ブローネマルク・オッセオインテグレイション・センター
千代田区/一番町/半蔵門駅
- 歯科
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小宮山 彌太郎 院長への独自インタビュー
インプラントの祖、Dr.ブローネマルクの意志を継ぐクリニックを日本で開院
1980年から83年までスウェーデンに留学してインプラント術式を習得し、日本にこの方法を紹介しました。帰国当初は大学で治療を進めていましたが、その環境では正しい普及に限界を感じ、1990年に適切なインプラント治療の実施と正しい概念を歯科医療従事者に伝える教育の場として当院を設立しました。個室のユニットが4部屋、手術室、回復室、技工室、その他インプラント講習会などに用いる会議室があり、オートクレーブによる高度な滅菌装置や歯科用CTなども備えてまずまず充実した環境でしょう。当初の開業は赤坂でしたが、その後、半蔵門に移転しました。当院は地域密着型ではなく、全国から患者さんがお見えですので都心が便利と考えますが、診療所の窓の外には英国大使館の敷地が拡がる静かな空間で、ここで仕事ができることにすごく幸せを感じます。クリニック内は明るい色の木材でまとめました。個人的に華美なものや重厚なものは好みでなく、医療の現場として素朴で明るさのある院内にしたかったのです。あちこちにスウェーデンの木馬、ダーラナホースがあるのは、当院がこの国と深いつながりがあるからです。
受付に入ると、この国、スウェーデンのペル・イングヴァール・ブローネマルク教授の大きな写真があります。彼は今日のインプラント療法のすべてを確立したパイオニアで、技術だけでなく医療従事者としての心構え、将来への展望の持ち方なども直々に教えていただき、日々様々な場所で彼の言葉を思い出します。「患者さんには好ましい治療を、医療従事者には適切な教育ができる施設を作りなさい。君が望むならば、私の名前を冠しても構わない。」との言葉から当施設に彼の名前を冠しました。
当院はほとんど宣伝をしていないこともあり、患者さんのほとんどが開業医や大学病院からの紹介ですが、紹介状がなくても構いません。患者さんへの不適切な誘導は好みませんし、正しい情報を提供するのも私どもの責務と考えていますので、セカンドあるいはサードオピニオンを得る場として大いにご利用ください。
今の日本のインプラント状況を思うと、非行に走った息子を思う親の気持ちに
私は日本にインプラントを最初に紹介した者ですが、昨今のインプラントに関連した問題点に心を痛めています。フィリピンの歌手、フレディー・アギラの歌に、非行に走った息子を嘆く父親の歌がありますが、まさにそのような心境です(笑)。本来、長期間にわたり良好な成績を残せるインプラント療法が、安易な適用により悪者と捉えられる現状を憂いています。
インプラント療法は科学であると思います。すなわち、先達の創意工夫、試行錯誤により築き上げられてきた知識、技術を後進の人間は踏襲することから始め、そこで得たものを次の世代に引き継ぐべきであると思うのですが、ごく一部の歯科医師は、基礎をないがしろにしする傾向にあり、ご自身の大切な患者さんを落胆させています。医療従事者にはそれなりのモラルが求められますが、経営観念が先行して不適切な誘導もみられます。このような結果、いわゆるマスメディアによるインプラントバッシングと呼ばれる要因になっているのかもしれません。私はこれをネガティブなこととは捉えていません。この様な報道で患者さんも用心し、“歯科に関して賢くなって下さる”でしょうし、それに気付いて自重する医療従事者も増えていき、歯科界がより評価される契機になると考えています。
インプラントの技術はすでに完成し、どうやったらうまくいくかという点はもう議論尽くされている。今はその次の段階、問題が出て来る時期です。十年くらい前から日本だけでなく世界中から様々な問題が報告されています。インプラントをより安全な、確実な療法とするために、これらの問題をひとつひとつ解決していかなければなりません。
そのためにも今はとに歯科医師は、かく、歯科医師も患者さんも正しい知識を持つことが課題です。当院は開院以来、長いことホームページを持ちませんでしたが、ある患者さんの遺言「正しい知識を伝えるホームページを作ってください。」がきっかけとなり、数年前に作成しました。広告目的ではなくインプラントの基本の仕組みや考えなどを記したものです。これも患者さんの正しい情報収集のひとつのよすがになれば、と思っています。
小宮山先生は私の師匠でもあり、日本のインプラントの権威でもあります。歯科に関する知識はもちろん、人格的にも優れた方で、私は歯科医の鏡だと思っています。今も先生の勉強会には、年に何回か参加させていただいていて、お顔も拝見しています。いわば、私の憧れの存在です。