まるごと在宅ケアクリニック
品川区/豊町/戸越公園駅
- 訪問診療
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田中 志昂 院長への独自インタビュー
最適な医療の選択肢を提供したい
小学生の頃に、お腹の手術を経験しました。その時にお医者さんをはじめとして様々な方に優しくしていただき、「医療職になりたい」と思ったことがきっかけで、以来、その目標が変わることはありませんでした。
実際に医者になってみても、すごく良い仕事だと実感しています。私が手がけた治療によって、苦しい症状を取り除くことができる。またそれによって、患者さんに喜んでもらえる。人を喜ばせることができるというのは素晴らしいことですし、それは本当にやりがいのあることだと思います。
耳鼻咽喉科を選択したのは、この分野が小さなお子さんからご高齢の方まで、幅広い年齢層の方を診ることができるからです。さらに、喉の痛みなどの炎症、めまい等の神経的な症状、あるいは癌など、診察範囲の広さも魅力的でした。
その耳鼻咽喉科医して勤務していた頃、癌の方を多く診てきました。「自宅に帰りたい」と仰る方もいらっしゃいましたが、当時は様々な状況でそれが難しく、病棟で亡くなる方も少なくなかったのです。「帰りたい人を帰すことはできないものだろうか」 より良い医療の形を模索する中で、在宅医療というものに出会いました。
ほどなくして、迷いが晴れ、視野が開けたという気持ちになりました。外来診療ではおひとりの方にそんなに時間がかけられないのですが、在宅医療ではおひとりおひとりに時間をかけて寄り添うことが可能になります。患者さんとの関わり合いの濃さに、大きな魅力を感じました。
ご家族の絆をつなぐ食支援
当院では嚥下内視鏡検査というものを扱っています。ご高齢になるとだんだんと食べることが難しくなっていく傾向がありますが、そこに介入することができるケースがあるのです。検査では喉頭内視鏡で喉を観察し、どの形状のものであれば食べられるか、どういった訓練をすれば良くなるか、といったことを判断し、アドバイスをしていくことになります。
在宅で胃ろうをされている方を調べたところ、およそ3割の人がお口から食べることが可能であった、というデータがあります。ある時点で胃ろうをせざるを得なくなったとしても、胃ろうによって栄養を担保しつつ、お楽しみで経口摂取されるということは十分に可能ということなのです。
食事は、ただの栄養補給の手段にとどまりません。結婚式やお葬式の際にも食事が供されますよね。あれもみんなで一緒に食事を摂り、同じ時間を共有することで、楽しいことはより楽しく、悲しいことは分かち合うという絆をつないでいくものだと思います。
嚥下が悪く経口摂取のみで必要な栄養を取れなくても、毎日おやつだけは一緒にプリンを食べる。それだけで生活は豊かになりますし、見守るご家族にとっても喜びとなると思います。