團 茂樹 院長
SHIGEKI DAN
開業医はオーケストラの指揮者であるべき。統合医療ですべての患者様にお応えする
日本大学医学部第一内科入局。同大学第一内科大学院を卒業し、医学博士号を習得。カナダ州立オンタリオガンセンターへ留学後、那須中央病院内科部長、千代田漢方クリニック院長を歴任し、現職(京浜急行線「蒲田駅」より徒歩10分、京浜急行線「糀谷駅」より徒歩7分)。
團 茂樹 院長
宇部医院
大田区/西糀谷/糀谷駅
- ●内科
- ●呼吸器内科
- ●循環器内科
- ●漢方内科
- ●アレルギー科
- ●小児科
血液内科を選んだ先に今の道が拓けた
私は四国の愛媛出身です。通った学校は進学校で、周囲には医者を目指すものが多くいました。当時、1学年に160人くらいがいて、そのうちの4、50人はその道に進んだのではないでしょうか。そうした周囲の環境もあり、いつの間にか、私も医師を志すようになっていたのです。
大学卒業後は、日本大学医学部内科に入局し、血液内科を専門としました。今振り返ってみれば、この選択がのちに広範な知識を得る動機になったのかもしれません。血液内科は、主に白血病の患者さんの血液のデータを解析することが仕事となり、いわゆる、手に職と呼べるような技能は必要とされません。若さゆえの物足りなさを感じたのでしょう、私は休みのたびに他科に赴き、心臓エコーや腹部エコーの技術の習得に励みました。その後、カナダにあるオンタリオガンセンターに留学したのも、一連の流れの延長線だったのかもしれませんね。そちらはトップクラスの研究者が集うところでしたが、とにかく何かを得ようと必死だったのだと思います。
私たちは、オーケストラの指揮者であるべき
開業医は、”すべて”を診て当たり前だと考えています。病気の種類に関係なく、いらした患者さんの疑問や期待にすべて応えてあげるべきなのです。
たとえばレストランでも、専門店を謳うほうが通りは良いかもしれません。それに対しては私がやっているのは、いわばファミリーレストランのようなもの。インパクトは小さいかもしれませんが、あえてそれで良しと思っています。まずはすべてを拝見した上で、より良い選択肢が他にあるならば、そちらに紹介していく。また、紹介をするというのは、自分の診断に自信があり、隠し事がないから可能なことです。さらに紹介先と密に連携をとり合うことで知識は増えることになりますし、患者さんにとっても私にとっても、マイナスなことは何もありません。
大きな病院と開業医が診る患者さんは、おのずと違ってきます。私たちが為すべきなのは、珍しい病気を診ることではなく、頻度の高い病気を確実に治し、難しいものについては適切にふるい分けていくことなのです。開業医は、オーケストラの指揮者であるべきでしょう。広範な知識を持ち、多くの引き出しの中から、患者さんをより良い方向へと導いていくことが求められるのです。
豊富な選択肢を用意し、統合医療を提供
『宇部医院』では、内科、呼吸器科、アレルギー科、小児科など複数の診療科目を掲げ、統合医療をおこなっています。治療の選択肢を広げるという意味では、漢方は非常に有為なものです。漢方、とりわけ中医学の考え方は、病名ではなく、その人を診ることにあります。たとえば同じ鼻水であっても、どろっとしているのか、さらっとしているのか、状況によって薬を細かく使い分けていくのです。
野球でいえば、西洋薬は直球でしょう。それに対して漢方や、変化球にたとえられます。どちらのほうが優れているという話ではなく、両方を知っていれば、投球(治療)の幅が広がることは間違いありません。そういう意味で、私が漢方にいち早く出会えたことは、非常に幸運だったと言えるかもしれません。
開業医に求められる姿勢として大切なものに、柔軟に意見を取り入れることがあります。私がさまざまな勉強会に出掛け、多くのドクターと交流を持つのはそのためでもあります。聞かなければ知識は増えません。教科書で勉強するのも良いのですが、本に書かれた情報はその時点のものであり、常に最新の知識に触れているためには、生の情報を得る機会を求めるべきなのです。
糖尿病治療の新たなる常識
糖尿病というと、「総カロリーはいくら?」といったことが着目されていますが、現在では見方が違ってきています。大切なのはカロリーではなく、充分にたんぱく質を摂った上で、炭水化物を摂る量を調整していくことなのです。
たんぱく質は、筋肉のもとになります。筋肉が増えると、糖も中性脂肪もエネルギーとして使われていくことになりますから、長期的に筋肉を増やしていくことをまず心掛けるべきなのです。そして、血糖値を上げるのは、炭水化物の質と量です。ごはんやパン、ラーメン、あられなどは要注意です。炭水化物を摂る量をその人の適正に合わせることで、お薬を軽減し、コントロールすることが可能になるのです。
これから受診される患者さんへ
健康寿命を延ばすことは、これからの大きなテーマです。その健康寿命を延ばすために大切なのが、先にもお話ししたように、たんぱく質を摂り、筋肉をつけていくことにあります。そしてもう1つ大事なのが、その筋肉を維持するための運動です。しかし、ただ「運動をしなさい」ととなえたところで、多くの人は困惑するだけです。「1時間歩きなさい」と言われたところで、それが出来る人はまれでしょう。じゃあどうすればいいか。それは日常の中に運動を組み入れることです。たとえば、炊事の時に片足立ちをするとか、そんなものでいいのです。それも長くやる必要はなくて、1分、1分、1分を足していけば良い。どうか皆さんも、無理のない、適度に頑張るということを取り入れてみてください。
※上記記事は2017年10月に取材したものです。
時間の経過による変化があることをご了承ください。
團 茂樹 院長 MEMO
- 出身地:愛媛県
- 趣味:ショッピング、食事
- よく手にとる本:医学書、英字書
- 好きな映画:「その時に気に入った俳優さんでセレクト」
- 座右の銘:「前向き」
- 好きな音楽:演歌からクラシックまで幅広く
- 好きな場所・好きな観光地:温泉・イタリア、オーストリア、プラハ
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穏やかで明るく話しやすい先生 |
穏やかでやさしく 話しやすい |
エネルギッシュで 明るく話しやすい |
先生を取材したスタッフまたはライターの回答より
穏やかで明るく話しやすい先生 | ||||
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