新宿東メトロクリニック
新宿区/新宿/東新宿駅
- 内科
- 訪問診療
医院情報は東京ドクターズ(株式会社アートブルー)が独自に収集したものです。診療科目や診療時間などにつきましては変更されている場合もございます。ご来院の際は念のため、各医院様へご確認ください。また、掲載情報の内容に誤りがある場合、もしくは情報の修正・新規登録をおこなう場合は『お問い合わせフォーム・その他のお問合わせ』よりお願いいたします。
石井 信一 院長への独自インタビュー
心臓外科医を経て、在宅診療を専門に命と向き合う
私の祖父は医師でした。白衣を着て仕事をしていた姿を今でも覚えています。幼い頃から医療は身近な存在でしたので、最終的に医師を目指すきっかけになりました。東京慈恵会医科大学卒業後、心臓外科に入局。当時、医師になるからには、憧れの外科を極めたいという単純な気持ちも少なからずありましたが、生死に直結する分野であることに強く惹かれました。心臓の手術は人が人の命を預かるとても厳しい世界で、命に対してシビアで妥協のない先輩医師の姿勢から多くを学び、手術が成功し患者さんやご家族の方から感謝してもらう喜びだけでなく、救えなかった命への責任、人の死に対する重さを受け止めご家族の方をフォローし向き合う辛さなど、様々な経験を重ねてきました。心臓外科医として20年間治療や手術に携わる傍、大学病院を退く最後の3年間は非常勤として在宅医療の分野に関わりを持つようになり、大学病院退職後は、在宅医療の常勤として、訪問診療ネットワークで新しい一歩を歩み始めました。訪問診療ネットワークは、神奈川県横浜市を起点にスタートし、在宅医療を中心に1都5県で14の医療法人の傘下にある40以上のクリニックと医療連携をおこなう巨大ネットワークです。当初は、中央林間東クリニックの立ち上げに携わり、2006年に院長に就任。その後、相模原東クリニックの開設にも尽力し、神奈川エリアでのシェアを伸ばしました。神奈川エリアでの功績が認められ、東京エリアの法人の立て直しを担うことになり、経営統合を経て、医療法人黎明会の法人理事長として東京エリアの6つのクリニックを取りまとめ、2019年2月、東新宿駅近くの有料老人ホームチャームスイート新宿戸山の敷地内に、新宿東メトロクリニックを開院し、院長に就任しました。
どのような医療を求めているのかを見極め、的確に応える
近年、都心部では核家族化が進んでいるので、終末期を居宅で過ごしたくても過ごせないという方が多くいらっしゃいます。そのような状況で、終末期を迎える方やそのご家族の方の願いを叶えるため、老人ホームなどの介護施設はなくてはならない存在と言えます。高齢化社会を迎える今、在宅医療はこれからも伸びしろのある分野です。当院同様に、在宅医療に力を入れているクリニックは増えています。その中で、他院との差別化を図るため、より多くの方にご利用いただくために大切にしていることがあります。
まず、医療従事者として一番大事なことは、コミュニケーションスキルを活かすことです。大学病院では、患者さんが医師と相性が合わないと感じても、来院者数が極端に減ることはありませんが、老人ホームなどの介護施設における在宅医療では、患者さんのみならず、施設長、ケアマネージャー、看護師との関係構築が基盤となります。それぞれの介護施設には特徴があり、企業理念や施設長の理念は様々で、介護施設によって求める医療も異なります。患者さんや患者さんに関わる方々が、「何を望み、何を求めているか」を理解せずに、自分が良いと思う医療を押し付けるだけでは、信頼関係を築くことができません。人を助けるということは医療の基本ではありますが、どのような助けを求めているのかは、患者さんや患者さんに関わる方々とのお話の中から、本当の思いや理念をくみとり、判断する必要があります。
また在宅医は、ご相談をいただく内容が皮膚科・整形外科・内科・精神科など多岐に渡りますので、どのような科にも対応するための知識が必要になります。患者さんは、通院が難しいから在宅医にお願いするのであって、往診する医師にはどのような症状でも対応できることが求められます。当然、これまでの専門とは異なる分野もありますが、まずはできる限りのベストを尽くすことが大切です。もちろん、知ったかぶりで医療行為をすることは許されません。日頃から新しい分野についても学ぶ努力を忘れず、経験を重ねてきた医師だからこそ対応できることなので、高いモチベーションで誠意を持って向き合う姿勢を心がけています。このように、小さな心配りの積み重ねが、患者さんやご家族の方、ひいては、介護施設の関係者の方々へ伝わり、信頼できる医療連携へ導くと考えています。