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稲村 圭亮 院長

KEISUKE INAMURA

あらゆる世代の“こころの健康”に寄り添うクリニック。患者さんの「こうありたい」を全力でサポート

東京慈恵会医科大学卒業後、精神科の医師として母校の大学病院で臨床・研究・教育に従事。2024年5月、生まれ育った地元に『こころの診療所 築地・新富町』を開業。

稲村 圭亮 院長

稲村 圭亮 院長

こころの診療所 築地・新富町

中央区/築地/築地駅

  • ●精神科
  • ●心療内科

築地で生まれ育った3代目として

稲村 圭亮 院長

私の家は祖父の代から築地で自営業を営んでおり、この街に育ててもらったような感覚があります。私は家業を継がずに医療の道へと進み、精神科医として母校の大学で20年近く経験を積みました。大学病院の役割は、患者さんの診療にあたる臨床、新しい治療法や薬を開発するための研究、後進の指導にあたる教育の大きく3つがあります。日本の医療の中核で臨床・研究・教育に携わってきたことは自分の強みになっていると感じる一方、患者さんにとって大学病院を受診することは非常にハードルが高いことであり、受診をためらううちに症状が進行してしまうといったケースも多々経験してきました。
『こころの診療所 築地・新富町』の開設に至った背景には、受診のハードルを下げることで一人でも多くの方の“こころの健康”に寄り添っていきたいという気持ちがありました。心身の不調を「気のせいだ」「何らかの体の病気だろう」と捉えてしまい、心療内科や精神科の受診に結びついていない方は少なくないと思います。そうした方々に当院の存在を知っていただくことで「絶対に孤立させない」、そんな思いで日々の診療にあたっています。

患者さんの「こうありたい」を全力でサポート

稲村 圭亮 院長

現在の医療には診療ガイドラインというものがあります。精神科や心療内科では症状に応じた診断基準が設けられ、それぞれの病気に適した治療法が推奨されています。平たく言うと「この病気ならこの薬を使うこと」と決められているのですが、ガイドラインどおりの診療を行うことが、患者さんの求めるものと乖離してしまうケースも少なくありません。なぜなら患者さんは誰一人として同じではなく、それぞれに症状やお考えが異なるからです。このため当院では「患者さんご自身がどうありたいか」という点を重視して、お一人お一人に適した治療をご提案したいと考えています。私は個々の患者さんの強みを尊重しつつ、よりよい方向へと導いていくサポーターのような役割を担います。
と言いましても、患者さんの「こうありたい」という思いを引き出すことは簡単なことではありません。そのため初診の患者さんについては十分な時間をお取りして、ご自身の言葉で語っていただくことを大切にしています。何より大事にしているのは、患者さんに「ここは安心できる」と思っていただくことです。私の母校・慈恵医大の建学の精神として「病気を診ずして病人を診よ」という言葉がありますが、患者さんという“人”を知ることで初めて、本当の意味でご満足いただける医療を行えるのではないでしょうか。私は医療の知識を備えた医師ではありますが、患者さんの言葉に学ばせていただくことも多いです。お一人お一人と真摯に向き合い、信頼関係を築いていくことによって、“共に歩む医療”をご提供できたらうれしく思います。

「もの忘れ外来」を開設し、認知症の早期発見に努める

稲村 圭亮 院長

精神科や心療内科にご相談いただく内容は、職場でのストレスであったり、新しい環境への対応の難しさであったり、実にさまざまです。当院においても多種多様なこころの病気に対応しておりますが、中でも力を入れているのが認知症の早期発見・早期介入です。大学で老年精神医学を専門にしていたこともあり、「もの忘れ外来」を開設していることも特徴の一つです。
最近は認知症という病気について広く知られるようになってきましたが、もの忘れの症状があっても適切な医療に結びついていない方は少なくありません。しかしほかの病気と同じように、認知症も早期発見・早期介入が非常に大事です。認知症との診断がつく前に介入できれば、認知機能を改善させたり、認知症の発症を予防できたりする可能性があるからです。厚生労働省の報告では、65歳以上の約13%に軽度認知障害があるとされていますが、この段階で社会参加を促すことができれば、お薬による治療を必要とせずに健康的な生活を送っていただける可能性が高まるため、何か気になる症状がみられたら早めにご相談いただきたいです。
なお、もの忘れは症状の程度こそあれ加齢とともに誰にでも生じるものです。もの忘れをすることで患者さんご本人が失敗を恐れたり、恥ずかしさを感じたりすることがないよう、周囲が正しい知識を持って“その人らしさ”を尊重し、受け入れることも大事です。

クリニックを拠点に、築地を日本のロールモデルに

国家試験に合格して医師になると、2年間かけていろいろな診療科を研修で回ります。その中で自分の専門に精神科を選んだのは「人生のどこかで必ず患者さんの力になれる」と感じられたからです。どこに相談したらいいか分からない方々の受け皿であり、最後の最後に頼れる場所……、それが精神科なのだと思っていただいていいでしょう。
築地・新富町エリアには就労世代と高齢世代が多く暮らし、両者を上手に両立させることが課題になっているように感じます。地域の方々がそれぞれのニーズをお互いに支援することは精神保健と福祉の両立につながり、ひいては持続可能な社会の実現につながっていくものと期待しています。

これから受診される患者さんへ

体に現れる不調は、心の問題が影響していることも少なくありません。内科などを受診して何も病気が見つからないときは、ぜひ一度精神科や心療内科を受診してみることをおすすめします。また65歳以上の方であれば、認知機能に問題がないかどうか、一度スクリーニング検査を受けてみるのもいいかもしれません。当院では、みなさまがお困りのときに何でも気軽に相談できるような環境を整えているつもりです。心地のよい空間を提供することにより、少しでも「気持ちが楽になった」と感じていただければ幸いです。

※上記記事は2024年6月に取材したものです。時間の経過による変化があることをご了承ください。

稲村 圭亮 院長 MEMO

精神科専門医

  • 出身地:東京都
  • 趣味・特技:音楽鑑賞、音楽制作、映画鑑賞
  • 好きな映画:ポール・トーマス・アンダーソンの作品
  • 好きなミュージシャン:キース・リチャーズ
  • 好きな場所:銀座

稲村 圭亮 院長から聞いた
『自律神経失調症』

自身の生活を見つめ直し、広い視野を持つことが大切

心と体は密接な関係にあり、何らかの不安を感じると動悸・発汗・ふるえなど、体のどこかに不調が生じます。こうした不快な症状を無理に排除しようとすることで、かえって症状の悪化を招いてしまう……。体の症状に対する「とらわれ」が症状の悪化につながってしまうという悪循環に陥っている状態を自律神経失調症といいます。

自律神経失調症の治療法は個々の患者さんによって異なり、精神療法(対話)によって改善する方もいれば、お薬による治療を必要とされる方もいます。自律神経失調症は、さまざまな不調や不快感に「とらわれ」、何かの病気ではないかと心配しすぎることによって生じます。このため自身の生活を見直したり、視野を広げて意識を外に向けたりすることが治療になり、予防にもなり得ます。

グラフで見る『稲村 圭亮 院長』のタイプ

穏やかでやさしく話しやすい先生

穏やかでやさしく
話しやすい
エネルギッシュで
明るく話しやすい

先生を取材したスタッフまたはライターの回答より

穏やかでやさしく話しやすい先生
穏やかでやさしく
話しやすい
エネルギッシュで
明るく話しやすい

先生を取材したスタッフまたはライターの回答より

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