検査で異常がないのに、動悸、めまい、不眠、だるさが続く。それは、自律神経のバランスが崩れているサインかもしれません
1. 症状と原因
自律神経は、体を活動させる交感神経と、休息させる副交感神経から成り、心臓や消化器などをコントロールしています。このバランスが崩れると、頭痛、立ちくらみ、耳鳴り、動悸、息苦しさ、胃痛、下痢・便秘、倦怠感、冷えなど、全身に多彩な症状が現れます。
主な原因は、ストレスの蓄積や不規則な生活、ホルモン変動などによる自律神経中枢の疲労です。「異常なし」と診断されますが、様々なこころの病の症状としてみられることも少なくありません。
2. 治療
自律神経の乱れは、「脳疲労と身体機能の連携の乱れ」が原因と考えられます。治療の基本は、以下の3つを組み合わせることです。
薬物療法:症状緩和のため、少量の睡眠薬や抗うつ薬、漢方薬などを使用。
生活・環境調整:規則正しい睡眠やバランスの良い食事、日中の適度な活動、ストレス管理など。
精神・心理療法:自律訓練法や認知行動療法などで、心身の過緊張を和らげる。
3. 信頼できる医師を選ぶために
以下のような視点を持つ医師に診療してもらうことが大切です。
多角的な視点:精神的要因だけでなく、生活や身体面も含めて総合的に判断する。
丁寧な問診:訴えを真摯に受け止め、生活背景まで深く掘り下げてくれる。
「整える」治療の提案:生活指導や複合的アプローチにより、根本改善を目指す治療を提案してくれる。