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発熱の対処(治療)方法
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発熱は原因を見極めたうえで、必要な治療を選択することが大切
発熱の原因は実にさまざまで、来院される患者さんの中でも、咳や鼻水を伴ういわゆる風邪症状の場合、多くは上気道炎や気管支炎が疑われます。これらの原因にはウイルスによるものと細菌によるものがあり、その見極めは非常に重要でありながら、現場ではなかなか難しいところでもあります。
一般的に、ウイルス性の感染症は比較的軽症であることが多く、命にかかわるケースは稀です(新型コロナウイルス感染症など一部例外を除く)。一方、細菌性の感染症は、肺炎などをはじめ重症化するリスクがあるため、適切な治療が求められます。この違いを踏まえて、当院では治療方針を慎重に決めています。
診察の場では、「強めの薬をください」とおっしゃる方も少なくありませんが、その背景には「抗菌薬(抗生物質)を出してほしい」という期待があるように感じます。しかしながら、ウイルスと細菌はまったく異なる病原体です。細菌感染であれば抗菌薬は確かな効果を発揮しますが、ウイルス感染の場合にはそもそも効果がなく、むしろ副作用のリスクの方が大きくなることもあります。たとえば抗菌薬による腸内環境の乱れや下痢、薬剤性腸炎といった問題が挙げられます。
当院では、そうしたリスクも含めて冷静に判断し、「本当に必要な場合にのみ抗菌薬を使う」という方針をとっています。発熱は、症状の一つにすぎません。その背後にある原因をしっかり見極めたうえで、必要な治療を選択することが、患者さんの健康を守るうえで何よりも大切だと考えています。