益子 茂 院長
SHIGERU MASHIKO
糖尿病という強敵に対して、患者さんと医師は戦友。ご一緒に戦って行きましょう。
東京大学医学部に学び、東京大学医学部第三内科に入局。その後、朝日生命糖尿病研究所付属丸の内病院などで診療に従事。2001年神保町駅そばに開業。
益子 茂 院長
神保町代謝クリニック
千代田区/神田神保町/神保町駅
- ●内科
- ●糖尿病内科
- ●代謝内科
- ●糖尿病内科
- ●内分泌内科
- ●代謝内科
- ●内分泌内科
患者さんの人生観や社会性までを考えた医療の実践を目指す。
私はもともと公害問題などに取り組むべく弁護士を目指していたのですが、元来寡黙な性格だったものですから、話すことがあまり得意ではなくて(笑)。それならば、自分の意見を自由に発信できる医師になろうと考えたのです。
東京大学医学部に学び、研修医として無医村の医療などを行おうと取り組んでいましたが、一人の糖尿病患者さんとの出会いが、私の転機になりました。社会的な地位や幸せな家庭を築いていた方が、糖尿病によって孤独な最期を迎える。そうした現実を目の当たりにするにつれ、患者さんの人生観や社会性までを考えた医療を実践できないものかと考えたのです。糖尿病の基礎や当時注目され始めた「運動療法」を研究するために、東京大学医学部第三内科に入局。その後は、朝日生命糖尿病研究所付属丸の内病院をはじめ、総合病院に在籍し、1日のほとんどの時間を診療と研究のために費やしていました。週末の休みも取れないようなハードな日々を続けていたおかげで年一回決まって体を壊し、毎年のように入院していたほどです(笑)。一方で、勤務医としてのキャリアを重ねていくうち、診療よりも管理業務を期待されることが多くなってきたことも一つの悩みでした。これからは自分のスタイルで、患者さんに寄り添った診療をしていきたいという想いが強くなり、2001年に『神保町代謝クリニック』を開設しました。
糖尿病を中心に「患者さんをまるごと診る」診療を心がける。
当院は、東京メトロなど各線「神保町駅」から徒歩1分、JR「水道橋駅」からも徒歩圏内の場所にあり、糖尿病専門クリニックとして診療を行っています。実際に、来院される方の85%ほどが糖尿病の患者さんで、近隣にお勤めのビジネスパーソンはもちろん、北は北海道から南は九州の鹿児島県まで。紹介状をお持ちになる患者さんがほとんどですが、中には私の著書をお読みになって受診してくださる方もいらっしゃるんですよ。そうした患者さんの期待にお応えできるよう、国内外の学会や勉強会などにも積極的に参加するなどして知識のアップデートを怠らず、確かなエビデンス(科学的根拠)に基づいた診療を行いたいと考えています。
糖尿病の治療について、私が東京大学で研究をはじめた当初はまだ、食事療法に経口剤をプラスして行うものが一般的でした。1979年経口剤服用中の患者さんでは、食事運動療法共に十分できればほとんどの方が薬不要になった成績が発表され、1990年代頃より実践的にも「運動療法」が注目されるようになりました。もちろん当院でも必要なお薬は処方いたしますが、運動のやり方や正しい食生活をご指導するなど、「患者さんをまるごと診る」という気持ちで診療をしています。
医療チーム一丸となって患者さんをサポート。
当院には、糖尿病の専門医である私をはじめ、消化器、呼吸器、循環器のスペシャリストや栄養士が集結し、チーム一丸となって患者さんをサポートしています。糖尿病は、生涯を通して付き合わなければならない「治らない病気」であり、私たち医師だけでなく、患者さんご自身が担うべき役割についてもご理解いただかなければなりません。そのため、初診の患者さんの診療時間は、診察(約30分)と採血などの検査を合わせて、最低でも1時間ほど。その後も、治療経過にあわせて検査データを管理し、それぞれの患者さんへとフィードバックしていきます。とくに糖尿病の治療においては、定期的な合併症チェックが欠かせないもの。糖尿病治療のガイドラインに沿った診療を行うことはもちろんのこと、一人ひとり異なる合併症リスクに備えることが大切なのです。
もちろん当院では、眼底検査や頸動脈エコーなどの検査を定期的に行うように徹底していますが、患者さんご自身も糖尿病治療における「戦略」のようなものをご理解いただき、主体的に取り組んでいただきたいと思います。
糖尿病は強敵。患者さんにあわせた治療法をご提案。
糖尿病を「敵」だと考えたとき、私たち医師と患者さんの関係は、「戦友」のようなものと言えるのではないでしょうか。手ごわい敵を前に、どのような戦略をもって戦うのか?私たちはさまざまな意見を交わし、お互いが担うべき役割を確認しなければなりません。医療のプロである私は、患者さんにあわせた治療法をご提案し、お薬を処方し、合併症チェックなどのリスク管理をいたします。そして患者さんには、ご自分が糖尿病とどう向き合って行くかをしっかりと考えていただいた上で、食事療法や運動療法などの自己管理をお任せします。
もちろん、私が一方的に戦略を決めることはありませんし、どんな治療法を選ぶのか、その選択権は患者さんご自身にあります。「薬を増やしたくない」とおっしゃるならば、運動量を増やしていただくことをご提案したり。「これならばできる」と責任をもって取り組んでいただけるよう、説明スライドやパンフレットなどを使いながら、しっかりとサポートしたいと考えています。
これから受診される患者さんへ。
医療は日々進化を続け、糖尿病治療においても新しいエビデンスが続々と発表される。めまぐるしく変化する環境のなか、医師になって50年になろうとする現在も、よりよい医療を叶えるための情熱が尽きることはありません。私にも40年来のお付き合いという患者さんがいらっしゃるのですが、糖尿病患者さんにとって信頼できる医師は一生のパートナーです。2人で知恵を絞って戦略を練り、ご一緒に戦って行きたいと思います。
※上記記事は2016年8月に取材したものです。
時間の経過による変化があることをご了承ください。
益子 茂 院長 MEMO
糖尿病専門医
- 出身地:東京都
- 趣味:クラシック音楽、読書、耳かき集め、凧、温泉めぐり、山登り
- 好きな本:哲学、探検地誌、経済学、科学、小説
- 好きな映画:海の沈黙、赤い風船、街の灯
- 好きな音楽・アーティスト:ドボルザーク、ドビュッシー
- 好きな場所・観光地:志賀高原、下田、ウィーン、ブタペスト、バルセロナ
グラフで見る『益子 茂 院長』のタイプ
穏やかでやさしく話しやすい先生 |
穏やかでやさしく 話しやすい |
エネルギッシュで 明るく話しやすい |
先生を取材したスタッフまたはライターの回答より
穏やかでやさしく話しやすい先生 | ||||
穏やかでやさしく 話しやすい |
エネルギッシュで 明るく話しやすい |
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