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キョン・チンファイ 院長

CHIN-HUAI KEONG

在日外国人、働く女性、子育て後のママ…
みんなの悩みに応え、自信を与えたい

日本政府国費奨学生として来日、日本語を学びながら医学を志す。東京医科歯科大学医学部卒業、同大学医学部皮膚科大学院修了。医学博士。東京労災病院で研修、その後関東各地の病院、医院等で研鑽を積む。2009年、広尾に「ガーデンクリニック広尾」開院。日本皮膚科学会認定皮膚科専門医。

キョン・チンファイ 院長

キョン・チンファイ 院長

ガーデンクリニック広尾 Garden Clinic Hiroo

港区/南青山/広尾駅

  • ●皮膚科
  • ●アレルギー科
  • ●小児皮膚科
  • ●美容皮膚科

国費奨学生として来日し、開業。在日外国人の駆け込み寺的存在

キョン・チンファイ 院長

出身はマレーシアですが、37年前に国費奨学生として日本に来て、日本語と医学の勉強をし、その後、日本で開業しました。もともとは外科志望だったのですが、学生時代に皮膚科の教授に英語を教えたりして皮膚科に深く触れて、おもしろいなと思ったのがきっかけです。皮膚科というのは、イボや皮膚腫瘍を除去したり荒れた皮膚を手当するところは外科的で、体の内部で起こることが皮膚に表れるという点では内科的。どちらの領域にもまたがる科目で、奥深いなと思いました。
奨学生として日本に来たばかりの頃は、外国人というのはかなり珍しい存在で、生活上なにをするにも苦労しました。それで、自分が開業するなら皮膚科を専門としながらも、そんな在日外国人の助けになるようなクリニックにもしたいと考えました。患者さんの3割は外国人です。外国人と一口に言っても、「ここなら英語が通じるし、いろいろ手助けしてくれる」と遠くからいらっしゃる方もいますし、広尾という土地柄、外交官や民間会社の海外赴任中の外国人、インターナショナルスクールに通うお子さんたちなど、様々です。

文化、慣習の違いから予約、治療法、診断…すべてが簡単ではないが、そこが醍醐味

キョン・チンファイ 院長

いろんな国から、いろんな慣習を持つ人たちが来るので、毎日、本当に事件が起きます(笑い)。例えば、予約という概念ひとつとっても、9時半から10時の間に来てくださいとお伝えすると、日本では大体この30分の間に診察に呼ばれるんだなという解釈をしますが、欧米の方はこの30分は先生を独占できるという感覚でいます。だから待たされると、すごく怒るんです。あとはイボを治療するときは、液体窒素療法が一般的ですが、これが結構痛い。欧米のお母さんなどは、“こんなひどいことを?”と驚くんですね。水イボをピンセットで取る治療法も、見た目が恐ろしいらしく“これは虐待では?”と抗議されたり。文化や慣習の違いが行き違いを生むので、こちらは毎回、一生懸命丁寧に説明するしかありません。そのほか、話を聞き、症状を解釈して患者さんに説明するという診察の基本ひとつとっても、なにしろ患者さんは様々なバックグラウンドと生活習慣を持っているわけですから、それらを全部了解して診断するのは、かなり大変なことです。
それでも、その毎日起きる出来事が楽しいですし、ここを訪れて“やっと言葉や話の通じる先生に会えた”と喜ばれると、やめられないなと思います。

自信が持てて元気になる。生活と人生の質を上げる美容皮膚科

キョン・チンファイ 院長

ここ数年、美容皮膚科にも力を入れています。ニキビが治っても、次はその跡を消したい、跡が消えたらくすみも取りたい…と、美容皮膚科には終わりがない。患者さんは、きれいになると、自信が持てて元気になるんです。医師としても、治療前後の写真で成果がわかると達成感があります。
今の働く女性はお金にも余裕があるし、きれいでいることがそのまま仕事に影響することも多いですよね。接客業はもちろん、営業だったらクライアントに疲れた顔は見せられない等。その意味でも美容は趣味娯楽ではなく必要不可欠なことになっていると思います。なによりきれいでいられれば、毎日が楽しく明るくなるし、まだまだがんばれると自信もわいてくる。なので、そんな人たちへのお手伝いがしたいですね。男性も歓迎です。
しみやしわ、たるみを解消するためのボトックス、ヒアルロン酸などの薬品はアメリカの信頼できる会社から購入し、使用機材もフォトフェイシャル、レーザー、ケミカルピーリング等、充実させています。今の時代は本当に日々技術や薬が進化しているので、例えばニキビ治療薬ならできたものを治すだけでなく、もう作らせないというところまでいっている。マイナス5歳、10歳は簡単に実現できるところまできています。
あるドクターが“美容皮膚科のゴールは、50歳ですっぴんで同窓会に行けることだ”とおっしゃっていて、なるほどと思いました。実際にすっぴんで行くことはないかもしれませんが、行ける自信があるくらいきれいな肌だと、化粧しても輝き方が違うんですよ。
50歳は女性なら、ちょうど子育ても一段落して、もう一度自分のために生きようかなという年頃です。自分も同じなのでよくわかるのですが、この年代から、楽しく美しく生きようと思うことはその後の充実したシニア時代を迎えるためにも重要だと思います。
さらに、一般の皮膚科としても、セラビームという機械を開院当時から使用していて、これも当院の強みのひとつです。エキシマ光線療法という、紫外線の有効な光だけを肌にあてる画期的なマシンで、乾癬、白斑、掌蹠膿疱症、アトピー性皮膚炎の改善に威力を発揮し、保険診療内で受けられます。こちらも取り入れているクリニックは多くないと思うので、上記の慢性疾患に悩んでいる方にはおすすめしたいです。

日本人は忘れがちな海外渡航時のワクチン接種の相談にも

外国人が多く来る関係で、皮膚科とは直接関係ないのですが、海外渡航者のためのワクチン注射も行っています。これはぜひ日本人の方たちに伝えたいのですが、外国人にとっては、海外に行くときに病気予防のワクチン接種を受けるのは常識なんです。日本では、子供の頃におたふく、麻疹、風疹等を打って終わり、という方がほとんどですよね。これは少し危険なのではないかと思うんです。例えば東南アジアに行くなら日本脳炎、腸チフス、マラリア、狂犬病等。北米(北の寒い地帯)やロシアに行くならダニ脳炎。その他どの国でも恐れがある破傷風、A型・B型肝炎等。本当に都会の中心地だけ、数日の旅行で行くというのなら問題ないかもしれませんが、自然に触れる、長期間行く、というのならワクチン接種は考えたほうがいいです。ものによっては輸入品のみ、1本2万円前後で費用の問題もあるのですが、それでも検討はされたほうがいいと思います。当院ではその相談も受けていますので、日本の方もぜひいらしてください。

これから受診される患者さんへ

当院は皮膚科ですが、外国人の方などは“どこかいい内科の病院を紹介して”と言って来たりします。相談に乗れることはなんでも相談に乗りたいので、日本人の方も是非気軽にいらしてください。恥ずかしくて言いづらいようなことでも大丈夫です。日本には保険診療という恵まれた制度があるのですから、これを活用しないともったいない。もっとクリニックと密につきあって、大きな病気も小さな不調もはやめに改善してほしいと思います。

※上記記事は2017年9月に取材したものです。
時間の経過による変化があることをご了承ください。

キョン・チンファイ 院長 MEMO

皮膚科専門医

  • 出身地:マレーシア
  • 趣味:旅行、iPhoneでの写真撮影、食べ歩き、読書
  • 好きな作家:マーガレット・アトウッド、村上春樹

グラフで見る『キョン・チンファイ 院長』のタイプ

穏やかでやさしく話しやすい先生

穏やかでやさしく
話しやすい
エネルギッシュで
明るく話しやすい

先生を取材したスタッフまたはライターの回答より

穏やかでやさしく話しやすい先生
穏やかでやさしく
話しやすい
エネルギッシュで
明るく話しやすい

先生を取材したスタッフまたはライターの回答より

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