慢性腎炎[慢性糸球体腎炎](マンセイジンエン)の原因
急性腎炎が治らずに移行する場合もあるが、はじめから慢性腎炎の形で発症するものも多い。慢性腎炎には、腎臓そのものに原因がある原発性と、ほかに基礎疾患のある続発性とに区別される。慢性腎炎[慢性糸球体腎炎](マンセイジンエン)の症状
むくみや高血圧、血尿などがみられ、症状が1年以上も続いていく。慢性腎炎[慢性糸球体腎炎](マンセイジンエン)の治療
慢性腎炎を完全に治療する方法はない。安静を保ち、食事療法をおこなう。- 受診科目
- 腎臓内科
- 内科
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医師から聞いた
慢性腎炎[慢性糸球体腎炎]の対処(治療)方法
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慢性腎炎の治療には早期発見が重要
【小川 千恵 院長】
腎臓は血液をろ過して老廃物や余分な水分を排出する重要な臓器であり、糸球体はそのろ過装置の役割を担います。慢性腎炎では、この糸球体に慢性的な炎症や損傷が起こることで、正常なろ過機能が障害されます。その結果、尿に血液や蛋白が混じり、腎臓の働きが徐々に低下していきます。通常6か月以上、蛋白尿や血尿、腎機能障害が続く場合に診断されます。尿中の蛋白が多い場合はむくみなどの症状で受診されることもありますが、通常、症状がないことも多いため、健康診断や学校検尿で偶然発見されることも珍しくありません。しかし、病気が長く続くと、無症状のまま腎臓の機能が徐々に低下し、慢性腎不全へと進行することがあります。だるい、食欲がない、息苦しいなどの症状が出てきた時には透析治療や腎移植などを必要とする末期腎不全の状態にもなりかねません。原因ははっきりとは分かっていませんが、免疫反応の異常によるものと考えられています。慢性腎炎を来す病気には種類がいくつかあります。そのため、慢性腎炎を起こす病気の種類や炎症の強さの診断のためには腎生検が必要となります(入院を要する検査で、出血のリスクもあるため、軽度の慢性腎炎と判断される場合は腎生検をせず、経過観察の場合もあります)。そして、治療は、尿所見病気の種類や組織の炎症の強さなどを総合的に判断した上で、薬剤を選択することになります。
慢性腎炎の治療には早期発見が重要です。健康診断の受診、そして、尿所見異常時には腎臓専門医への受診をお勧めします。