時習堂メンタルクリニック

峯岸 玄心 院長への独自インタビュー

地域に所縁のある名をクリニックに冠して

子供の頃のことですが、友人から相談されたり、頼られたり、ということが多々ありました。ちょっとした親分気質だったのでしょうか（笑）。そうした対人コミュニケーションが職業にならないものか、と漠然と思い描くようになったのが中学3年生の頃。その後、歯科医師である父とも相談しながら、出た結論が精神科医でした。ですから、私にとって医師とは、精神科医以外になかったということなんですね。

2022年7月に『時習堂メンタルクリニック』は開院いたしました。東池袋は幼少期の思い出が詰まった場所です。今、帝京平成大学がある敷地は、その昔、豊島区立時習小学校があった場所でした。私の祖父はそのすぐ横で『峯岸時習堂』という文具店を営んでいたのです（現在も親類が継承）。祖父や地域の人たちと過ごした楽しい思い出にあやかり、東池袋の精神科医療を担っていきたいという思いから、地域に支えられた文具店の名前をクリニックに冠させていただきました。

患者さんの背景を重視

開院からまだ日が浅いのですが、今のところ、20代から40代の比較的若い層の患者さんが多いと感じます。お仕事や学業に関することで悩まれ、さらに話を深めて伺うと、対人関係の悩みから派生したストレス関連障害が多い傾向です。
診療に際しては、生い立ちや生活環境など、その方の背景を重視しています。どうしても長く辛い状態にさらされてきた方は、ストレスへの抵抗力が弱まっている傾向にあります。また、どれだけその方が支援を受けられるか、ということも大切です。おひとりで暮らされているならば、支援を受けられる体制を整える必要があります。ご家族のサポートを受けられるならばそれに越したことはありませんが、逆に、ご家族の間での人間関係に軋轢が生じてしまっている場合には、別のアプローチが必要になります。職場を含め、ストレスがかかる環境の是正を適切に提案し、どういう形で過ごされるといいのかを熟慮してアドバイスして差し上げることが第一歩となります。

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