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市田 知之 院長

TOMOYUKI ICHIDA

出生前検査を柱に。幅広く丁寧な産婦人科診療を多くの皆様に

福島県立医科大学 卒業。湘南鎌倉総合病院 初期臨床研修医/産婦人科後期研修医を経て、同病院 産婦人科医員に。湘南鎌倉総合病院において妊娠初期スクリーニング外来を開設。同病院 産婦人科医長を経て、2021年に『新宿南口レディースクリニック』を開設。2025年5月より現在地へ移転(各線「新宿駅」から徒歩約5分)。日本産科婦人科遺伝診療学会認定(周産期)。

市田 知之 院長

市田 知之 院長

新宿南口レディースクリニック

渋谷区/代々木/新宿駅

  • ●産婦人科
  • ●産科
  • ●婦人科

小さな頃に抱いた夢を

市田 知之 院長

小さな頃に読んだ野口英世の伝記が、私が医師を志す原点となりました。身内に医療関係者はいませんでしたが、その伝記の中で描かれていた姿に強く惹かれ、「医師になりたい」という気持ちが芽生えたのです。その想いは長い時間を経ても心に残り、努力を重ねて医学部に進学しました。
卒業後は湘南鎌倉病院で初期研修を受け、産婦人科を専門とすることに決めました。産婦人科は、分娩、手術、がんの治療などの外科的分野から、ホルモンバランスや月経に関わる内科的な側面、さらには救急に近い現場対応まで、非常に幅広い分野をカバーしています。さまざまなことに対応できるという点が自分に合っていると感じ、この道を選びました。
病院では医長も経験しましたが、より自分の専門性を活かし、特化した医療を提供できる場を作りたいという思いから、2021年に『新宿南口レディースクリニック』を開業しました。その後、超音波検査などの件数増加に伴い、より広いスペースが必要となったため、2025年5月に現在の場所に移転しています。新宿南口という立地はアクセスがよく、多くの方に必要な医療を届けられると考えた上で、この地に開業することを決めました。

出生前検査を中心に、幅広い産婦人科診療を

市田 知之 院長

当院では出生前検査を中心に、妊婦健診や一般婦人科の診療まで幅広く対応しています。生理不順や月経痛といった婦人科のご相談も多く、日常の小さな不調に対しても、丁寧にお応えすることを心がけています。
出生前検査に力を入れている理由の一つには、私が研修医の頃に経験した出来事があります。重い心臓病を抱えて生まれた赤ちゃんが搬送されてきたのですが、当時の勤務先では心臓の手術を行うことができず、別の施設へ移すしかありませんでした。その時、「もしも妊娠中に診断がついていたら、より適切な場所での分娩が可能だったのでは」と痛感したのです。
出生前に疾患がわかれば、分娩施設の選択や治療体制の準備が可能となり、赤ちゃんの予後改善にもつながります。妊娠は、母体にも一定のリスクを伴います。重症の胎児疾患がある場合、羊水過多や母体の浮腫などの合併症を起こすこともあり、お母さん自身の安全を守るためにも、事前の情報が不可欠です。そうした背景から、出生前検査の意義は非常に大きいと考えています。

超音波と遺伝学的検査、そして遺伝カウンセリングの重要性

市田 知之 院長

出生前検査には主に超音波検査を用います。必要に応じて、羊水検査や絨毛検査などの遺伝学的検査も行っていますが、これらの検査は一定のリスクもあるため、慎重に判断する必要があります。まずは超音波検査で状態を確認し、それに応じて追加検査を行うという流れが基本です。
また、当院では遺伝カウンセリングにも力を入れています。これは単に検査の説明をするだけでなく、患者さんの理解度や背景に応じて、必要な情報を丁寧にお伝えし、納得のいく選択ができるようサポートすることを目的としています。
出生前検査を希望される方には、基本的に皆さんにカウンセリングを受けていただいています。カウンセリングを通して、「何が心配で来られたのか」「どのような判断を望んでいるのか」といった点を汲み取りながら、情報を共有し、選択を支えるという姿勢を大切にしています。

患者さんの「望み」に応える診療を

日々の診療において大切にしているのは、「患者さんが何を望んでいるか」を見極めることです。診察中には、まず客観的な事実をお伝えし、そのうえで「この方が何を不安に感じているのか」「何を知りたいのか」といった部分に耳を傾けるようにしています。
ときには提案内容について、患者さんが不安を感じてしまうケースもあります。そうした際には、なぜそのような反応になるのかを考え、必要に応じて説明を重ねることで、納得していただけるよう努めています。
また、出生前検査に関しては、正確な診断だけでなく、その後のサポートまで一貫して責任を持つことを大切にしています。当院で妊婦健診を受けられている方には、必要に応じて適切な分娩施設をご紹介し、安全な出産を迎えられるように支援しています。
NIPT(新型出生前診断)に関しては、認可外施設での検査も広がっていますが、正確な情報提供と専門的なサポートがないまま検査を受け、不安を抱えて来院される方も少なくありません。検査は赤ちゃんの状態をよく見たうえで、適切に判断し、実施すべきであると考えています。

これから受診される患者さんへ

妊娠や婦人科にまつわるお悩みは、ひとりで抱え込んでしまう方も少なくありません。当院では、医師である私自身だけでなく、助産師や遺伝専門看護師といった専門職のスタッフも在籍し、チームでのサポート体制を整えています。特に遺伝的な検査やカウンセリングについても、専門的な視点からお話しできる環境を用意しています。
何か気になることがあれば、専門かどうかに関わらず、まずは気軽に相談していただければと思います。必要に応じて、他の診療科や適切な医療機関をご案内することもできますし、「相談してよかった」と思っていただけるような場でありたいと願っています。
これからも、出生前検査を中心とした医療の質を高め、安心して頼っていただけるクリニックを目指して取り組んでまいります。

※上記記事は2025年7月に取材したものです。時間の経過による変化があることをご了承ください。

市田 知之 院長 MEMO

産婦人科専門医

  • 出身地:栃木県
  • 出身大学:福島県立医科大学
  • 趣味:スノーボード
  • 好きな食べ物:ラーメン
  • 好きな場所:湘南・鎌倉
  • 好きな言葉:「挑戦」

市田 知之 院長から聞いた
『出生前検査』

検査で得られた情報は、妊娠中の過ごし方や出産後の備えを考える一助に

出生前検査とは、妊娠中に赤ちゃんの健康状態や、染色体や形態の異常の有無を調べる検査です。これには、赤ちゃんの染色体の数や構造に関わる異常(例:ダウン症候群など)を調べる「遺伝学的検査」と、超音波で臓器や骨の形を調べる「形態学的検査」が含まれます。

【出生前検査の目的】
赤ちゃんの発育や健康状態をより詳しく知ることで、妊娠中や出産後の準備に役立てる
妊娠中に必要となる医療的支援や出産施設の選定を検討する材料とする
ご家族が安心して出産に臨めるよう、事前に情報を得る

【主な検査の種類】
超音波検査(胎児ドック)
妊娠初期〜中期に行い、赤ちゃんの成長や心臓・脳・骨などの形態異常の有無を調べます。中期の詳細超音波検査では、より多くの情報を得られる可能性があります。

母体血清マーカー検査(例:クアトロ検査)
母体の血液から、統計的に染色体異常の可能性を推定します。

NIPT(新型出生前検査)
母体の血液を用いて、赤ちゃんのDNAの一部を解析し、特定の染色体異常(21トリソミーなど)の可能性を高精度で調べる検査です。なお、検査結果が陽性であっても確定診断ではありません。

羊水検査・絨毛検査
赤ちゃんの染色体を直接調べる検査で、診断的価値があります。まれに流産のリスクがあるため、慎重に判断します。

出生前検査は、すべての方に義務づけられているものではなく、「受けるかどうか」はご本人の意思に基づき選択していただく検査です。
検査で得られた情報は、妊娠中の過ごし方や出産後の備えを考える一助になります。結果により、必要に応じて医療や福祉のサポート体制についても検討が可能です。
遺伝カウンセリングでは、検査の内容や結果の意味、ご家族の思いを大切にしながら、納得のいく判断ができるよう支援いたします。
出生前検査は、ご家族にとって大切な命と向き合う機会でもあります。わからないこと、不安なことがあれば、遠慮なくご相談ください。

グラフで見る『市田 知之 院長』のタイプ

どちらかというと
穏やかで明るく話しやすい先生

穏やかでやさしく
話しやすい
エネルギッシュで
明るく話しやすい

先生を取材したスタッフまたはライターの回答より

どちらかというと
穏やかで明るく話しやすい先生
穏やかでやさしく
話しやすい
エネルギッシュで
明るく話しやすい

先生を取材したスタッフまたはライターの回答より

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