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重盛 憲司 医師

KENJI SHIGEMORI

精神科医こそ、私の天職。すべての患者さんが「自分の価値観を取り戻す」お手伝いを

慶應義塾大学医学部を卒業後、同大の精神・神経科学教室に入局。関連病院などで経験を積み、国立病院機構 久里浜医療センターではアルコール依存症を専門に診療にあたる。アルコール問題の専門家として、行政や企業など幅広い分野で活躍。『三軒茶屋神経科・心療内科クリニック』の開業にあわせて院長に就任。

重盛 憲司 医師

重盛 憲司 医師

三軒茶屋神経科・心療内科クリニック

世田谷区/太子堂/三軒茶屋駅

  • ●精神科
  • ●心療内科

精神科医こそ、私の天職

重盛 憲司 医師

私は、湯川秀樹の伝記などを読んで育った世代なものですから。若いときは物理学者にでもなって、ノーベル賞を獲ってやろうと考えていました(笑)。ところが、大学受験に失敗したことで、「ここでダメなら、たいした学者にはなれないかな」と。もともと医師の家系だったことで父から医学部受験を勧められ、慶応義塾大学医学部に進みました。
自分の専門に精神科を選んだのも、親類のドクターに誘われてというのが正直なところです。と、最初はそんなきっかけでしたけれど、今となっては精神科医こそ私の天職だと思っています。たとえ心の病気を抱えていようとも、お一人おひとりの「こうしたい」「こうなりたい」を叶えてさしあげられるように、私なりに力を尽くしたいと考えています。

男女複数の医師が連携し、専門性の高い診療を行う

重盛 憲司 医師

『三軒茶屋神経科・心療内科クリニック』の院長になるまでは、母校の大学病院や関連病院、神奈川県の久里浜にある国立病院機構 久里浜医療センターなどで診療にあたってきました。久里浜医療センターがアルコール依存症の治療を専門的にしていたものですから、アルコール問題の専門家という立場で厚生労働省の審議会メンバーとして活動した時期もありました。そうして未成年者の飲酒問題に加えて職場のアルコール問題などにも携わるようになり、労働衛生コンサルタントとして働く人々のメンタルケアも担当してきました。
ここ三軒茶屋には若い世代の方が多くお住まいになっていて、当院の患者さんも20~30代の方が中心になるでしょうか。開業当初、このエリアには精神科のクリニックが少なくて、ここでならきっとたくさんの方のお役に立てるのではないかと考えました。当院では、アルコール問題を専門とする私のほか、男女複数の医師が連携して診療にあたっています。カウンセリングや精神科デイケアなどにも対応しておりますので、何かお困りのときには気軽にご相談いただきたいと思います。

反省は必要ない。自分の価値観を取り戻すことが大事

重盛 憲司 医師

例えば、会社の中で働く場合は、自分の考えを会社の価値観に合わせなければなりません。今の社会では、自分の個性や価値観を少しずつ切り捨て、集団の価値観に合わせることが求められるのです。いわゆる「適応障害」などは、集団の価値観に適応しようと頑張った末にあらわれる症状と言えるでしょう。当院にも、上司とうまくいかないと思い悩んで受診なさる方がいらっしゃいます。患者さんの中には、一日も早い職場復帰を希望する方も少なくありませんが、私はすぐに元の生活に戻ることがベストだとは思いません。まずは、ご本人が楽に過ごせるようなライフスタイルを作り上げること、自分が本当に好きなこと、自分の価値観を取り戻すことこそが大事なのです。
私はいつも、適応障害やうつの患者さんに「反省するな」とお伝えします。反省など、心がつらくなるだけで、何の役にも立ちません。少しずつでも自分の価値観を取り戻し、自分をしっかりと持つことにより、心と体の健康が回復するのです。心身ともに健康に暮らすこと、それが何よりの幸せであると認識できれば、たとえ依存症であってもアルコールを止められるのです。私がまだ若いころ、あるドクターにこんなことを言われました。「主導権は患者さんにあり、指導権は医師にある」。治療を選び、主体的に取り組むのは患者さんご本人であり、私たち医師は専門知識をもとに患者さんが進むべき方向へ導いていく役割なのだと。今になって、確かにその通りだなぁと思っています(笑)。

ポジティブシンキングを心がけ、心の健康を維持してほしい

毎日を元気にイキイキと過ごすため、ぜひみなさんに身につけていただきたいのが「ポジティブシンキング」です。ポジティブシンキングというと、何事にも前向きに・積極的に取り組むことと思われがちですが、実際はもっとラフな感じに「自分の都合のいいように考える」というスタイルでOKです。私の座右の銘でもある「いい加減」に通じるところがあるかもしれませんね(笑)。
例えば、テニスの試合で勝利を収めたら、「ずいぶん腕が上がったな」と思いっきり優越感に浸ってください。反対に、もし負けてしまっても「雨のせいだ」「審判との相性が悪かった」など、自分に都合のいい理由をつけて責任転嫁してしまうのです。ポジティブシンキングができると神経系にかかるストレスが大幅に軽減され、心の病気にかかるリスクも下がります。つまり、精神科のクリニックにお世話になる必要がなくなる、ということになるのです(笑)。トラブルに直面したらポジティブシンキングを心がけ、自分を追いつめるような反省はしない。これこそが、心の健康を保つ一番の方法かもしれません。

これから受診される患者さんへ

『三軒茶屋神経科・心療内科クリニック』は、「三軒茶屋駅」北口から徒歩3分の場所にあります。
働き方改革やコロナ禍を経て、自分の価値観を見失ってしまった方も多いのではないでしょうか。私は、個性を切り捨てて集団に同化(適応)する社会よりも、それぞれの個性をいかせるような働き方ができる社会を望みます。たとえ心の病気を抱えていても、自分の個性を受け入れながら生きていくために。お一人おひとりの「こうしたい」「こうなりたい」が見つかるよう、理想の姿を叶えられるように私なりに精一杯協力させていただきたいと思います。

※上記記事は2021年1月に取材したものです。
時間の経過による変化があることをご了承ください。

重盛 憲司 医師 MEMO

  • 出身地:長野県
  • 趣味:大学時代から今に至るまでアイスホッケーのキーパー。ヨット。
  • 好きな作家:池井戸潤、藤沢周平
  • 好きな映画:『蝉しぐれ』、『雨あがる』、『セイント・オブ・ウーマン』
  • 座右の銘・好きな言葉:いい加減
  • 好きなアーティスト:サザン・オールスターズ、ユーミン、吉田拓郎
  • 好きな場所:ハワイ

グラフで見る『重盛 憲司 医師』のタイプ

どちらかというと
エネルギッシュで明るく話しやすい先生

穏やかでやさしく
話しやすい
エネルギッシュで
明るく話しやすい

先生を取材したスタッフまたはライターの回答より

どちらかというと
エネルギッシュで明るく話しやすい先生
穏やかでやさしく
話しやすい
エネルギッシュで
明るく話しやすい

先生を取材したスタッフまたはライターの回答より

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