任 博 理事長・院長
HIROSHI NIN
自分が家族であれば、今と明日に何を希望するか。常に患者さん目線で日々の生活を支える。
ドイツで青年時代を過ごし、ハノーバー医科大学を卒業。ドイツ及び日本においてドイツ系製薬会社に勤務し基礎研究と臨床研究に携わる。2005年に『文京根津クリニック』を開院(東京メトロ千代田線「根津駅」より徒歩2分)。現在にいたる。

任 博 理事長・院長
文京根津クリニック
- ●訪問診療
- ●内科
1人の医師として、あらゆる人を少しでも助けていきたい

理科系科目が好きで、中でもヒューマンサイエンスに興味を持っていたことがこの世界へと進む一助となりました。それからまた、性格的に「お医者さんが向いてる」と周囲に言われたことも助けになったかもしれません。正義感が強いと言いましょうか、昔から、小さいもの、弱いもの、貧しいものが抑圧されることが耐えられない性質でした。お医者さんになれば、そうした方々を少しでも助けられるのではないかと考えたわけです。
私はドイツの大学を卒業したものですから、最初の医師免許はドイツのものでした。大学で糖尿病に携わっていましたが、その学位もまたドイツだったのです。ただ、日本に帰れば、それらの資格は有効になりません。そこで私はドイツの製薬会社の研究開発部長として、長らく臨床研究に携わってきたのです。その生活に不満があったわけではないのですが、一方で、自分の心の中にある本当の気持ちをずっと抱えたままでした。40歳を過ぎて国家試験を受けたのは、その抱えた思いを「どうにかしたい!」と考えての決断だったのです。
『文京根津クリニック』は、2005年に開業いたしました。訪問診療を中心に、あらゆる方と向き合い、日々、懸命に診療に努めています。ようやくあるべきところに帰ってきた気がして、今はとても満ち足りた気分です。
24時間体制での在宅医療を提供

『文京根津クリニック』では、外来通院が困難な患者さんや、自宅での療養を希望されている方々に対し、診察や検査、投薬を実施し、それによって痛みや症状のコントロールをおこなう在宅医療を提供しています。現在、非常勤を含めて医師は11名。その医師と看護師が24時間連絡のとれる体制をキープし、定期的な訪問以外にも、緊急時は必要に応じて往診をおこなっています。
患者さんは、増減はありますがおよそ180名ほど。中で多いのは、やはり癌を抱えた方になるでしょう。多くは病院で打つ手がなくなり、ご自宅での療養を希望された方々であり、痛みをとることを最優先に、心安らかに日々を送っていただけるようサポートしています。また最近多くなっているのが、認知症です。認知症患者さんは、それがあるために通院困難な状態となるケースが散見されます。独居で認知症があると、電話を掛けることが出来なかったり、お薬も飲めないということがあるんですね。そうした場合には、定期的に患者さんの元へうかがう私たちの存在が重要になってきます。足立区エリアでの患者様の増加に伴い、2023年9月に足立区江北に「文京根津クリニックあだち」を開院しました。
その人らしい人生を送っていただくために

患者さんが100人いたら、100通りの回答があるのが在宅医療です。病気ごとに治療のガイドラインというものがあり、それに沿って治療をおこなうのが原則です。ただし、その人の価値観であり人生観を考えた時、“今と明日”に何を希望されるかということを汲まなければならないのが、在宅医療に携わるものの立場ではないでしょうか。クォティー・オブ・ライフであり、クォリティー・オブ・デス。最後の時を患者さんがどう迎えたいのか、そこに考えをめぐらす必要があります。
本当に最後の最後となれば、美味しいものを食べたいと思うのが人というもの。その瞬間にガイドラインに沿い、さまざまなものを制限することが正しいとは言い切れません。クォリティー・オブ・デスを決めるのは、我々ではないのです。医者は黒子に徹し、患者さん、あるいはご家族に判断をゆだねるのが在宅医療のあり方ではないでしょうか。それによって、少しでもクォリティー・オブ・デスに貢献することが出来れば、私たちが存在する意味があると考えています。
医療ネットワークの充実にも取り組み、次世代の医師にバトンを渡していきたい
「御茶ノ水ドクターズネットワーク」というものがあり、文京区近辺で在宅医療をおこなう複数のクリニックがネットワークを組み、医療の質の向上に取り組んでいます。医者が10人いれば、診るところは多少なりとも違ってきます。症例を検討し合い、より良い形の在宅医療を実現するために意見を交換することが大切なのです。
今後は、これまで在宅医療に携わり培ってきたノウハウを次の世代の医師に伝えていきたいと思っています。今、私のところにも学生さんが実習に見えていますが、彼らに伝えたいのは、技術的なものだけではありません。1人ひとりの患者さんに寄り添っていく心のようなものも、彼らに受け止めてもらえたらと願っています。
これから受診される患者さんへ
『文京根津クリニック』では、通院が困難な方はもちろん、介護をされる家族が住み慣れた家庭や地域で安心して過ごせるよう、きめ細やかな医療を提供してまいります。何か悩み事がありましたら、なんなりとご相談ください。地域のよろず相談所として、皆さんの悩みに寄り添っていければと思っています。
任 博 理事長・院長 MEMO
- 出身地:大阪府
- 趣味・特技:空手、社交ダンス、数学
- 好きな本:数学書
- 好きな音楽・アーティスト:クラシック、ジャズ
- 好きな映画:『オペラ座の怪人』
- 好きな場所・観光地:上野公園
- 好きな言葉・座右の銘:患者さんファースト
グラフで見る『任 博 理事長・院長』のタイプ
![]() |
穏やかで明るく話しやすい先生 | ![]() |
穏やかでやさしく 話しやすい |
エネルギッシュで 明るく話しやすい |
先生を取材したスタッフまたはライターの回答より
![]() |
穏やかで明るく話しやすい先生 | ![]() |
||
穏やかでやさしく 話しやすい |
エネルギッシュで 明るく話しやすい |
先生を取材したスタッフまたはライターの回答より
CLINIC INFORMATION
電話 | 03-6426-5933 |
---|---|
所在地 | |
最寄駅 | |
駐車場 | |
WEB | |
休診日 |