ユアクリニックお茶の水

國廣 崇 医師への独自インタビュー

「看取る」ことで、自分自身が救われていることに気づいた。

子どもの頃から、将来なりたい職業がいろいろあったんです。医師もそうですが、教師、コックさん、お花屋さん、また武士が好きだったので歴史に関わる仕事など。その中で考えたときに、人と関わる仕事がしたいという思いが強かったことから最終的に医師を目指すようになりました。私は誰かと話をするのが好きなので、話すことで安心してもらえるような医師になりたいと思っていました。昭和大学医学部を卒業した後、東京都済生会中央病院に約15年間勤務しました。私は循環器が専門ですが、その頃、もっと臨床の場を広げたいと考えるようになり、在宅での終末期医療に1年間携わりました。ご家族の皆さんが、大切な人を自宅で看取るとき医師として何ができるのかを考えるうちに、患者さんを看取ることで私自身が救われていることに気づかされました。こちらが生きる力をもらったと言いましょうか。患者さんが亡くなったあと、ご家族の方とお線香を上げさせていただきながら、その人の人生に関わることができたのかなと感じることができました。

よりよい医療を実現できる場所をつくりたい。

在宅医療に携わっていた時、昭和大学で緩和ケアの勉強会に参加していました。そこで出会ったのが当院の杉原桂院長です。よりよい医療を考えたときに、高い技術はもちろんのこと、患者さんとのコミュニケーションや信頼が基盤になければならないという考えをお互い持っていましたので、それを実現できる場所をつくろうじゃないかということで、開院に至りました。院内は入り口から診察室に続くまで過去、現在、未来と時間が流れていくようなイメージになっているんですよ。ドアや診察室の表札、ライトなどはレトロな雰囲気でリラックスしてもらえるように、壁には思わず笑顔になるような写真を飾りました。病院という場所が、患者さんにとって敷居の高いものにならないように、気軽に何でも相談してもらえるようなクリニックでありたいと思っています。

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