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谷田貝 茂雄 院長

SHIGEO YATAGAI

「テーラーメイドの治療」を実践。積極的に地域医療と在宅医療に取り組む。

獨協医科大学卒業後、大学病院の麻酔科に入局。その後、内科認定医試験や大学院卒業などを経て派遣された国立栃木病院での勤務を経て、鶯谷駅近くに開院。

谷田貝 茂雄 院長

谷田貝 茂雄 院長

やたがいクリニック

荒川区/東日暮里/鶯谷駅

  • ●内科
  • ●消化器内科
  • ●循環器内科
  • ●呼吸器内科
  • ●肛門科
  • ●リハビリテーション科

母がひとりでいる東京にもどり、開業を決意。

谷田貝 茂雄 院長

私が医師になったことに、特にこれと言ったきっかけはなかったように思います。ただ私の父と祖父が開業医をしていたこと、医師の子弟たちが多く通う獨協中学高等学校に学んだことも大きかったですね。同級生や先輩後輩の多くが医学部を進路として選ぶなか、特に両親のすすめもなく獨協医科大学に進みました。父親から「どの科に入るか迷ったら麻酔学を勉強しなさい」と多くの事を学べるからとアドバイスされ研修医として大学病院の麻酔科に入局。救命救急センターを経験するなかで、病気についてより深い知識を得る必要性を感じて内科に所属変更し、その後、内科系大学院へ進み卒業しました。国家試験合格後、父親から「どの診療科を選ぶか迷ったら麻酔科に入りなさい。多くのことを学べるから」とアドバイスされ麻酔科に入局しました。麻酔科、救急センター、集中治療室と研修しているとき、内科医の先輩から「君は病態生理はよく知っているが病気を知らない。内科に来て勉強しなさい」とアドバイスされて母校の呼吸器と循環器を専門とする「心臓肺内科(現在の心臓血管内科)」に所属変更しました。それから内科認定医試験や大学院卒業などを経て派遣された国立栃木病院(現在の栃木医療センター)では循環器呼吸器6名チームの内科医長をまかされました。その後栃木に残るか故郷の東京に帰りか悩み、母がひとりでいる東京にもどり日本医科大学第一外科で4年間消化器外科を学びました。そんなこんなでJR鶯谷駅から徒歩7分の生まれ故郷に2000年に内科・消化器内科・循環器内科・呼吸器内科・肛門外科・リハビリテーション科の『やたがいクリニック』を開業しました。

生まれ故郷の鶯谷で、地域医療に貢献。

谷田貝 茂雄 院長

私がクリニックを開業した理由は、やはり祖父と父の開業医としての生涯があり「生涯をとおして市井(しせい)の医師でありたい」という想いがありました。「市井(しせい)」とは、人や家が集まる場所のこと。その昔井戸のまわりに自然と人や家が集まって来たことから生まれた言葉で、今で言うなら「町」になるでしょうか。どの町にも年齢・職業・国籍などさまざまな人が暮らしていますが、私は1人の医師としてこの地域に住む方々に寄り添った診療を行いたいと考えているのです。長く診察している高齢患者さんのもとには在宅診療に伺いしています。3世代で拝診している患者さんも多く、患者さんは親しみを込めて「~さん」とお話ししています。中には下の名前で呼んでいる患者さんも多くいます。

患者さんを真に健康な状態へと導く医療に取り組む。

谷田貝 茂雄 院長

私が日々大切にしているのは、患者さんの話にしっかり耳を傾けるということ(Narrativeであるということ)です。患者さんご自身に「病気の物語」をお話していただき根気よく傾聴する「ナラティブ・ベイスト・メディスン」の実践を心がけています。医師として学会の方針やガイドラインに沿った治療を行うのはもちろんですが、それだけで患者さんを真に健康な状態へと導くことは出来ません。平成10年WHO(世界保健機関)では健康の定義を「病気でないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にもすべてが満たされた状態にあること」としていて、新たに「spiritual」の要素をプラスする提案がなされとりいれました。「spiritual」をそのまま日本語に訳すと「霊的・宗教的」という言葉になりますが、私は「その人の内に秘めた部分」なのだと理解しています。患者さんの尊厳を守り、生活の質を維持することにも配慮して治療を行うためには、患者さんの好み・職業・家族構成などについて十分に知っておく必要があるのです。患者さんがお話になる病気の物語に耳を傾けている間、自然に私はその方の目つきや表情を観察しています。患者さん1人1人としっかり向き合うことは大変なエネルギーを必要としますが(苦笑)、患者さんの話す病気の物語を傾聴する事から得られる情報を考えあわせることによって、はじめてその患者さんに最善の治療を提供できると考えています。

必要なのは、それぞれの患者さんにカスタマイズした治療。

治療のベースとなるものは各学会が発表するガイドラインをもとにしていますが、どの患者さんにも同じアプローチで良いというわけではありません。高血圧の患者さんに対しては、日本高血圧学会のほか、国際高血圧学会(ISH)、アメリカ心臓協会(AHA)などの指針を参考にしながら、それぞれの患者さんにカスタマイズした治療を行う必要があるのです。つまり世界標準とも言えるグローバルな指針を、患者さんの家族歴や職業などを考慮して1人1人にあてはめて行く(ローカル化)わけで、グローバルとローカルをあわせて「グローカル」という言葉もあるほど。たしかに高血圧だという診断は出来たけれど、「では、どうするか?」。その部分をいかに解決して行くのかが、私たち医師に求められる仕事なのだと考えています。これを私は「テーラーメイドの治療」と呼んでいます。

これから受診される患者さんへ。

近年は交差点の数ほど診療所が存在すると言われ、インターネットの情報や口コミをみて患者さんご自身が「かかりつけ医」を選べる時代です。私はぜひ皆さんに地域に住む良き医師(パートナー)を見つけていただきたいと思っています。信頼できる医師を選ぶポイントは、「自分の話を聞いてくれているか?(患者さんの背景や好みをわかってくれるか)」「医師が言っていることが理解できるか?(患者さんのわかる言葉で話しているか)」「必要あれば顔の見える基幹病院を紹介してくれるか?(患者さんをかかえ込まないか)」の3つ。出来ることならばご自分の足で歩いて通える範囲(自宅から2kmくらい)で「かかりつけ医」を見つけて、住み慣れた場所で顔なじみの人達と長く生涯をとおしたサポートをしてくれる「かかりつけ医」と出会えることが理想だと思います。

※上記記事は2014年11月に取材したものです。
時間の経過による変化があることをご了承ください。

谷田貝 茂雄 院長 MEMO

救急科専門医 /その他

  • 出身地:東京都
  • 趣味・特技:ゴルフ、コンサート鑑賞、ラグビー、パソコン、トーク(講演活動)
  • 好きな本:ライフ・レッスン(エリザベス・キューブラー・ロス/著)
  • 好きな映画:JIN-仁-
  • 好きな言葉:前へ(明治大学ラグビー部監督・北島忠治氏の言葉)
  • 好きなアーティスト:桑田佳祐、松任谷由美、プリンセス プリンセス
  • 好きな観光地:菩提寺参り(先祖代々の墓参り)

グラフで見る『谷田貝 茂雄 院長』のタイプ

エネルギッシュで明るく話しやすい先生

穏やかでやさしく
話しやすい
エネルギッシュで
明るく話しやすい

先生を取材したスタッフまたはライターの回答より

エネルギッシュで明るく話しやすい先生
穏やかでやさしく
話しやすい
エネルギッシュで
明るく話しやすい

先生を取材したスタッフまたはライターの回答より

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