竹井 清純 医師
KIYOZUMI TAKEI
“今困っていること”に寄り添う
東京医科大学医学部卒業。
大阪大学旧第一外科に入局。六甲病院でホスピス研修を経て、市立芦屋病院緩和ケア病棟の立ち上げを行う。日本赤十字社医療センター緩和ケア科副部長を経て『ホームアレークリニック不動前』の勤務医として在宅医療に携わる。
竹井 清純 医師
ホームアレークリニック不動前
品川区/西五反田/不動前駅
- ●内科
- ●血液内科
- ●消化器内科
- ●呼吸器内科
- ●皮膚科
- ●リウマチ科
- ●腫瘍内科
- ●ペインクリニック
- ●老年内科
緩和ケア医になったきっかけ
大阪大学第一外科に入局し、小さな病院に派遣されていたこともあり、早期から術者として手術技能向上に邁進してまいりました。同時に、一番初めの患者さんが、乳がん末期の患者さんで、がん性リンパ管症を主訴に緊急入院になったことをきっかけに受け持ちとなりました。上級医の指示に従い抗がん剤のメニューを検討し、その後、患者さんと相談をしながら治療中止のタイミングから呼吸困難を中心に症状コントロールを行いました。今のように緩和医療に関する教科書はほとんどなく、使えるオピオイドも限られており、患者さんとどのようにしたいかを相談し手探りのコントロールをしながら最期を看取りました。今では考えられないかもしれませんが、医者も看護師も死にゆく患者さんには直視できず、使用する薬もペンタジンが中心。モルヒネの使用もみんな抵抗ある時代でした。全身性の浮腫や胸水が溜まっても、亡くなる瞬間まで高カロリー輸液をされている方も大勢いました。そのような全身管理をしている中、非常に心苦しく、診断から治療、看取りまでする外科医であれば、終末期の症状コントロールや管理も一人前にできなければおかしいと疑問を持つようになったのをきっかけに、医局を退局し六甲病院の緩和ケア科の門を叩きました。宝塚市立病院の緩和ケア病棟の立ち上げのサポートに行った際、症状コントロール外来を開始。オピオイドの導入目的に在宅の先生ともやり取りを行いました。日本赤十字社医療センターでは師事する的場元弘先生(現、青森県立中央病院副院長)に声を掛けていただき副部長に就任しましたが、緩和ケアチームでは先進医療に伴う症状コントロールを中心に抗がん剤の副作用対策や放射線治療中の疼痛コントロールなど積極的に行ってまいりました。大学病院以外ではありますが、がん治療病院での特殊な症状コントロールから療養型ホスピス、在宅緩和ケアまでを経験してきており、在宅でもできる限りの症状コントロールや情報提供をしていきたいと思っています。
緩和ケア内科について
当院は、院長が血液内科専門医であることもあり、通院困難になった血液がんの患者さんを在宅でも輸血を行い、最後まで家で過ごせるようサポートをしているのが特徴です。近隣にNTT東日本関東病院や昭和大学病院などがん治療を積極的に行っている病院が多く、そのような患者さんをサポートするニーズは非常にあります。
他院と比べると、悪性疾患の患者さんが非常に多いのも特徴で、緩和医療専門医が加わることで、より細かい症状コントロールを提案できるようになったのが当院の強みとも言えます。
病院では時間の制限もあり、しっかりと説明をされていても理解されていないことが多く、在宅ではご本人・ご家族が、納得がいくよう丁寧に細かく説明ができることもメリットと考えます。同時に、病院の治療医のサポートや誤解が解けると良いとも考えております。
訪問診療で心がけている「患者さん中心」の医療
病院では、病態を中心に、理想のコントロールの中治療を進めていきますが、在宅医療では家の環境や家族システム、各々の性格や生活リズムに基づく服薬コンプライアンスの問題など、様々な問題に直面します。病気がという視点ではなく、その人の生活がどのようにすればうまく回っていき、少しでも満足した生活が送れるか、ということを常に心がけ、落としどころを探っていく医療になります。生活動作の指導をするだけで、誤嚥性肺炎や褥瘡の予防にもなります。本当にこの人が家で過ごすことが幸せなのか、それともどこかのタイミングで施設入所した方が安全を担保されるのだろうか。家で最期を迎えるには何が必要なのか、など常に将来をイメージしながらそのタイミングでの治療や指示を選択していきます。患者さんも大切ですが、Care Giverであるご家族の健康を守ることも常に心がけております。
緩和ケアで在宅の患者さんに「寄り添う」
治療中の患者さんで、訪問診療を勧められたが、いまひとつピンとこないという方も多いかと思います。ご自身の足で通院ができ、まだ体力的にも余裕がある方はイメージかつかないかもしれません。しかし、再発で治療を繰り返されている方やそろそろ次の一手が難しくなってきた方の場合、訪問診療を勧められる方もいらっしゃいます。がん治療の副作用対策として訪問診療医がサポートに入るのも一つでしょう。しかし、治療が難しくなる時期や終末期になると、まだまだ大丈夫と思っていても、体調の変化は急に起こります。それからの準備は遅いときもあります。治療中の悩みやサバイバーを含め仕事や家族の問題など情報収集が必要な場合もあります。また、介護保険を利用した方が良い場合もあります。病院ではがん相談支援センターがその役割になりますが、情報が十分に伝わっていない場合や病院から離れている場合もあります。病態に応じた症状コントロールのみならず、今困っている悩み事や正しい情報収集、アドバイスを含めた情報提供ができることも、緩和医療専門医の強みであります。
これから受診される患者様へ
『ホームアレークリニック不動前』は不動前駅より徒歩約5分。訪問診療に特化したクリニックです。
悪性のみならず良性慢性疾患の緩和ケアを中心に在宅で療養されている方を定期的に訪問し、各症状をコントロールしながらより良い日常生活を送っていただくことを目標に支援をしています。なるべく医療機関と同様のケアをご自宅でも受けていただけるよう、患者さん一人ひとりに寄り添う医療を提供しています。
患者さんと並走して「共に悩みながら解決できることは解決していきたい」と考えていますので、緩和ケアを難しく捉えずに今困っていることやわからないことは気軽にご相談ください。一人で悩まず、頑張りすぎず、一緒により良い方法を見つけていきましょう。
※上記記事は2023年8月に取材したものです。
時間の経過による変化があることをご了承ください。
竹井 清純 医師 MEMO
- 出身地:大阪府
- 趣味&特技:散策 食べ歩き 観劇
- 好きな音楽・アーティスト:STING、Maroon5
- 好きな言葉 座右の銘:ピンチはチャンス
- 好きな映画:ショーシャンクの空に、 かもめ食堂
竹井 清純 医師から聞いた
『オピオイド』
がん疼痛に”オピオイド” 適切な使用でつらい症状を回避
日本ではまだまだ、モルヒネに対する誤解や抵抗が根付いている印象を受けます。
がん疼痛をうまくコントロールするポイントは、いかに早いタイミングで症状をコントロールしていくかにつきます。以前は、NSAIDsから弱オピオイド、強オピオイドと順番に使っていきましょう(だんだんと強いお薬を使いましょう)と考えられてきましたが、大切なことは、痛みの原因に対してどの受容体が存在するか。その受容体に応じた薬を適切に使うことが何よりも大切です。当然薬には副作用がつきものです。代謝酵素の欠損を含め、人それぞれ効果の出方には差がありますが、大きな副作用としては、便秘、悪心、眠気になります。悪心や眠気は2-3日で耐性ができ問題がなくなることが多いですが、便秘は容量依存に関係なく出てしまう非常に厄介な副作用になります。そのため、オピオイドの内服が始まると、排便コントロールには意識をするようにしましょう。現在、モルヒネ、オキシコドン、ヒドロモルフォン、フェンタニル、メサドンなどたくさんのオピオイドが使用できるようになったため、効果が十分でなかったり、臓器障害のため副作用が出やすくなった場合には、他のオピオイドにswitching(変更)することでうまくコントロールができます。また、オピオイドは痛みだけではなく、息苦しさや咳のコントロールもできますので、主治医の先生の話をよく聞き、正しくうまく使っていきましょう。
グラフで見る『竹井 清純 医師』のタイプ
穏やかでやさしく話しやすい先生 |
穏やかでやさしく 話しやすい |
エネルギッシュで 明るく話しやすい |
先生を取材したスタッフまたはライターの回答より
穏やかでやさしく話しやすい先生 | ||||
穏やかでやさしく 話しやすい |
エネルギッシュで 明るく話しやすい |
先生を取材したスタッフまたはライターの回答より
CLINIC INFORMATION
ホームアレークリニック不動前
竹井 清純 医師
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