黒澤 秀章 院長
HIDEAKI KUROSAWA
糖尿病専門医として、地域と人に寄り添う医療を
埼玉社会保険病院(現:埼玉メディカルセンター)で初期臨床研修医、内科後期臨床研修医。慶應義塾大学医学部 内科学教室腎臓内分泌代謝内科に入局。独立行政法人国立病院機構東京医療センター 糖尿病・内分泌内科 医員を経て、『おうちのドクター』院長に就任(東急世田谷線「三軒茶屋駅」より徒歩1分)。
黒澤 秀章 院長
おうちのドクター
世田谷区/太子堂/三軒茶屋駅
- ●訪問診療
- ●糖尿病内科
- ●内科
- ●神経内科
その人の人生に伴奏していける医師を目指して
子どもの頃は風邪を引いたり、お腹が痛くなったりで小児科さんによくお世話になっていました。その時の優しい先生の存在に憧れを抱いたと言いましょうか。「自分も人を助ける」ということをしたいと思ったのです。折よくと言いましょうか、ちょうどそういうことを考え始めた時期に野口英世さんの伝記を読む機会がありました。こんな苦しい状況、立場にありながらお医者さんになる人もいる。その事実を知った時に、お医者さんになるという憧れがより具体的な目標になっていったのです。
大学卒業後は埼玉社会保険病院(現:埼玉メディカルセンター)で研修医となりました。こちらの病院は糖尿病の患者さんが多いところでした。ご存知のように、糖尿病はいきなり快癒するということは難しい疾患です。自然と長く患者さんとお付き合いすることが多くなります。例えば女性でしたら、結婚から妊娠、出産と、そのステージごとに糖尿病の医師として関わっていくこともありますからね。勝手なイメージですが、その人の人生に伴奏していけるのが糖尿病の医師ではないかと感じ、この道を歩んでいくことを決めました。
研修終了後は慶應義塾大学医学部 内科学教室腎臓内分泌代謝内科に入局しました。そこでは「患者さんの全身を診てあげられるようなお医者さんになりなさい」という指導を受けてきました。糖尿病は進行すると目が見えにくくなってしまったり、足が壊疽してしまったり、あるいは脳梗塞や心筋梗塞などの病気を発症してしまうことがあります。専門医としては、その兆候にいち早く気づき、深刻な事態にならぬようお手伝いをしていくことも大きな役割となります。もちろん、私がすべてを診れる訳ではありませんから、各専門科の先生にお願いをしたり、逆にお願いをされるというケースも多々ございました。その過程で、医療の様々な分野に顔を出してきたことが今の私の糧になっていると感じています。
患者さんに寄り添っていける存在に
『おうちのドクター』は2011年に理事長である竹尾 浩紀 先生が開設されたクリニックです。私自身は2023年の春より院長として赴任いたしました。大学の医局からの出向で、私は独立行政法人国立病院機構東京医療センターという三次救急の病院に勤務してきました。そこでは命に関わるような、糖尿病にまつわる重症度の高い患者さんを多く拝見してきました。コントロールがうまくいき、病院から歩いて退院される患者さんも多いわけですが、中には歩けなくなり、これまで通りの活動が難しく、お家に帰るに帰れない患者さんも少なくありませんでした。正直なところ、当時はそうした患者さんの“その先”ということはよくわかっていなかった面があります。そこで頼りにしていたのが、在宅診療に携わる先生方でした。竹尾先生とお会いしたのも、患者さんをお願いする中でのことだったのです。在宅の先生にお任せすることで私たちのような病院の先生の何が安心かというと、お家に帰られた患者さんをすぐに診てくださるということでした。定期的にお医者さんに診ていただいているかどうか、わからない状況は私たちとしても非常に不安なわけで、竹尾先生をはじめとする在宅の先生方の存在を非常にありがたく思っていたのです。
病院から退院されていく糖尿病の患者さんは、認知症を併発されているケースも少なくありません。ご家族のサポートがあればインスリン注射や飲み薬などを服用していただくことも可能ですが、それも医療従事者の介入が必要です。病院から地域のお医者さんにステージを移すことで、患者さんの傍らに寄り添っていくことが可能になると考えたのです。
病院時代から診ていた患者さんを再び診させていただいているケースも多く、糖尿病や甲状腺疾患、あるいは高血圧や脂質異常症、高尿酸血症などの疾患のある患者さんを多く拝見しています。また在宅では骨折等で見た目には元気だけども、移動が難しいという方もその中に含まれています。
糖尿病専門医として地域に貢献していきたい
当クリニックには私を含め、複数の糖尿病専門医が在籍しており、外来のどの時間帯にいらしても専門医が対応できることが特徴の1つです。HbA1cや尿検査、あるいは甲状腺などの数値をその場で測定できる検査機器もありますので、糖尿病や甲状腺の疾患を一定のレベルまでワンストップで診療できるということも強みと言えます。
近隣の内科の先生から「血糖値のコントロールが難しい」という患者さんを紹介いただいたり、妊娠中に糖尿病になってしまった妊婦さんを産婦人科のクリニックさんからご紹介いただくケースも少なくありません。より専門的なコントロールを必要とされる患者さんを中心に、私たちが貢献できることは多くあると考えています。
患者さんに思うところを余すことなく仰っていただけるように
外来でも在宅診療でも共通することですが、主訴以外にもお困りのことがないかどうかを聞きやすい雰囲気づくりは常に心がけていることです。次の患者さんをお待たせしている状況となると、「待たせてはいけない」という気持ちも生じます。ですが、急いでいるという雰囲気が出てしまうと、目の前の患者さんは遠慮されて、「言いたいことが言えなかった」ということも出てきます。それは非常に申し訳ないことですし、急いでいたら、あえてゆっくりと言葉を投げかけ、余すところなくお話をしていただけるよう心がけています。
私たち、皆がそうですけども、お年を召してくると、いずれは外来に通うのが難しくなる時期が訪れることになります。しっかりコミュニケーションが取れていて、安心感を持っていただいていれば、そのままスムーズに外来から在宅へと移行することも可能になります。「先生だったら来てもいいよ」。そんな風に仰っていただけると、私たちとしても嬉しいことですし、ずっとずっとその先まで安心して診させていただけるような診療を今後も続けていきたいと考えています。
これから受診される患者さんへ
糖尿病や甲状腺でお困りの方はどうぞお気軽にご相談ください。糖尿病の患者さんはインフルエンザやコロナが重症化してしまうリスクもあります。病状が重くなった時にいきなり病院というのはハードルが高いとも思いますので、まずは私たちのようなクリニックにご相談いただければと思います。
安定期にある患者さんを、在宅診療を行っている私たちのようなクリニックが引き受け、逆に必要な方がおられれば病院に紹介する。その連携がスムーズになることでより良い医療の循環につなげていきたいとも考えております。お困りの患者さんはもちろんのこと、広く地域医療に貢献していきたいと考えておりますので、引き続きよろしくお願いいたします。
※上記記事は2024年10月に取材したものです。時間の経過による変化があることをご了承ください。
黒澤 秀章 院長 MEMO
総合内科専門医 /糖尿病専門医
- 出身地:神奈川県
- 趣味:サッカー観戦、子どもと遊ぶこと
- 好きなドラマ:『ブラックペアン』
- 好きな観光地:清水寺
- 座右の銘:「日々努力」
グラフで見る『黒澤 秀章 院長』のタイプ
どちらかというと 穏やかで明るく話しやすい先生 |
穏やかでやさしく 話しやすい |
エネルギッシュで 明るく話しやすい |
先生を取材したスタッフまたはライターの回答より
どちらかというと 穏やかで明るく話しやすい先生 |
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穏やかでやさしく 話しやすい |
エネルギッシュで 明るく話しやすい |
先生を取材したスタッフまたはライターの回答より
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