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不正咬合(フセイコウゴウ)の原因

先天性のものと後天性のものがある。先天性については、生まれつき顎が小さく、顎と歯の大きさがあってない、などの理由が挙げられる。後天性については、指しゃぶりや頬杖をつく、口を開けたままの状態が長く続くなど、習慣的な癖が影響すると考えられる。

不正咬合(フセイコウゴウ)の症状

上下の歯が噛み合ってない状態。状態によって様々な呼び方があり、歯並びが乱雑なもの(乱杭歯)、下顎骨より上顎骨が前に出ている上顎前突(出っ歯)、前の歯が噛み合ってない開咬(かいこう)、過蓋咬合、空隙歯列・すきっ歯など。咀嚼の効率性が落ちるほか、歯みがきが困難なため、むし歯や歯周病を悪化させる要因にもなる。

不正咬合(フセイコウゴウ)の治療

原因となる癖、ないし疾患の改善が優先となる。歯列矯正は、顎の骨の成長途上に始めるもの、成長が止まった後に始めるもの、永久歯が生え揃ってから始めるなど、様々なケースがある。ブラケットと呼ばれる固定式の装置を取り付ける一般的な矯正方法のほか、着脱可能なクリアライナー(マウスピース)を用いる方法もある。
受診科目
歯科
矯正歯科

この病気について18人の医師の見解があります。

歯科医師から聞いた
不正咬合の対処(治療)方法

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出っ歯や受け口などが代表的な不正咬合。原因は様々な要因がからんで引き起こされます。

歯並びやかみ合わせの状態が良くなく、正常咬合でないことを「不正咬合」と言います。症状を伴わないことも多いので、自分では咬合が正常かどうかの判断がつきにくい疾患です。
歯並びや嚙み合わせの悪さは、見た目が悪いだけでなく、重なった歯の部分に汚れがたまりやすくなり、虫歯や歯周病を引き起こす原因となります。

不正咬合にはいくつか種類があり、そのうちの一つが「上顎前突」、いわゆる出っ歯です。
主な原因は骨格的に上顎が大きい、下顎の骨が小さいケースが挙げられます。
また、上の歯自体が全体的に前方に入っている、下の歯が全体的に内側に入っているなどの歯性の要因、その他には舌突出癖、指吸い、口呼吸など習癖により引き起こされることもあります。

続いては「下顎前突」、受け口です。
こちらも、上顎の骨が小さく、下顎の骨が大きいなどの骨格的原因に加え、歯自体の位置関係による歯性の問題、さらに舌のポジションが低位置にあることなども原因となります。

その外にも、「開咬」上下の前歯が噛みあっていない状態、「叢生」八重歯にみられるような歯のガタツキ、「空隙歯列」すっきぱなどが代表的です。

いずれの場合も、原因は骨格性、歯性、その他習癖などが複雑にからみ引き起こされます。また、上記に挙げた不正咬合も一部にすぎず、これらの中の複合的なものがほとんどです。
そのため患者さんごとに全く状態が異なるため、しっかりとした診査、診断が重要となります。

現在では、透明で目立ちにくいマウスピースタイプの矯正器具や、就寝時中心に装着できる矯正器具などの使用により、衛生的でストレスが少ない矯正治療が可能になっています。
幼少期に小児矯正をすることで、不正咬合が回避できるケースも多いので早期受診、治療が大切です。

持丸 みずき 院長
浦和もちまる歯科・矯正歯科クリニック
持丸 みずき 院長
さいたま市浦和区/高砂/浦和駅
●歯科 ●矯正歯科 ●小児歯科 ●歯科口腔外科

上下の歯が噛み合わない「不正咬合」は原因を正しく特定することが大切

不正咬合とは、上下の歯がうまく嚙み合っていない状態のことを指します。ひと昔前に比べて現代人が小顔になりつつあるのに対して、歯のサイズは大きくなる傾向にあります。これを人類の進化と捉えることもできますが、小さくなった顎に対して大きすぎる歯がうまく並ばないことで不正咬合が起こりやすくなっていることは事実です。

顎の狭さを理由に不正咬合になっている場合、小学生くらいのお子さんであれば床矯正による治療が可能です。床矯正は取り外し可能な装置を使うため、歯にワイヤーを固定する治療よりも身体的な負担が少なく、金銭的な負担も軽減できるなどのメリットがあります。

通常よりも歯の本数が多かったり(過剰歯)、歯肉の中に歯が埋まっていたり(埋伏歯)する場合は、抜歯をしたうえで歯並びを整えることが一般的です。また、親知らずを抜いて歯を奥のほうへと誘導する方法も選択肢の一つです。一方で歯が極端に大きい場合などは、安全な範囲でエナメル質のみを削れば、歯を抜かずに治療できる場合もあります。いずれのケースにおいても、さまざまな検査の結果をもとに総合的に判断して治療法を決定することになります。

鈴木 聡 理事長
登戸クローバー歯科・矯正歯科
鈴木 聡 理事長
川崎市多摩区/登戸/登戸駅
●歯科 ●矯正歯科 ●小児歯科 ●歯科口腔外科 ●訪問歯科診療

治療にまつわる負担の少ない「1期治療」から始めてほしい

現代人は小顔のために顎が細くなり、歯のサイズは大きくなる傾向にあります。特にお子さんの場合は、指しゃぶり・爪をかむ・口呼吸などの悪習慣によって顎が変形し、不正咬合を招くケースが少なくありません。また口呼吸が原因で鼻炎になったり、かぜなどの感染症にかかりやすかったりもします。

不正咬合に対する歯列矯正のうち学童期に行われるものを1期治療といい、この時期は顎の形を整えるなど健康的な土台作りを目指します。1期治療では、顎の拡大装置やプレオルゾ(機能的矯正装置:上下の顎間関係を調整する)などを使用することが一般的です。

1期治療で顎が健康な状態へと導いたら、2期治療ではワイヤーを使って歯を1本ずつ動かしていきます。このとき、いきなり2期治療から始めると健康な歯を抜歯しなければならないケースがあり、治療後の「後戻り」のリスクも高まります。このため不正咬合の治療に際しては、お子さんに時間的な余裕があり、身体的・精神的な負担の少ない1期治療からスタートしていただくとよいでしょう。

山﨑 晃彦院長
山﨑歯科医院
山﨑 晃彦院長
大田区/南馬込/西馬込駅
●矯正歯科 ●小児歯科 ●歯科 ●訪問歯科診療

常に調整が必要。調整の仕方も異なるので定期チェックを

噛み合わせが悪くなる原因は実は色々とあり、治療した後に噛み合わせが狂うことがあります。例えば奥歯に被せ物をして、その歯しか当たっていなければ、他の歯できちんと噛めていないことになります。被せ物が少し高くても噛み心地が悪いのですが、それに本人が気づかなかったとしたら、半年後や1年後に根っこを支える部分が骨吸収でなくなってしまったり、膿ができたりします。そうすると気づかないうちに、無症状のまま状態がどんどん悪くなってしまいます。噛み合わせに関与した歯を治療した経験がある人は、随時メンテナンスをしたほうがよいです。詰めたものがセラミックなのか、治療した医師のクオリティなどが大きく関わってきます。歯周病の場合はこの被せ物は硬すぎるから入れ替えた方がいい、この箇所に負担がかからないように就寝時はマウスピースを使うなど、噛み合わせは頻繁な調整が必要です。入れ歯も自歯ほど噛めないので、それまでと同じような噛み合わせではいけません。噛み合わせはどんな処置をどんな条件でやったかにより、調整の仕方も全然違います。当然、擦り減り方も人によって違うので、定期的なチェックを欠かさないことが大切ですよ。

棚橋 孝之 院長
棚橋デンタルオフィス
棚橋 孝之 院長
所沢市/日吉町/所沢駅
●歯科 ●小児歯科 ●歯科口腔外科 ●矯正歯科

不正咬合の要因は大きく2つ。小児期であれば「矯正」以外の選択肢も

不正咬合は文字どおり、かみ合わせ(咬合)の状態が悪かったり、歯がきれいに並んでいなかったりする状態を指します。要因は大きく2つ考えられ、1つは顎が小さかったり歯が大きすぎたりする「遺伝的」なもの、もう1つは指しゃぶりをはじめとした「クセ」によるものです。中にはレントゲンを撮ってみて「過剰歯」が原因だったことが分かるケースもあります。

不正咬合の治療法は年代によって異なります。大人になってからクセを直すのは難しいものがありますが、小さなお子さんであればプレオルソ(機能的顎矯正装置)を使用することで悪いクセを正し、歯並びを改善する効果が期待できます。また患者さんの状態に合わせて、ワイヤー矯正やマウスピース型矯正装置(インビザライン)を組み合わせて治療することも可能です。

遺伝的な要因に手を加えることはできませんが、子どもの頃から指しゃぶりや頬杖をつくことなどに気をつけることにより、不正咬合を予防できる可能性はあります。また子どもの成長は止められないものの、顎の成長をサポートすることはできますので、少しでも気になることがあれば受診をおすすめします。

上床 喜和子 院長
松戸なごみ矯正歯科
上床 喜和子 院長
松戸市/小根本/松戸駅
●矯正歯科
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