狩谷 哲 院長
SATORU KARIYA
やりたいことが再びできるようになる。
人工股関節置換手術のスペシャリスト
金沢医科大学卒業後、股関節の専門の教授に出会い渡米、人工股関節の診断からリハビリまで一貫して行うため、東京ヒップジョイントクリニックを開院。
狩谷 哲 院長
東京ヒップジョイントクリニック
千代田区/神田駿河台/御茶ノ水駅
- ●整形外科
整形外科医の父の姿をきっかけに
医師の道を志したのは、整形外科医としていた父の存在が大きいですね。さまざまな患者さんと向き合う姿を小さいころから見て育ちました。
学生の時にした病気の体験も、医師になるきっかけを与えてくれた大きな出来事です。水泳部に所属していた中学の時、腰を痛めてしまい腰椎椎間板ヘルニアという病気になり入院を余儀なくされたのです。幸い、担当してくれた先生のお陰で完治することができたのですが、この体験のお陰で病気に苦しむ人を助けたいと思うようになりましたね。
大学卒業後は大学の医局に入局。さまざまな病院で整形外科医としてのキャリアを積みました。当時私がお世話になっていた医局の主任教授の方が専門に手掛けていたのが、股関節の分野。勉強する機会を頂きアメリカの専門病院へ1年間留学することができました。そこはプライベートクリニックと病院が併設しているスタイルで手術室を借りて治療を行うことで、年間1000件もの患者さんを治療していました。多くの患者さんの手術に携わりながら、選択と集中を基本とした特化型クリニックに感銘を受けました。人工関節を専門にしようと考えたのもこの体験がきっかけになっています。帰国後ご縁があり、同じように提携医療機関で人工股関節の手術を行う北海道の石部基実クリニックにお世話になり、研鑽を積みました。
欧米式の治療スタイルは診療内容を専門的な分野に特化することで患者さんを早く治療することができる、スタッフの医療技術が上がるなど多くのメリットがある方法です。しかし一方、医師の目の届く範囲で患者さんのリハビリを行うことができないという課題がありました。欧米では、退院後のリハビリは医師が患者さんの家に出向いて指導を行うスタイルをとっています。保険制度の違いなどもあり、日本で同じシステムを取り入れるのは難しい現状があります。診察から手術、リハビリまでを一貫して患者さんに提供することを目指し2016年東京ヒップジョイントクリニックをオープンすることにしました。
手術後のリハビリまで一貫して患者さんのケアを行う
当クリニックは19床の病室と手術室、リハビリ室を併設しています。
院内は患者さんが過ごしやすいことを第一に考えました。病室はシャワー・トイレを完備し、ホテルのように快適な生活を送って頂ける落ち着いたお部屋をご用意。診察室の作りを、医師と患者さんが対面してゆっくりお話し頂けるようにしているのも特徴の1つです。治療に使用する手術室は機器や広さ、滅菌設備、クリーンレベルなど大学病院並みの設備を整えています。
また、手術後のリハビリは体が回復するために一番大切なこと。建物の最上階5階にリハビリ室を設置しています。これは、患者さんが一番長い時間を費やすリハビリを、一番良い場所で行えるようにと考えたためです。
また、当院ではリハビリ室にある電機治療器やけん引装置といった器具は置いていません。リハビリは本来してもらうものではなく、患者さんがご自身で行うもの。一人一人の状態に合わせて理学療法士が考えたメニューを、病院だけでなく、ご自宅に帰った後にも行うものなんです。ですから当院では、基本的に理学療法士の指導のもと、ご自分の体を使ったリハビリメニューを行って頂きます。器具を使わないことで、自宅でも行うことが可能になるのです。
人工関節への置換え手術に特化し、同じシステムを取り入れている医療機関が少ないこともあり、当院には全国から患者さんに来て頂いています。お陰さまで2017年10月までに私自身1286件の手術を行うことができています。
日本人の女性がなりやすい変形性股関節症
当院に治療にみえる方は、変形性の股関節症の方がほとんど。この病気は遺伝的な要素が強い病気です。実は、日本人の7割~8割は遺伝的にみて変形性股関節症の予備軍だといわれています。そのうちの1割ほどの人が、股関節への負担により軟骨がすり減ることで変形性股関節症に進んでしまいます。女性の場合、ヒールを履く機会が多いこと、出産により一時的に体重が増えることなどリスクが多く、股関節に負担がかかり症状が進行する可能性が高いといえます。実際、当院での患者さんの多くは女性で、誰でも発症する可能性がある病気です。発症する年代は30代後半から60代の方が圧倒的に多いですね。
症状が進んでくることで痛みも出てくるのですが、いきなり全ての患者さんが手術となるわけではありません。まずは患者さんにおすすめするのが保存的療法・対症療法です。これはリハビリにより筋肉をつけ、患部の負担を軽減する方法です。それでも痛みが続く場合には杖なども併用して頂き、負担をかけないようにします。
それでも痛みが続き、ズボンなどの衣服の脱ぎ着、靴下をはくのがつらい、足の爪切りがやりづらいなど、日常生活に支障が出るようであれば、手術を行います。テニスをやりたい、旅行に行きたい…など日常やりたいことがあれば手術をすることで元の生活に戻れます。
また、手術に際しては傷口を最小限にして行う「MIS」(最小侵襲手術)という方法を取り入れているので、早期退院・早期社会復帰が可能になります。また、美容的にも傷が目立たないというメリットがあります。
股関節の健康診断「股関節ドッグ」
日本人は遺伝的体質により股関節のトラブルが起こりやすい特質があります。
しかし、日頃から股関節の状態について気にされる方は多くありません。当院では「股関節ドック」という検査メニューを実施しています。
これは股関節の健康診断と呼べるもの。股関節のレントゲンやMRI、骨密度などを検査するだけでなく内臓脂肪の評価も行います。多くの検査を元に診察を行い、股関節の状態や健康な生活を送るためのアドバイス、リハビリなども実施します。
変形股関節症であれば、発症の多くが30代から60代の女性です。痛みがある方はもちろん、特に症状がない方でも日頃仕事でヒールを履く機会が多い方、出産後の方、体重が急激に増えた方などは股関節への負担が考えられます。病気を予防するためにも、一度股関節のチェックをおすすめします。もちろん男性の方もお気軽に受診して下さい。
これから受診される患者さんへ
私が患者さんにおたずねしたいことは、今どんなことにお困りですか?治ったら何がしたいですか?…ということです。
人工関節の耐用年数は15年から20年です。以前と比べると材質の進歩もあり、耐用年数は延びています。しかし、日本の医療機関では一般的に、耐用年数のことを考えて手術は60歳まで我慢しましょう…といわれることが多いのが現状です。手術をしたくても我慢をしている人も少なからずいらっしゃいます。もし仮に50歳で痛みが出た場合、60歳までの10年間をやりたいことを我慢して過ごさなくてはなりません。当クリニックでは日常生活に支障が出る方には、ご希望があれば手術をおすすめしています。その方が患者さんの人生でやりたいことができるからです。
20年後に手術を行うかどうかは、その時に考えるべきことです。まずは必要であれば、手術を受けてやりたいことができる日常生活を取り戻しませんか。今まで当院で手術をされた患者さんは手術後、また登山ができるようになった、仕事に復帰できた…など再びやりたかったことを楽しんでいます。我慢して不自由な人生を送るのではなく、まずは当院にご相談頂ければと思います。医師・スタッフ一同、お待ちしております。
※上記記事は2017年10月に取材したものです。
時間の経過による変化があることをご了承ください。
狩谷 哲 院長 MEMO
- 出身地:長野県
- 趣味:食べ歩き、温泉、格闘技好き(特にプロレス)
- 好きな作家:東野圭吾
- 好きな言葉・座右の銘:謙虚にしておごらず、常に真摯でさらに努力を!
- 好きな場所:温泉地
グラフで見る『狩谷 哲 院長』のタイプ
エネルギッシュで明るく話しやすい先生 |
穏やかでやさしく 話しやすい |
エネルギッシュで 明るく話しやすい |
先生を取材したスタッフまたはライターの回答より
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穏やかでやさしく 話しやすい |
エネルギッシュで 明るく話しやすい |
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