田村医院

田村 仁 理事長への独自インタビュー

父の背中を追って医師になり、地域医療に貢献する

私の父は、93歳まで往診に出かけていたような、生涯現役を貫いた医師でした。裕福な家庭の患者さんはともかく、お金に困っている方からは治療を受け取らない。そんな、「赤ひげ先生」のような父の背中を見ながら育ち、私たち兄弟は揃って医師になりました。
東京医科大学を卒業した後、大学院では血液内科を専門に研鑽を積みました。博士号を取得して、本来であれば海外留学を経験する流れになるのですが、私としては1日でも早く地域医療に貢献したいという気持ちがあったんですね。愛着のある地域のために力を尽くした父のように、医療を通して恩返しをしていきたい。そう考えて東京都立豊島病院に籍を置き、小児医療からお産まで、幅広い症例に携わって経験を重ねました。

開業から70年あまり、地域に根ざした診療を続ける

『田村医院』は私の父が開設し、ここで診療を続けて70年あまりになるでしょうか。私は豊島病院を退いた後で父と一緒に診療するようになり、その後医院を継承したという形になります。10年ほど前には、建物全体をリニューアルして、エレベーターを設置するなどバリアフリー化をはかりました。また、同じ時期に電子カルテを導入しましたので、治療履歴なども瞬時に確認できるようになりました。
とは言え、来院される患者さんの多くは、保育園に通う3歳頃から診ていますので、目と目を合わせれば、どんな風に成長してきたのか、すぐに頭に浮かぶんですよね（笑）。診察室の中には、子供たちが描いた絵をまとめたカレンダーを飾ったり、色紙を飾ったり。日々の診療を通して、未来ある子供たちや地域に暮らす方々と心を通わせることが、私にとっては何より嬉しいことなんです（笑）。

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