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医師から聞いた
多嚢胞性卵巣症候群の対処(治療)方法

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多嚢胞性卵巣症候群:卵の質が悪いと誤解しないで!適切な予防と治療が大切です。

多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)は10~20人に1人にみられる疾患で、卵巣内に多くの卵胞が存在することで、様々な症状を引き起こす病態です。通常は生理開始から約2週間かけて卵子が成熟すると排卵しますが、PCOSの方は排卵する卵子を選ぶまでに時間がかかってしまいます。原因は、卵巣のホルモンバランスの乱れにより男性ホルモンが多くなることで排卵機能が低下することや、インスリン抵抗性や高血圧・糖尿病などの代謝異常が挙げられます。症状は、主に無月経や月経不順・不妊・ニキビ・多毛症・脂漏性湿疹などが見られます。診断は、件の症状の有無のほか、卵巣から分泌されるエストロゲン・プロゲステロン・男性ホルモンの数値の検査、卵巣の超音波検査などを実施し総合的に判断されます。PCOSと診断された多くの方は「卵子の質が悪いんですね」とネットの誤った情報を見て誤解されるのですが、実際に生殖補助医療で卵を育ててみると、たくさんの質のいい卵が取れますので、実際は「宝の山」だと思ってください。生殖補助医療を行うときに卵巣過剰刺激症候群(OHSS)のリスクがありますが、上手に刺激をすれば副作用をほぼ起こすことなく良質な卵子を得る事ができます。当クリニックは、豊富な経験から多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)でも質のいい卵をとる技術を心得ていますのでぜひご相談くださいね。治療は患者さんのニーズに合わせて排卵誘発剤・体重管理・ホルモン注射・経口避妊薬・手術などを試みます。治療後は定期的な医師による検診と経過観察を欠かさないようにしましょう。予防法に関しては明確なことはいえませんが、食生活を整えること・規則正しい生活を心がけること・ストレスの少ない生活を送ることが効果的です。

大野 基晴 院長 
北千住ARTクリニック
大野 基晴 院長 
足立区/千住/北千住駅
●婦人科
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