山崎 幹雄 院長
MIKIO YAMAZAKI
患者さんの感じる痛みと、医師の考える痛み
そのずれを根気よく縮めていくのが整形外科
1978年北里大学卒業。卒業後、北里大学整形外科勤務。1990年、京王井の頭線「新代田」駅に山崎整形外科開院。日本整形外科認定医。
山崎 幹雄 院長
山崎整形外科
世田谷区/羽根木/新代田駅
- ●整形外科
- ●皮膚科
- ●眼科
- ●リハビリテーション科
- ●リハビリテーション科
新代田に根付いて25年。“おなかのこと以外ならなんでも”のかかりつけ医
新代田の駅のそばに開院してもう25年になります。基本的には整形外科ですが、いろいろな痛みを和らげるために相談に乗ったり、薬を処方したりしているうちに、範囲が広がって。禁煙外来を設けているのは、自分が禁煙できたから、これからしたい人の助けになれるかなということから。プラセンタ注射を行っているのは、もとは痛みをやわらげるために使っていたのが、他にもアンチエイジング効果や、打つと元気になる効果もあったりして、これも喜ばれることが多いので本格的に扱い始めました。なので、いつのまにかおなか(内蔵)のこと以外ならなんでも診るよ、というかかりつけ医のような医院になりましたね。
患者さんの思う“痛み”と医師の考える“痛み”はずれることがある
整形外科医を目指したのは、患者さんが死ぬことが少ないから、というそんな単純な理由です。基本的に整形外科が扱う項目は、とにかく命が助かれば、という疾病ではなく、QOL(クォリティ・オブ・ライフ=生活の質)をあげる症状。より楽に動きたい、より快適に生活したい、というその要求をかなえるものです。そのぶん、症状が“良くなった、悪くなった”という判断はきわめて曖昧で、個人の主観によるものが大きい。医学的によくなっていても、患者さんが痛みや不快を感じるなら、問題は解決していないわけです。患者さんの思う痛みと、医師の考える痛み、そのずれはどうしても避けられないものなんだ、というのは、長年やってきて痛感したことですね。
それではどうしたらいいかといえば、もうそこはじっくり話を聞いて、そしてこちらの話も聞いてもらって、すりあわせていくしかない。根気強く患者さんに寄り添いながら、いろんな方法を提案し、そして試してみる。そんな地道な作業の積み重ねでしかないと思います。そこから新しいやり方がみつかることもあるし、状況も変わっていったりするんです。
押し付けない、でも、いつも見守っている、という患者さんとの絶妙な距離を保つ
整形外科が扱う疾病は、命には別状ないけれど痛みが続く、などという症状が多いため、患者さんとどうつきあっていくかは、気を使うし繊細な問題でもあります。大事なことは患者さん自身が快適であると感じること。ですから、こちらの意見や治療法を“押し付けない”ことが大事。
例えば「運動時の痛みがとれない」と訴えてくる方も少なくないのですが、こちらとしては「そりゃあ70歳80歳になって、そんなに毎日運動してたら痛みは出ますよ!」と思うわけです。「運動量を減らせば痛みはなくなりますよ」というのが、医師としてできるアドバイス。でも患者さんとしてはそれは納得いかない、運動は絶対減らしたくない、と信じていたりする。こうなるともう、こちらとしては「あなたは間違ってます」と言って説得するのは無意味なんです。たとえ医学的にどんなに正しいことであっても、意見の押し付けはだめ。だって聞いてくれないですからね。そんなときは、患者さんが最終的にどうしたいのかを聞き出して、できるだけそれに沿うようにするしかない。さじを投げずに、話を聞き、じっくりとつきあっていく。つかず離れず、微妙な距離をとりながら、長くおつきあいをしていくことが肝心なんですね。
骨粗鬆症は5年に1度の検診で、自分の骨の状態をチェック
骨粗鬆症の患者さんは近年増えてきていますね。昔に比べて一般的な病気になって、患者さん自身で治療したいと思うことが増えたからだと思います。まだそんなに症状があるわけではないけど、大丈夫だろうかと、診察に来たりもする。誰でも年をとると避けられない問題なので、こうやって症状への認知が増えていくのはうれしいことですね。
基本的には薬を飲むか注射をするか、で治療します。高齢になって骨がかなりもろくなっていても一定程度効果はありますよ。目に見えて骨が強くなる、というわけでもないけれど、やはりしないよりはしたほうがいい。自分はきちんと手当をしているんだという事実も、患者さんに安心を与えます。安心する、というのは大切なことで、これだけで具合がよくなるということも多いんですよ。
もちろん、早い年齢のうちにきて治療をすることがより望ましいですよね。もっといえば、若いうちに食事と運動をちゃんとして強い骨を作っておくことが理想ですが、なかなかそんな理想的な二十代、三十代を送ることができる人なんていないと思いますが…。
そういう生活が無理だとしても、チェックだけはやっておいたほうがいいでしょう。区などの検診は5歳刻みにあります。つまり、5年に一度検査するのがいいということ。30歳くらいからやってくれるところが多いので、これはぜひ受けて、自分の骨の状態を知っておきましょう。正常範囲であればまた5年後に受ければいいし、問題があればすこしづつ改善の努力を。30歳からなら充分間に合います。
これから受診される患者さんへ
整形外科というところは、骨粗鬆症以外、基本的には“痛くなったら来る”ところです。けれど、痛い手前の症状でも、なにか気になったら来てほしいと思います。さきほどもお話しましたが“おなか(内蔵)のこと以外は”なんでも診させてもらいますよ。例えば、ウオノメとか巻き爪とか。どこに行っていいかわからないけど、不具合を感じるような症状があったら、ぜひ来てください。京王井の頭線の新代田駅からすぐなので、便利に通えると思います。
※上記記事は2017年8月に取材したものです。
時間の経過による変化があることをご了承ください。
山崎 幹雄 院長 MEMO
- 好きな場所・観光地:地元(新代田)
グラフで見る『山崎 幹雄 院長』のタイプ
どちらかというと 穏やかで明るく話しやすい先生 |
穏やかでやさしく 話しやすい |
エネルギッシュで 明るく話しやすい |
先生を取材したスタッフまたはライターの回答より
どちらかというと 穏やかで明るく話しやすい先生 |
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