男性更年期障害(ダンセイコウネンキショウガイ)の原因
男性更年期障害は男性ホルモン(テストステロン)が加齢によって減少することが主たる原因と考えられている。一般にテストステロンは中年期以降に緩やかに減少傾向をたどっていくが、減少の度合いや進行のスピードは個人差が大きい。テストステロンの減少の最も大きな要因は加齢だが、環境や生活習慣病との関連も指摘されている。男性更年期障害(ダンセイコウネンキショウガイ)の症状
加齢とともに男性ホルモン(テストステロン)が減少することにより身体的・精神的・性機能などに様々な症状が見られるようになる。身体症状としては、関節痛、筋肉痛、痛みを感じやすくなる・疲れやすい・汗をかきやすくなり、体にほてりが生じやすくなる・肥満やメタボリックシンドローム・頻尿などがある。精神的症状として、イライラしやすくなる・不安やパニック・気分の落ち込み・不眠・興味や意欲の低下・集中力や記憶力の低下などが挙げられる。性機能症状として、勃起障害(ED)・性欲の低下などがある。男性更年期障害(ダンセイコウネンキショウガイ)の治療
睡眠や運動、食事などの生活習慣の改善がまず検討される。症状に改善が見られない場合で、テストステロンの値が著しく、症状が強いケースでは、薬物療法やホルモン療法(テストステロン補充療法)などが検討される。- 受診科目
- 内分泌内科
この病気について3人の医師の見解があります。
医師から聞いた
男性更年期障害の対処(治療)方法
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つらい症状を抽出し、その人に合った治療を模索していくことが大切
男性更年期障害は加齢性変化のひとつで、男性ホルモンであるテストステロンが低下することで起こる様々な症状を指します。主な症状は身体症状、精神症状、性機能症状の3つに大別されます。具体的には、疲れが取れない、疲れやすい、ほてりや発汗、不眠、不安感、性欲低下、夜間勃起現象(朝勃ち)の消失、勃起不全などが挙げられます。40歳頃からこうした症状に悩まれる方が増えると言われています。当クリニックを受診した際には、まず、ご本人の訴えを客観的に評価するためAMS(Aging Male Score)、QIDS-J、SHIM、EHSという専用の質問票により、男性更年期に伴う症状の程度と抑うつ傾向について評価します。更に、血液検査でテストステロンの値を測定し、その値によってテストステロンを補充する治療計画を考慮します。テストステロン補充療法以外には、疲労回復注射やプラセンタ投与、漢方薬やED治療薬の併用も症状の改善に有効であり、ご本人の症状に合わせて提案します。抑うつ傾向が強い場合には、ご本人の安全をまず考慮し、心療内科や精神科への受診をお勧めさせていただく場合もあります。治療以外にもテストステロンの自己分泌を促すために、運動や競争意識を感じるような趣味を模索していただくなど日常生活においても指導を行います。
当クリニックでは、周囲には相談しづらい悩みをお話しいただき、ご自身の問題に向き合っていただくことも治療の一つと考えています。知っていただき、次にどうすべきかを選択できる環境を提供することで、男性の健康をサポートする一助となれれば幸いです。