師の良好なコミュニケーションが求められるのは言うまでもない。- 受診科目
- 歯科
この病気について3人の医師の見解があります。
歯科医師から聞いた
歯科恐怖症の対処(治療)方法
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歯科恐怖症は立派な病気。恥ずかしがらず、遠慮せずに申し出てほしい
歯科恐怖症とは、歯科治療に対する恐怖が強すぎて、歯科そのものや歯科処置ができないことを言いますが、「異常絞扼反射」と呼ばれるものも歯科治療に対する障害です。「異常絞扼反射」とは、口の中に何かが入ると嘔吐反射(吐き気をもよおす)が起こることで、中には食べ物を受け付けない方もいます。原因としては大きく2つに分けられ、生理的な恐怖など先天的なもの、歯科治療にまつわる痛みや不安などがトラウマになる後天的なものがあります。
歯科診療時に血圧や脈拍の過度な変化がみられる場合は歯科恐怖症が疑われますが、これといった自覚症状が現れないケースもあり、ただ単に「ドキドキする」といった潜在的な患者さんも少なくありません。歯科恐怖症のために血圧が上昇すると治療に伴う出血量が増える恐れがあるため、血圧を下げる薬を使ったり、笑気ガスや鎮静剤などで恐怖心を和らげたりすることが一般的です。
こうした対症療法に加えて、治療を担当する歯科医師との信頼関係も症状を緩和する助けになるものです。歯科恐怖症は閉所恐怖症や高所恐怖症などと同じ「病気」であり、「恥ずかしい」などの理由から症状を我慢する必要はありません。遠慮なく歯科医師に申し出て、適切な対応を取ってもらうとよいでしょう。