骨粗鬆症の原因・症状とは?
骨粗鬆症(コツソショウショウ)の原因
骨量(骨の質量)が減少し、最終的には骨が“スカスカ”の状態になるもの。加齢や閉経により女性ホルモンが欠乏することによっておこるものや、ステロイド薬の長期にわたる服用や、関節リウマチなどが原因となる。
骨粗鬆症(コツソショウショウ)の症状
慢性的に腰痛や背中の痛みをおぼえ、ちょっとしたことで骨折しやすくなる。ほかに、背中が曲がるなど。閉経後の女性に多く発症する。
骨粗鬆症(コツソショウショウ)の治療
薬物療法として、ビタミンD剤やエストロゲン製剤、カルシウムが溶けるのを抑えるビスフォスフォネート製剤などが用いられる。骨粗しょう症を予防するために、適度な運動、日光浴、カルシウムを多く含んだ食事をとることが重要。
【受診科目】
- 整形外科
※6人の医師がこの病気について述べています
医師に聞いた
骨粗鬆症の原因・症状・治療方法
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毎日の生活を見直して、骨粗鬆症の予防につなげましょう
骨粗鬆症は骨密度が低下して骨折しやすくなっている状態のことをいいます。女性ホルモンが低下する高齢の女性に多くみられるほか、甲状腺の病気や糖尿病、ステロイド薬の服用歴なども発症に関わっているといわれます。骨密度が低下してもこれといった自覚症状がないため、見過ごされてしまうケースが少なくありません。しかし骨粗鬆症を放置していると圧迫骨折や大腿骨骨折を招き、背中が曲がって強い痛みが出たり、歩けなくなってしまったりすることがあるため注意が必要です。
骨粗鬆症の治療は薬物療法が基本となり、患者さんの状態に合わせて「骨が壊れるのを防ぐお薬」または「骨がつくられるのを促すお薬」が選択されます。一部のお薬にはわずかな確率で副作用が報告されているものの、1年間で約20万人の高齢者が大腿骨骨折を負っているという報告(2020年度)と照らし合わせてみても、積極的な治療がすすめられるでしょう。
繰り返しになりますが、骨粗鬆症は自覚症状に乏しいため、治療のモチベーションを保ちにくい患者さんが少なくありません。そのため、まずは骨粗鬆症にならないための対策を生活の中に取り入れていただくとよいでしょう。ご自分でできる対策としては、たんぱく質やビタミンD・K、カルシウムを多く含む食品を積極的にとっていただくこと。人工的につくられたサプリメントではなく、普段の食事から栄養をとっていただきたいですね。また、こうした栄養素が体内で上手に活用されるように、1日15分程度の日光浴や適度なウォーキングなどを心がけてください。
福岡整形外科
福岡 昌利 院長
- さいたま市南区/別所/中浦和駅
- 整形外科 ●リウマチ科 ●リハビリテーション科
骨粗鬆症薬は大きくわけて2種類ある
女性は50歳前後で閉経を迎えます。閉経後に女性ホルモンのバランスを崩し、更年期の症状が出ます。またそれに加え、骨の代謝(骨を作ったり壊したりすること)が低下して骨粗鬆症になります。
骨粗鬆症の薬は大きくわけて2つあり、1つ目は「骨形成促進剤」(骨をつくる薬)、2つ目は「骨吸収抑制剤」(骨を溶かさない薬)です。たとえば、骨折しているケースや高齢で骨密度が低い方に対しては、骨を溶かさない役割よりも、骨を作る役割の方が重要です。しかし2022年現在、骨をつくる薬に内服薬はないので、注射で投与する必要があります。
骨粗鬆症の薬は数多くありますが、どのような治療をするのか、年齢や骨折頻度などを考慮して整形外科医が判断します。検診をきっかけに骨粗鬆症であることを知るケースが一般的です。そういった場合、骨を強くするために、骨形成促進剤(骨をつくる薬)を1年、ないしは2年続けて使用します。しかし、骨密度が正常な数値となっても、その後、何もしないとまた溶けてしまいます。そのため、骨吸収抑制剤(骨を溶かさない薬)の内服を勧めております。骨粗鬆症の予防法としては、50歳前後で骨密度検査を受けることです。そこで問題がなければ次は55歳、60歳で検査することを推奨します。
ファミリークリニック新小岩
島田 秀人 院長
- 葛飾区/西新小岩/新小岩駅
身長が1~2cm縮む、背が曲がるのは危険な前兆
骨粗しょう症は、加齢とともに脆くなり、骨折しやすくなる病態です。特に女性の場合は閉経後に骨粗しょう症が急速に進行します。初期段階では自覚できる症状はほとんどありませんが、進行してくると背骨にひびが入って痛みを生じることがあります。特になにも症状がないと感じていても、身長が1~2cm縮む、背中が曲がってくるのが前兆ですので、そうした兆候があれば一度は受診されることをお勧めします。一番の診断は骨密度をDEXAという機器で計測することです。治療法は、内服薬の服用のほか、骨折のリスクが高い場合やすでに骨折している方は、副甲状腺ホルモンの注射での治療法などがあります。選択肢は他にもいくつかあり、治療は長く継続していくことになります。骨粗しょう症の予防は、骨密度のピークである20歳ぐらいまでは、過剰なダイエットをしないことです。それ以降は、カルシウムやビタミンD、ビタミンKなどを意識した食事、ウォーキングなどの適度な運動が大切です。1日5分ほどでも日光を浴びることでビタミンDを活性化させることができますので、少しだけでも太陽光を浴びることもお勧めですよ。
のりまつ整形外科・骨粗しょう症クリニック
乗松 祐佐 院長
- 世田谷区/給田/仙川駅
- 整形外科 ●リウマチ科 ●リハビリテーション科
多様な治療を効果あるものにするためにも適切な骨密度の測定が重要
骨は、再生(骨形成)と吸収(骨吸収)を繰り返して出来ています。若いうちであれば骨形成の割合が大きく、骨は強くなっていくわけですが、あるタイミングで骨を吸収する割合が増えるようになると、骨はだんだんともろくなっていきます。これが、骨粗鬆症と呼ばれる疾患の原理です。
骨粗しょう症によって骨折しやすくなる部分が腰椎と大腿骨の付け根の部分です。大腿骨が骨折してしまうと、ほとんどのケースで手術が行われます。問題なのは、例えば認知症が進んでしまっている方など、術後のリハビリテーションが上手く行えない方の場合で、そのまま寝たきりに向かってしまうリスクが高くなることです。それを防ぐために、腰椎や大腿骨の骨密度を正確に測定し、予防のための治療を行う必要があるのです。現在は内服薬のみならず、注射製剤や点滴など、ステージによって様々な治療が可能です。その元となるのが、適切な骨密度測定なのです。
ひばりヶ丘小林整形外科クリニック
小林 光太 院長
- 西東京市/ひばりが丘北/ひばりヶ丘駅
- 整形外科 ●リハビリテーション科
骨粗鬆症はお薬による治療が可能
骨粗鬆症は主に加齢が原因で骨の量(骨密度)が低下し、骨がもろくなって骨折しやすくなる病気です。自覚症状がないままに病状が進行し、気付かないにうちに骨折していた(骨粗鬆症脊椎圧迫骨折)というケースも少なくありません。いわゆる「いつの間にか骨折」を予防するためには、骨密度検査を行って骨粗鬆症の有無を確認することが大事です。
骨粗鬆症との診断がついた場合は、お薬(内服・注射)を使って骨密度の改善を目指すのが一般的です。また適度な運動習慣を身につけたり、食生活を見直したり、適度に日光を浴びることなども骨粗鬆症予防につながります。
小谷整形外科
小谷 貢一 院長
- 市川市/鬼高/下総中山駅
- 整形外科 ●リハビリテーション科 ●外科
骨粗鬆症が進むとしわやたるみの原因にも
骨粗鬆症とは骨の強度が低下して脆くなり、骨折しやすくなる病気です。
骨の強度は、70%が骨密度に、残り30%は骨質に依存すると言われています。
骨粗鬆症は自覚症状がほとんどありません。
転倒など軽微な外傷により骨折を生じ、寝たきりの原因になることが多いため問題となっています。
また、日本抗加齢医学会専門医の見地から、顔面も土台は骨ですので、骨粗鬆症が進むと土台が崩れ、しわやたるみの原因となるため美容的観点からも予防対策は重要です。
当院の特徴:
骨粗鬆症の診断においてDEXA法を用いた骨密度測定だけでなく、体組成分析、血管年齢検査、血液検査(骨代謝検査)により総合的に治療計画を立てます。特に栄養・運動を重視した予防や治療を提案しています。
骨粗鬆症の本当の予防は幼少期からの生活習慣・食習慣の意識づけが大切と考えています。
目黒駒沢リハビリ整形外科クリニック
藤田 典往 院長
- 目黒区/東ヶ丘/学芸大学駅
- 整形外科 ●リハビリテーション科