繁田 龍雄 院長
TATSUO HANDA
子どもの回復力を助け薬はなるべく使わない。徹底して子どもの目線に合わせる小児科医
東京医科歯科大学医学部卒業後、土浦協同病院、都立墨東病院、都立駒込病院、草加市立病院、太田総合病院勤務後、2002年赤羽岩淵駅より徒歩2分のこの地に開業。
繁田 龍雄 院長
はんだこどもクリニック
北区/赤羽/赤羽岩淵駅
- ●小児科
未来がある子どもたちのための小児科医に
私が赤ん坊の時、命が危なかったのだと、父から聞かされ続けていたんです。おそらく細菌性腸炎だったと思うのですが、下痢と嘔吐がひどく、脱水症となり、一時はあきらめたというところで、当時の特効薬といわれた抗生物質を使ってから、みるみる良くなったとのことでした。その話を聞いているうちに、自分の命を助けてくれたのがお医者さんなら、自分もそうなりたいと思うようになっていたんです。小学生の頃からずっと、医者になるという気持ちは、変わりませんでしたね。
小児科医師になろうと決めたのは、子どもが好きなことと、子どもには未来があることです。自分が生かされたように、手助けできたこどもに、その先長い人生があることは、うれしい限りです。
研修医の頃は、苗字の”ハンダ”をもじって、パンダ先生と呼ばれていました。当院のマスコットがパンダなのも、それにちなんでいます。
子どもの目線にあわせ、「話しかける」「ほめる」「触れる」
子どもたちの目線にあわせているんですよ。こうやって、ぐっと腰を折って診察しますからね。赤ちゃんであっても、個性を尊重し、ちゃんと名前を呼んで、目を見て話しかけるんです。
小児科は、泣かれてしまうと診察になりませんから、泣かない工夫が必要です。そのためには、「話しかける」「ほめる」そして「触れる」です。特に赤ちゃんは、どこかを触れていると安心して泣かない事も多いんです。
薬はできるだけ使わず、子どもの回復する力を手助けする
まず、診断を速くして、今後どうすればよいかを決める。次に薬はできるだけ使わずに自然の回復に任せるです。生来子どもは元気で、回復するのが速いのが特徴です。一つ病気をするごとに免疫がつき、自然に回復する力が増します。ですから子どもの自力で回復する力の邪魔をしないように、手助けしてあげることが必要です。薬は、適切なものであれば、効果が大きいのは間違いありません。自分の命を救ってくれた抗生物質もそうですし、成人の糖尿病、心疾患、膠原病、高血圧の薬などは、生活の維持に欠かせません。ただ当院で見る病気の多くは、感染症、しかもウィルス疾患がほとんどです。ウィルスには、抗生物質は効果がありませんので無くても大丈夫です。また薬は、人間にとって異物ですので、効果が大きい時もあれば、副作用が強い時もあります。その最たるものは、アナフィラキシーショックです。ですから、できれば薬は、使わずに自然の回復力に任せるのが理想です。当院では、診察後現在の状態と診断、そして今後起きうることをお話しし、納得が得られれば、薬は使わずに、様子を見ることにしています。3番目は、出来るだけ子どもにうそは言わないことです。ワクチン接種をする時に、注射はしないと言ったり、痛くないから平気などと言うことです。その代わり病気にならないよう頑張ろうねとか、少し痛いけどすぐに終わるから動かないでねと言ったりします。
おかあさんの「感覚」が、病気の診断につながる
おかあさんたちへのお願いは、ご自分の感覚を大事にして欲しいということと、感覚を磨いて欲しいということです。子どもの様子が変だという事を感じ、受診につなげて欲しいのです。
元気な子どもは、よく笑い、よく動き、よく食べます。ですからたとえ病気の時でも、機嫌が悪くなく、食べ、遊び、眠れる時は心配いりません。たとえ40度の高熱があっても、普段と同じことができているなら大丈夫です。高熱はおかあさんたちが心配になる症状の一つですが、病気と闘っている証拠でもあり、必ずしも下げなければならないわけでもありません。それよりも咳で眠れない、吐いてしまうというほうが大変なときがあります。夜間の救急受診も、高熱だから受診するではなく、ぐったりして、何も飲まないとか、おかあさんが様子が変だと感じたら受診して欲しいのです。
私のこれまでの経験の中にも、おかあさんの強い訴えが、病気の診断につながったことが何度もあります。血便がないけれど腸重積であったり、腹痛を訴えないけれど虫垂炎だったりということは、おかあさんのいつもと違うという感覚、指摘が決めてでした。
これから受診される患者さんへ
子どもが接種できるワクチンがふえてきました。HIBワクチン、小児用肺炎球菌ワクチンが始まって、髄膜炎は激減しています。ロタワクチンも症状を軽減するだけということでしたが、実際はロタウィルス感染症自体が減ってきているように見えます。ワクチンを接種することでお子さんを病気から守ることが出来ます。当院は、基本的にワクチンの予約をしていませんので、お子さんの体調の良い時に、いらして下さい。スケジュールを組んでできるだけ早期に接種が完了するようにいたします。
小児科のはんだこどもクリニックは、東京メトロの南北線赤羽岩淵駅に近いこの場所で開院して13年目ほど経ち、通ってくる子どもたちもずいぶん大きくなりました。赤ん坊のころに来ていた子が、今はもう中学生ですからね。背もすっかり伸びて、随分と感慨深いところがあります。
皆さんの元気な顔を見せてもらうのが一番です。
※上記記事は2015.2に取材したものです。
情報時間の経過による変化などがございます事をご了承ください。
繁田 龍雄 院長 MEMO
小児科専門医
- 出身地:神奈川
- 好きな作家:宮部みゆき
- 好きな映画:チャップリンの独裁者、炎のランナー
- 好きな言葉もしくは座右の銘:戦争のない世界
- 好きな観光地:京都、奈良、鎌倉
グラフで見る『繁田 龍雄 院長』のタイプ
穏やかでやさしく話しやすい先生 |
穏やかでやさしく 話しやすい |
エネルギッシュで 明るく話しやすい |
先生を取材したスタッフまたはライターの回答より
穏やかでやさしく話しやすい先生 | ||||
穏やかでやさしく 話しやすい |
エネルギッシュで 明るく話しやすい |
先生を取材したスタッフまたはライターの回答より
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