松永 貞一 院長
TEIICHI MATSUNAGA
街のお医者さんの役割として必要に応じ
専門医に振り分け、オールマイティーに診ていく
松永 貞一 院長
永寿堂医院
葛飾区/亀有/京成高砂駅
- ●内科
- ●小児科
- ●放射線科
父から受け継ぎ、2代目の『永寿堂医院』
父から言われたものだから、イヤイヤというのが正直なところ(苦笑)。『永寿堂医院』はもともと祖父が薬局として興し、父が医院としてその名を継いだという流れがあって、私はその2代目ということになるの。
私はこう見えて意外にいい子でね(笑)、父はともかく、口に出さずとも母親の「息子には医院を継いでもらいたい」という希望には添いたいと思ってた。周囲の期待に応えるべく医者になるためにガムシャラに進んで、実際に大学に入ったは良いんだが、そこで初めて、「これは違ったかもしれない」と思ったわけ(苦笑)。まあ、思った時にはすでに遅いということで、殆どの人間はそういうものかもしれないね。
必要に応じ、専門医に振り分け、オールマイティーに診る事を心掛ける
大学では小児科を専門にしていたから、ここでは小児科と内科を診ているということになるね。内科・小児科じゃなくて、小児科・内科ね。小児科の医者が内科の領域も診ているということ。まあ、自分の能力の及ぶ範囲は知ってるから、だからこそ、月曜日は消化器、金曜日には循環器と、それぞれ専門医に診てもらう体制をとってるってことになる。
さっきも言ったけど、専門はあくまで小児科なんだけども、実際は町医者ということだね。何でも診るというか、診なきゃならないし、必要に応じてそれを振り分けていく。それが街のお医者さんの役割なんだと思うね。
一番大事なのは患者さんの評価
医者の仕事ってなんだと思う? 病気を治すこと・・・それは半分正解で半分間違ってる。一番大事なのは患者さんの評価。例えばお腹が痛いって誰か来るとする。痛み止めを出せば終わりかっていうとそうじゃないよね。その痛みはどこからくるのか。盲腸かもしれないし、女性ならば卵巣嚢腫の発作の可能性もある。もしかしたら、昨日食べた何かが悪さしてるのかもしれない(笑)。
原因がわからないで治せるものはないの。これは内科系か、外科系か、婦人科系か、それともその他系なのかをまず評価しなくちゃいけない。評価が終わり、診断がついて初めて治療が可能になる。そこから先はさっきも言ったように、自分で出来るものは自分で、分を越えると判断したらば専門の先生に任せる。あとあるとしたら、考える材料を患者さんに与えるということになるかな。
ワクチン接種の重要性について、自分の頭で考え選択してほしい
小児科の一般的な立ち位置としては、「ワクチンは何でも早くすべてを打ちなさい」だよね。でもそれ以前になんでワクチンを打つんだろうね。今は様々なワクチンがあるから、それを全部やるとなると大変でしょ。となると打つものを選ばなきゃならない。じゃ、何を根拠に選んだら良いのかってなると、それは死に至る病を防ぐため、だよね。
これは極論だけど、“今の日本”において、例えば子宮頸癌ワクチンなんかは打つ必要がないと思ってるの。なぜかと言うと、子宮頸癌については検診があるから。でもね、葛飾区で言えば検診率はたったの20%。欧米では80%を越えてるにもかかわらずね。乱暴な言い方をすると、検診を受けないでワクチンを望むのは、パンツも履かずに素っ裸でイヤリングをしてるようなものよ。まずはパンツを履かないことにはね。
今年(2013年)の4月から子宮頸癌ワクチンは無料で受けられるようになって、そのこと自体は悪いことではないのかもしれない。でもその一方でおたふくや水ぼうそう・・・おたふくや水ぼうそうは言ってみればパンツや上着だからね。順番が違うと思うでしょ。
ワクチンを打つのは良い。でも、子宮頸癌について言えばその前に検診を受けるべきで、だからこそ、自分の頭で考え選択していって欲しいね。
これから受診される患者さんへ
今のお医者さんもそうだし、患者さんにしてもそうで、みんなマニュアル化されてるような気がする。誰かがこう言った、あの本にはこう書いてあるとか、ね。それと、人間みなそうかもしれないけど、自分が見たいと思うものだけを見ようとする傾向があると思う。まず現実を直視し、それを判断の材料にして、自分の健康は自分で考えるということをしてもらいたいし、そこをスタートにしてよく相談出来る医者を家庭医として持ってもらいたい。それが私から皆さんへのメッセージであり、希望ということかな。
※上記記事は2013.6に取材したものです。
情報時間の経過による変化などがございます事をご了承ください。
松永 貞一 院長 MEMO
大腸肛門病専門医 /気管支鏡専門医
- 出身地:栃木県
- 趣味・特技:音楽鑑賞、読書、旅行
- 好きな本・愛読書:ノンフィフクション
- 好きな映画:山田洋次監督作品
- 好きな言葉・座右の銘:考えろ
- 好きな音楽:クラシック
- 好きな場所・観光地:欧州の名もない土地(を、自転車に乗って出会いと驚きを求めて旅をするのが良いんだね)
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エネルギッシュで明るく話しやすい先生 |
穏やかでやさしく 話しやすい |
エネルギッシュで 明るく話しやすい |
先生を取材したスタッフまたはライターの回答より
エネルギッシュで明るく話しやすい先生 | ||||
穏やかでやさしく 話しやすい |
エネルギッシュで 明るく話しやすい |
先生を取材したスタッフまたはライターの回答より
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