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河手 眞理子 院長

MARIKO KAWATE

安全に配慮した星状神経節ブロック、硬膜外ブロックなどの神経ブロックでさまざまな痛みに対応。身近にいる患者さんの痛みを少しでも和らげ、日常生活の質をあげられるような治療を提供したい

群馬大学医学部卒業後、東京大学医学部麻酔学教室入局。東京大学医学部附属病院、虎の門病院などで麻酔科診療を行う。その間東京大学で医学博士号を取得。関東逓信病院(現:NTT東日本関東病院)ペインクリニック科にて研修後、虎の門病院でペインクリニック外来を担当。その後、数々の研鑽を積み、2005年7月、『西荻ペインクリニック』を開院。ペインクリニック専門医、麻酔科指導医。

河手 眞理子 院長

河手 眞理子 院長

西荻ペインクリニック

杉並区/松庵/西荻窪駅

  • ●ペインクリニック
  • ●内科

多くの人に役立つ場を提供したいという思いから開業を決意

河手 眞理子 院長

医師を志したのは、医師だった叔父の存在が大きいですね。叔父の姿を見て、やりがいのある仕事だなという憧れがあったからです。
麻酔科の分野には手術室麻酔、ICU管理、救急医療、ペインクリニックがあります。私は総合病院の麻酔科に長く在籍して、手術室麻酔を主として行っていました。重症の患者さんの手術麻酔を安全に終え、大きな達成感を得る一方で、外来で治療するペインクリニックでは、神経ブロック技術を駆使しながら患者さんの生活を改善できるという点に魅力を感じていました。技術を磨くためにペインクリニック専門の病院で勤務し、星状神経節ブロック療法を広めた若杉文吉先生のもとで勉強させていただきました。その中で患者さんが、「とてもらくになった」と言ってくれるんですよね。そういった経験を通し、神経ブロックの効果を再認識し、患者さんの生活の質向上に貢献する治療に可能性を感じ、ペインクリニックを開業しました。開業した今、目の前で患者さんの回復を実感できることが大きな喜びとなっています。

神経ブロック療法を柱に、痛みの緩和に希望を見出してもらえるような治療法を提案

河手 眞理子 院長

当院では、痛みの治療を専門に診療を行っています。主な治療法は神経ブロックによる治療で、患者さんの約8割がこの治療を受けています。特に多いのは星状神経節ブロックで、頚椎症や、頭痛、顔面痛、自律神経失調症、更年期障害など幅広い症状に対応可能です。また、脊柱管狭窄症や、椎間板ヘルニアによる腰痛や坐骨神経痛には硬膜外ブロックで治療を行います。帯状疱疹や頸椎ヘルニアなどの治療も可能です。鎮痛薬や漢方薬を用いた薬物療法も併せて行っています。

急性の痛みの場合、神経ブロック治療は即効性がある場合もありますが、慢性の痛みは、時間がかかります。繰り返し治療を行い、効果を持続させるよう努めています。例えば脊柱管狭窄症では、週1回から始めて徐々に治療間隔を広げ、長期的な改善を目指します。

患者さんが長く悩んできた痛みに向き合い、効果的な治療を提供できるよう、常に最善を尽くし、希望を見出していただけるよう努めています。

超音波を活用し、安全かつ正確なブロック注射が可能。新しい治療にも積極的に

河手 眞理子 院長

来院される患者さんの相談内容としては、腰痛や坐骨神経痛、肩こり、腕のしびれ、片頭痛などが多いです。また、皮膚科から帯状疱疹後の痛みが続く患者さんを紹介されたり、整形外科から腰椎ヘルニアの患者さんを紹介されたりすることも多いですね。

肋間神経ブロックや腕神経叢ブロック、三叉神経の末梢枝のブロックなどは、超音波装置を使います。神経や血管を視覚的に確認しながら注射ができるので、安全かつ正確に実施できるようになっています。とはいえ、患者さんの中には「注射が怖い」という方もいらっしゃいます。そうしたケースや、神経ブロックするにはリスクが高い患者さんには、低周波治療器や近赤外線治療器を用いた注射以外の治療を提案しています。また、神経ブロックではありませんが、トリガーポイント注射といって、痛みが誘発される部位を探し、ピンポイントで局所麻酔薬をうつこともいろいろな痛みに対して非常に有効な治療法です。
痛み治療ではありませんが、顔面けいれんや、肩こり、わき汗に対するボトックス治療も行っています。

学生時代はテニス部で、その後はスキーを長年続け、最近はゴルフに夢中になっています。そのせいか、最近、半月板損傷で膝が痛くなってしまいました。その治療をするためにPRP療法を改良した「リペアニーズ」を受けたのです。自分が治療を受けて効果を実感したので、患者さんにもその治療法を提供しています。膝が痛いために運動ができないとか、日常生活に支障が出ている方、手術は避けたいという方は、一度相談に来てください。
また、家族のがん治療のために始めた「6種免疫療法」も当院で受けることが可能です。

少しでも前向きな気持ちで過ごせるように、痛みとの向き合い方を伝える

慢性痛の治療においては、痛みをゼロにすることを目指すのではなく、痛みを軽減しながら日常生活を送れるようになることが治療の目標です。当院では、患者さんの前向きな考え方を引き出し、痛みとの向き合い方をお伝えすることも大切にしています。例えば、痛みが半減した場合に、「まだ痛みが半分も残っている」ではなく、「痛みが半分取れた」とポジティブに捉えるほうが、痛みの感じ方が変わります。気持ちと痛みには強い関連があり、気分が沈んだり、痛みをネガティブにとらえていると痛みを強く感じやすくなります。このため、患者さんには「痛いから動けない」ではなく「痛いけど動ける」という気持ちを持つよう促し、治療で痛みを軽減しながら積極的に活動することをお勧めしています。
また、当院では、長年の勉強と私自身の経験を基に、漢方治療も行っています。効果が期待できる場合に適切にご提案しています。

これから受診される患者さんへ

当院では、患者さんの声にしっかり耳を傾けることを診療の基本としています。MRIなどで痛みの原因が明確に分かる場合は治療を進めやすいのですが、そうでない場合も多々あります。その際、患者さんの生活背景やご家族との関係、診察中のお話の中に、痛みの手がかりが隠れていることがあります。そのため、痛みの原因がはっきりしない場合は、お話を丁寧に伺うようにしています。

以前、どこで見てもらっても治らないという原因不明の頭痛に悩まれた患者さんが、「頭痛はもちろん困るんだけど、先生の顔がぼやけ見えるんだよね。文字も見えにくくて本が読めないのが一番困るんだよ」と雑談の中で話されたことがありました。この一言をきっかけに、別の疾患を疑い、膠原病内科に救急で送ったことがありました。この方は幸い、迅速な診断と処置により失明を免れました。こうした経験から、患者さんの言葉の中に治療のヒントがあると強く感じるようになったのです。

なかなか取れない痛みも諦めず、改善の可能性を探るお手伝いをしたいと考えています。長年痛みにお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。ペインクリニックは最後の砦ではありません。痛みが出て早期なら、治りも早くなります。少しでも患者さんの日常生活を楽にするため、精一杯寄り添ってまいります。

※上記記事は2025年3月に取材したものです。時間の経過による変化があることをご了承ください。

河手 眞理子 院長 MEMO

麻酔科専門医 /ペインクリニック専門医

  • 出身地:「長崎で生まれ、東京で育ちました」
  • 出身大学:群馬大学医学部
  • 趣味・特技:ゴルフ、スキー
  • 好きなアーティスト:キース・ジャレット
  • 好きな場所・観光地:軽井沢・鎌倉
  • 好きな言葉:「ポジティブシンキング」

河手 眞理子 院長から聞いた
『片頭痛』

片頭痛には専門的な治療が不可欠

片頭痛は、はっきりとした原因はわかっていませんが、脳の血管周囲にある三叉神経の炎症が原因であるという説が有力です。三叉神経末端から炎症物質が放出されて血管に影響を及ぼし痛みを引き起こすというものです。血管が収縮・拡張する際に拍動性の痛みが生じます。市販薬でカバーしている方もいらっしゃると思うのですが、片頭痛は市販薬の場合、効きが悪くなって頭痛薬の服用量が多くなってしまい、その結果、薬物使用過多による頭痛に変わってしまい、難治性になることがあります。また、片頭痛の多くは首や肩の痛みを伴うため、緊張型頭痛と間違われることもありますが、日常生活への支障のあるなしが診断の基準となります。片頭痛には専門的な治療が必要です。

治療法としては、片頭痛専用の頭痛薬や予防薬のほか、星状神経節ブロック療法やトリガーポイント注射が効果的です。これらの治療を繰り返すことで頭痛の頻度や強さを軽減し、薬に頼らず日常生活を送れる状態を目指します。

自分でできる予防法としては、頭痛のきっかけとなることを避けることです。例えば、ストレスや睡眠不足を避けることや、肩こりしないようにすることなど。片頭痛を誘発する食べ物がある人は、それを避けることも大切です。ワインやチーズなどが知られています。パソコンなどを使う仕事をされている場合は、仕事の合間のストレッチや、週2回程度の運動をするのもよいでしょう。筋肉がほぐれ、気分転換が図れます。意識してリラックスすることが大切です。ただし、片頭痛の治療には専門的な診療が不可欠です。長く片頭痛に悩んでいる方は、ぜひ専門医に相談してみてください。

グラフで見る『河手 眞理子 院長』のタイプ

穏やかでやさしく話しやすい先生

穏やかでやさしく
話しやすい
エネルギッシュで
明るく話しやすい

先生を取材したスタッフまたはライターの回答より

穏やかでやさしく話しやすい先生
穏やかでやさしく
話しやすい
エネルギッシュで
明るく話しやすい

先生を取材したスタッフまたはライターの回答より

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