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下山 直人 在宅事業部長

NAOHITO SHIMOYAMA

地域のみなさんが最後まで笑顔で過ごせるように。私たちがお手伝いさせていただきます

千葉大学医学部卒業。元国立がん研究センター手術・緩和医療部長、元東京慈恵会医科大学大学院緩和医療教授、元米国MSKがんセンター客員研究員。2024年、『石川島記念病院』在宅事業部長に就任(東京メトロ有楽町線・大江戸線「月島駅」駅6番出口より徒歩3分)。緩和ケア認定医/ペインクリニック専門医/麻酔科専門医。

下山 直人 在宅事業部長

下山 直人 在宅事業部長

石川島記念病院(訪問診療)

中央区/佃/月島駅

  • ●訪問診療
  • ●内科
  • ●整形外科
  • ●脳神経外科
  • ●皮膚科
  • ●内視鏡内科

病院主体の在宅診療

下山 直人 在宅事業部長

『石川島記念病院』は1931年(昭和6年)に石川島造船所健康保険組合病院として開院しました。2012年に現在の名称へと変わり、2014年に現在地へと移転。2024年10月より中央区の地域包括ケア病棟に転換して、地域の皆さまの心豊かな人生を支援しています。
そして2024年10月、在宅事業部がスタートしました。医師である私をはじめ、訪問看護師、ソーシャルワーカー、訪問理学療法士がチームとして通院が難しい患者さんを医療の面からサポートさせていただいています。

従来の訪問診療クリニックでは成し得なかったことが可能に

下山 直人 在宅事業部長

一般に訪問診療主体のクリニックにはCTやMRIなどの検査機器を持っていませんので、必要が生じた時には設備を持っている施設を患者さんに受診いただくことになります。同様に入院設備もありませんので、様々な原因で入院が必要になった場合も他施設へとお願いすることになります。逆に病院から患者さんを受け入れる場合も同様の問題が生じます。私は国立がん研究センターの出身ですが、病院から患者さんをお家に帰す際は、輸血が可能か否か、腹水の処置ができるかどうか、などをチェックされることもあります。これらは従来の訪問診療主体のクリニックでは、すぐに「Yes」と言えないこともありました。
当院の場合、輸血はもちろんのこと、点滴や入院もおこなえることになります。看取りは可能だけども、それまでの間に起こり得る、肺炎や膀胱炎などへの対応に限界を感じることもあるのが従来の訪問診療クリニックでした。その部分も含め、様々な要望にお応えできる訪問診療として、当院の在宅事業部がスタートしたのです。

あらゆるがんの患者さんを最後まで見守っていく

下山 直人 在宅事業部長

私の専門から先に申し上げれば、がんの末期の患者さんが訪問診療の大きな対象となります。住み慣れた家で最期の時を迎えたい。そのご要望に医師、看護師、スタッフのみんながチームとなって支えていくのです。
しかし残念ながら、すべての人がお家で亡くなることが可能というわけではありません。例えば、独居の方、あるいは老々介護のご家庭ですと、いずれ頑張れなくなるというのが実情です。がんの末期の方の場合、そこで緩和ケア病棟という選択肢があがってきます。ただ、緩和ケア病棟はその数が限られている上、抗がん剤の治療中の人は受け入れることができないなど、ハードルが高い面もあります。そうした方々の受け皿になれるのも当院の大きな特徴でしょう。様々な選択肢を設け、柔軟に対応できることが当院の大きな特徴です。

在宅診療の理想形となるべく

末期のがん患者さんは全体の1割ほどで、残る多くの方に求められるのが、いわゆる健康管理ということになります。足がお悪い方、お年を召して通院が難しい方の元へ診療に伺い、お薬の処方も含め、健康の管理をしていきます。中には容体が落ち着いている方もおられれば、変わっていく方もいらっしゃいます。先に挙げた肺炎や膀胱炎になった場合も抗生剤の飲み薬で治るものであればご自宅でも治療は可能ですが、重篤な状態で点滴が必要な場合は短期間の入院が必要となりますので、その判断も重要な役割となります。
がんで亡くなる方の看取りについてお話ししましたが、そのほかの病気、例えば慢性呼吸不全や心不全の末期の方の最後を見守ることも多々あります。ただ、上述しましたように緩和ケア病棟はがん、あるいはエイズの方しか入ることができません。ご自宅での看取りも難しい場合、その方達の受け皿がないことが今、大きな問題になっていますが、私たちはそうした方々も受け入れていこうと考えています。
手術等、高度医療を中心とするこれまでの大きな病院とは違う役割の病院、という位置付けになるでしょうか。これまで「こうできたらいいな」と考えていたものが実現したのが私たちの在宅事業部なのです。

これから受診される患者さんへ

できるかぎり患者さんご本人とそのご家族の希望を実現できるよう、地域に溶け込み、誠心誠意サポートさせていただきます。優しさと思いやりを持って接し、ご家族を含め苦しんでいる方がいないよう、みんなが笑顔で過ごせるようお手伝いをさせていただきます。

※上記記事は2024年9月に取材したものです。時間の経過による変化があることをご了承ください。

下山 直人 在宅事業部長 MEMO

  • 出身地:東京都世田谷区
  • 出身大学:千葉大学医学部
  • 趣味:ゴルフ、海釣り、卓球
  • 好きなアーティスト:ビリー・ジョエル
  • 好きな観光地:兼六園(石川県金沢市)
  • 座右の銘:「決して諦めない」

下山 直人 在宅事業部長から聞いた
『膵臓がん[膵がん]』

麻薬性の痛み止めにつきまとう誤解も解いていきたい

すい臓がんは発見時にはすでに治療のできない状態であることが多い疾患です。ゆえに、最も求められるのは、痛みを和らげる治療ということになります。
多くのすい臓がんは、お腹の痛みと背中の痛みが同時に起こります。その痛みも弱い時期から中等度の痛み、強い痛みへと徐々に推移していくのです。痛みが弱い時期には消炎鎮痛剤が用いられます。その痛みが中等度から強いものになっていくと消炎鎮痛剤では治らなくなっていき、またすい臓がんの場合、経口ではお薬を吸収できなくなっていきますので、注射による麻薬性の痛み止めへと移行していくのです。
麻薬性の痛み止めに関しては、残念ながら未だ多くの方が誤解されているように思われます。「使い続けていると効かなくなる」「中毒になってしまう」というイメージですね。しかし、専門家が使用していれば、麻薬性の痛み止めで中毒になることはありませんし、効かなくなるということもなく、臓器が障害されることもありません。むしろそれで躊躇していると、患者さんを痛みで苦しめることになってしまうのです。
痛みを和らげるもう1つの方法が神経ブロック療法です。腹腔神経叢ブロックと言いますが、神経を遮断させることにより、痛みが脳に伝わらなくするものです。痛み止めが経口できる間は経口で、それが難しくなれば注射で、その間、必要に応じて神経ブロックを。すい臓がんの痛みを和らげる治療はそうした内容になります。

グラフで見る『下山 直人 在宅事業部長』のタイプ

どちらかというと
穏やかで明るく話しやすい先生

穏やかでやさしく
話しやすい
エネルギッシュで
明るく話しやすい

先生を取材したスタッフまたはライターの回答より

どちらかというと
穏やかで明るく話しやすい先生
穏やかでやさしく
話しやすい
エネルギッシュで
明るく話しやすい

先生を取材したスタッフまたはライターの回答より

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