東京ドクターズ  |  病院・クリニック・歯医者・動物病院の検索サイト

松田 隆夫 院長

MATSUDA TAKAO

患者さん1人1人の気持ちに寄り添いながら
デイケア中心の「トータルケア」を提供

東京医科歯科大学医学部を卒業後、勤務医を経て『新大塚榎本クリニック』の院長に就任。医療と生活支援のトータルケアを通して、患者1人1人の社会復帰をサポートしている。

松田 隆夫 院長

松田 隆夫 院長

新大塚榎本クリニック

豊島区/南大塚/新大塚駅

  • ●精神科
  • ●心療内科
  • ●内科

「心の世界」への興味から、精神科医に

松田 隆夫 院長

私が医師になったのは、「心の世界」に興味があったから、ということになるでしょうか。中学生の頃、フロイトの本などを読むうちに、精神科医に憧れるようになったんです。東京医科歯科大学医学部を卒業後は、勤務医として診療していて、そこで当院の理事長である榎本先生に声をかけていただいたんですね。そして、榎本先生が掲げる「医の愛」に共感し、『新大塚榎本クリニック』の院長をお引き受けすることになりました。
都内に6つのクリニックを構える『榎本クリニック』では、精神医療にとどまらず、福祉や教育、生活などを含めたトータルケアを通じて、一日も早い社会復帰をサポートしています。ここ新大塚でもデイケアを中心に、アルコールや発達障害などの外来診療に対応。必要な場合には関係機関などとも連携をはかりながら、患者さんが自立し、地域の中で生活していくための支援をしています。

心を許せる相手との「会話」こそ、回復への近道

松田 隆夫 院長

『新大塚榎本クリニック』では、院長の私のほか、2階から7階までの各フロア担当のドクターがいます。また、デイケアのプログラムには、看護師やヘルパーなど常に3名のスタッフが参加し、そのほかにも受付や薬剤師など複数のスタッフがいます。つまり、このクリニックに来れば、少なくとも10名のスタッフが患者さんにお声かけをするわけです。医師と患者と言っても「人と人」ですから、当然「相性」というものがありますね。ですから、たとえ院長の私を気に入らなくても(笑)、いちばん話しやすい、話していて心地よいと思うスタッフが、その方にとっての「主治医」になるのです。
実は、「会話をする」ことは回復への第一歩。家に引きこもっているよりも、まずはクリニックに来てみること。そして、スタッフと話をしたり、同じ悩みを抱える仲間と話をすることが「楽しい」と思えるようになって欲しいんです。デイケアのプログラムでは、何でも話し合える仲間を見つけていただくことができますし、ディスカッションや講義だけでなく、ヨガや卓球をはじめとしたレクリエーションもあります。実際に、最初はお友達に誘われてプログラムに参加していた患者さんが、今度は自分がほかのお友達を誘うようになることもあるんですよ(笑)。きっとみなさん、病気は私たち医師が治すものだと思われるでしょうが、回復には心を許せる仲間の存在が欠かせないものであり、ピア(仲間)カウンセリングこそが最も効果的な治療法と言えるのです。

患者さんの怒りも、悲しみも、1人1人の気持ちに寄り添う

松田 隆夫 院長

患者さんと接する際に心がけるのは、お1人お1人の気持ちに寄り添う、ということ。もしも怒っているなら怒りの声に、悲しんでいるならば悲しみの声に、じっくりと耳を傾けたいと思います。精神医療では、この「傾聴(けいちょう)」の姿勢がとても大切で、患者さんの気持ちに寄り添い、ゆっくりお話を聞くだけで、気持ちが落ちつくというケースが多いんです。たとえば、人が怒って物を投げつけたりするのは、どれだけ怒っているのかをアピールしたいという気持ちからなんですね。ですから、それを無理やり制止してしまっては自分の気持ちを抑えきれず、かえって怒りが倍増するもの。ですから、止めるのではなく、その方の気持ちに寄り添うように、ただ「見ている」ことも必要になるんですね。
患者さんの「気持ちに寄り添う」と、言葉にするのは簡単ですけれど、実際には時間もかかりますし、大変なことも多いです。でも、それを実践するのがこのクリニックのスタイルであり、患者さんのためを考えるからこそ、私たちも頑張っているのです。患者さんのお仕事について、ご家族について、そうした患者さんを取り巻く生活環境を「トータルにみる」というのは、精神科ならではのことでしょう。私は、精神科医になって本当に良かったと思いますし、大事な生徒のために何処にでも駆けつけた金八先生のような気持ちで(笑)、患者さんの人生に関わっていきたいと思います。

クリニックがめざす「トータルケア」とは

クリニックに通われているのは、10歳くらいの子供から90歳を過ぎたご高齢の患者さんまで、年齢も社会的な立場もさまざま。ご家族に連れられてお越しになったり、区役所や保健所の職員の方とご一緒にいらしたりすることも多いですね。子供の患者さんでは「発達障害」や「不登校」、そして成人した後も周囲とコミュニケーションがとれずに「引きこもり」や「閉じこもり」になる方が少なくありません。そうした方々に向け、当院はデイケアを中心にしたサポートをしているわけですが、最大の目的は、患者さんの親御さんが亡くなった後に、その患者さんが困らないようにすること。つまり、社会的な自立を支援することなんです。
最初はまず、自分の身の回りのことを自分でできるように。デイケアがはじまる朝9時には身支度を整えてクリニックに来る、もしも1人で来られないなら、私たちがお迎えに行きます。また、もしも患者さんが成人してもなお親に依存して暮らしているようなら、1人暮らしをスタートするためのお手伝いもします。親元を離れて、自分のことを自分でできるようになったら、そこでようやく仕事を持ち、社会的な自立を果たすことができるのです。私たちは、デイケアやデイナイトケアを通して患者さんの1日1日をトータルケアしていますけれど、考えてみればご家族を含めて、患者さんの人生そのものを「トータルケア」しているのかもしれません。

これから受診される患者さんへ

『新大塚榎本クリニック』は、JR線「大塚駅」、丸の内線「新大塚駅」、都電荒川線「大塚駅前駅」からいずれも徒歩3分の場所にあります。当院は、デイケアやデイナイトケアを中心に、社会復帰のお手伝いをしているわけですが、いちばんの特徴は「決して断らない」ということかもしれません。
人付き合いが苦手な方、長年のご近所トラブルで地域の中で孤立してしまった方など。現代社会に多い「引きこもり」や「閉じこもり」のままでは、生きていく上で大きな不利益が生じるものです。このクリニックには、私のほかにもたくさんのスタッフがいて、きっと「この人は話を聞いてくれる」と思えるスタッフがいるはずですから、世間話をするような気軽な感じで、どのようなお悩みでもご相談いただきたいと思います。

※上記記事は2018年5月に取材したものです。
時間の経過による変化があることをご了承ください。

松田 隆夫 院長 MEMO

  • 出身地:三重県
  • 趣味・特技:熱気球、ダイビング、スキー、ゴルフ
  • 好きな本・愛読書 :話題の本は一通り目を通します。個人的には推理小説が好きです。
  • 好きな映画:SF、サスペンス
  • 好きな音楽やアーティスト:ジャズ
  • 好きな場所・観光地:バリ
  • 好きな言葉・座右の銘:塞翁が馬

グラフで見る『松田 隆夫 院長』のタイプ

穏やかでやさしく話しやすい先生

穏やかでやさしく
話しやすい
エネルギッシュで
明るく話しやすい

先生を取材したスタッフまたはライターの回答より

穏やかでやさしく話しやすい先生
穏やかでやさしく
話しやすい
エネルギッシュで
明るく話しやすい

先生を取材したスタッフまたはライターの回答より

CLINIC INFORMATION