広場恐怖症(ヒロバキョウフショウ)の原因
広場恐怖症とは、強い不安に襲われた時に助けてもらえない状況、逃げられない場所にいることに恐怖を感じている状態を指す。種々の恐怖症の中でも遺伝率がもっとも高いと言われ、患者の半数以上が遺伝によるものとされる。襲われる、奪われるなどストレス度の強い出来事に関連して発症することがあり、小児期のつらい別れなど否定的な出来事も広場恐怖症に大きく影響すると考えられる。広場恐怖症(ヒロバキョウフショウ)の症状
不安や恐怖を抱く状況を回避するようになる。身体症状として吐き気、めまい、腹痛、下痢などがみられることもある。パニックのような症状が現れることもあり、患者の半数近くにパニック障害が認められるとの報告もある。広場恐怖症(ヒロバキョウフショウ)の治療
パニック障害と同様の治療が行われ、薬物療法と心理療法を併用することが一般的。適切な薬物治療によって不安を軽減しつつ、カウンセリングによって誤った認識を修正していく。また、安全を確保したうえでパニックを起こす状況を再現し、発作を起こさない経験を積み重ねることで恐怖心を克服する方法もある。- 受診科目
- 精神科
- 心療内科
この病気について3人の医師の見解があります。
医師から聞いた
広場恐怖症の対処(治療)方法
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恐怖のピークを避け、カフェイン減と食事の意識が肝要
ギリシャ語で「広場」というのは人が多いところという意味であり、広場恐怖症とは広場に限らず、人混み、混雑した電車、エレベーターや飛行機などの密閉された空間などで、急に動悸がしたり息苦しくなったりする症状です。原因はセロトニンが脳内で不足し、不安や緊張を引き起こすことによります。広場恐怖症にかかる方は実はかなり多く、通勤や通学の電車でも苦痛を感じて通い続けられない方もいます。パニック障害との違いは、パニック障害はいつでも起こり得るもので、広場恐怖症は特定の場面で起こり得るものです。しかし広場恐怖症も動悸や息苦しさなどのパニック発作が出ます。広場恐怖症の対処としては、まず無理をしないこと。電車などであれば混雑の時間を避ける、すごく狭い部屋でのミーティングは外すなどして、恐怖になり得るピークを避けることです。そのほか、カフェインが広場恐怖症の不安障害の原因として大きいことがわかっていますので、ブラックコーヒーをよく飲まれるのであればカフェインレスやデカフェのものを選んでいただくこと。あとは大豆製品や乳製品に含まれるトリプトファンという必須アミノ酸を取っていただくと、セロトニンというホルモンが増えて不安や緊張が抑えられます。