岩本 耕太郎 院長
KOTARO IWAMOTO
主役は患者さん。患者さんに教えてもらいながら、持てる力のすべてを提供していく。
山形大学卒業。市中総合病院勤務を経て、米留学。帰国後、『帝国クリニック』を継承(JR「有楽町駅」より徒歩5分。東京メトロ「日比谷駅」より徒歩3分。東京メトロ「銀座駅」からも徒歩3分)。
岩本 耕太郎 院長
帝国クリニック
千代田区/内幸町/日比谷駅
- ●内科
さまざまな経験を経てきたことが、今の私を助けてくれる
大学卒業後は、今のJCHO東京新宿メディカルセンター(旧:東京厚生年金病院)で初期研修を受け、その後は鴨川にある亀田総合病院に勤務し、アメリカ留学を経て、1975年に父の後を受けて『帝国クリニック』を引き継ぎました
アメリカでは、遺伝子工学を専門としていました。内科医である私が遺伝子工学と聞き、疑問に思う方もいらっしゃるかもしれませんね。しかし、経験を積むということでは、将来まったく関係ないように思えることのほうがプラスになるというのが、私の考えなのです。
父の時代の内科は、経験主義と言えるものでした。経験則として対応をするものの、その理由については正直なところ、あまりわかってなかったというのが実情だと思われます。さまざまな分野を経験し、学ぶことは、治療を理論的に肉付けするものとなると実感しています。ことに遺伝子治療は、今後、実現の可能性が高い分野です。その際、理論的な下地があることが、大きな意味を持つことになるとも思っています。
頼りになる親戚のお医者さんを目指して
なにしろこういった場所にあるものですから、内科だけではなく、外科や小児科を始め、あらゆる病気に対応していくことが求められます。その際に大事なのが、私が診ていて大丈夫なのか、それとも大きな病院へと紹介することが適切なのかといった区分になります。当時としては異例なことでしたが、私は研修医時代、外科や放射線科、麻酔科を廻った経験があります。留学先で遺伝子の研究に携わったことも含め、様々な経験が、病気を適切に区分けしていく判断に役立っているように思うのです。
患者さんは、近隣にお勤めのサラリーマンの方に加え、ホテルにお泊まりの方もおられます。その中には、父の代から40数年、この場所に通ってきてくださる患者さんもいらっしゃるのです。その方々にとっては、何かあった時の拠り所としての価値を求められいるように思います。調子がおかしいことは自覚していても、何科に行くべきなのか、迷うことがありますよね。あるいは、セカンドオピニオンを提供したり、こちらで設定することもあります。言わば、医療の窓口としての存在。それは開業医にとって非常に重要な役回りと言えるでしょう。長い方にとっては、私は親戚のひとりだけども、医者、という感覚かもしれませんね。
言葉を大切にし、患者さんありきの医療を
ここも医療を提供する場所であることから、患者さんはかしこまって来られるケースがほとんどかもしれません。ですから、その敷居を下げてあげることは、常日頃心掛けていることになります。そのためには、こちらが最初に胸を開くことが大切ですね。私が先に胸襟を開かなければ、患者さんが心を開いてくれるはずもありません。まずは私という人間を知っていただき、話しやすいムードを作ることが大切だと考えています。
今の若い先生方を見ていますと、とかく、正論を口にされるような気がします。正しいことを伝えることは大切ですけども、人間関係ができてない状態でそれを話しても、返って逆効果になる場合があるのです。それはそうですよね、初対面に近い人間に、「生活がなってない」と言われて、腹が立たない人はいないでしょう。「無くて七癖」とも申します。なかなか直らないから癖なのであって、それを直すには、相当なパワーと時間がいることを我々の側は自覚すべきなのです。
私は医療人として、“言葉”を大切にしています。言葉は、使い方によって薬にもなれば、毒になる可能性も秘めているのです。言葉に宿る想いを大切にすること。それが、私が診療する上で最も大切にしていることです。
睡眠と夢と脳の関係について
最近は、精神的な部分のお悩みが増えてきたように感じています。私は産業医でもあるのですが、そこで面談をおこなう際、1番大事にしているのが、その方がよく眠れているかどうか、ということです。眠りの長さではなく、深さ、ということですね。
人は身体は寝ているつもりでも、脳が起きている場合があります。それはどこに表れてくるかというと、翌朝起きた時の疲れの残り方です。しっかり寝たはずなのに、疲れがとれない。それは、脳の疲れがとれていないということなのです。1つの目安として、夢の見方でそれを判別することが可能です。思い返してみてください。若い頃は、奇想天外な夢を見ていたのではないでしょうか。それが日中のオフィスの情景がゆらゆらしているような夢であれば、脳はリセットされていないと見たほうが良いかと思われます。
脳も臓器の1つです。肝臓やその他の臓器と同じく、酷使していれば当然、パフォーマンスは落ちてきます。その状態で無理を重ね、むち打つ必要はどこにもないのです。クリニックでは、脳の使いすぎで疲れている人に対して、必要に応じて安定剤を処方しています。1ヶ月もすれば、すっかり回復され、お薬は必要なくなります。
睡眠を深く取り、脳を休めることをお考えください。これからの時代、とくにその意識が大事になってくると思われます。
これから受診される患者さんへ
医学では、昨日まで正しかったことが今日にはくつがえるといったことが往々にしてあります。その意味では、自分の治療が常に正しいと考えていてはだめなのです。目の前の患者さんを治すことに集中し、患者さんから学ぶ姿勢が大切だと私は考えています。
みなさんには、徹底的にわがままになることをお薦めします。そのご要望に対し、どう応えていくかが問われるのが私達の仕事なわけですから、遠慮しないでいただきたいのです。医療の主役は、あくまで患者さんであり、私達が日の目を見る必要はありません。私はこうしたい、ああしたいといった希望を余すところなくお伝えいただければと思います。
※上記記事は2017年2月に取材したものです。
時間の経過による変化があることをご了承ください。
岩本 耕太郎 院長 MEMO
総合内科専門医
- 出身地:東京都
- 趣味・特技:サーフィン、クラシックカー
- 好きな本:龍の医
- 好きな映画:大脱走
- 座右の銘・好きな言葉:無理しない、夢をあきらめない
- 好きな音楽・好きなアーティスト:スティーリー・ダン
- 好きな場所・好きな観光地:鴨川
グラフで見る『岩本 耕太郎 院長』のタイプ
どちらかというと 穏やかで明るく話しやすい先生 |
穏やかでやさしく 話しやすい |
エネルギッシュで 明るく話しやすい |
先生を取材したスタッフまたはライターの回答より
どちらかというと 穏やかで明るく話しやすい先生 |
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穏やかでやさしく 話しやすい |
エネルギッシュで 明るく話しやすい |
先生を取材したスタッフまたはライターの回答より
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