寺田 俊明 理事長
TOSHIAKI TERADA
大腸肛門科の専門病院であるプライドを胸に、地域の方々に少しでも恩返しを
東京医科大学卒業後、三井記念病院外科研修医を経て、亀田総合病院消化器科にて内視鏡をはじめ多種にわたる検査を習得。その後、 大腸・肛門病の専門病院である東葛辻仲病院にて肛門疾患の手術全般を学び、寺田病院の常勤医(副院長・胃・大腸肛門病センター長)として赴任。2013年より現職(日暮里舎人ライナー「扇大橋駅」より徒歩1分)。
寺田 俊明 理事長
寺田病院
足立区/扇/扇大橋駅
- ●胃腸内科
- ●内視鏡内科
- ●消化器内科
- ●消化器外科
- ●胃腸外科
- ●肛門科
- ●泌尿器科
- ●外科
- ●婦人科
- ●整形外科
- ●内科
- ●循環器内科
- ●呼吸器内科
- ●血液内科
父から受け継いだ病院をより良いものにしていくために励んだ日々
当院の始まりは、父が昭和47年(1972年)に興した夜間診療所『寺田医院』にさかのぼります。『寺田医院』は1980年に父の専門であった外科手術も出来る『寺田病院』に生まれ変わりましたが、その12年後、父の急逝を受け、当時副院長であった内科医の澤井廣量氏(現名誉院長)が院長となり、療養型病院として引き継がれました。それが、私が医学部の4年生だった時のことです。
父とは、1度も酒を酌み交わしたことがないままでした。同じ医師を志したものとして、いろいろなことを聞いてみたかったというのはあります。父の他界を受け、それからは医師としての修練を積むとともに、「いかにして病院を維持・発展させていくか」ということが、私の命題となりました。
大学を卒業した私は、三井記念病院の外科に研修医として入職しました。今ではあり得ないことかもしれませんが(苦笑)、当時は家にも帰らず、気がつくと季節が変わっていたというほど、時間を惜しんで修行に励んだものです。
次なる修業先として鴨川の亀田総合病院を選んだのは、大腸内視鏡の手技を学ぶためでした。当時はまだ大腸内視鏡の技術は確立されておらず、検査を受ける患者さん達がとても苦しまれるのを心苦しく思っていたのです。そしてまた、苦痛なく検査が出来るようになれば、病院に戻る際、大きなお土産になるのではないかという思いもありました。
その“苦痛を伴わない入れ方”を学ぶ中で気づいたのが、痔を持っている方が非常に多いということでした。さらなる修行の場所を東葛辻中病院に求めたのは、それが念頭にあったからです。辻中病院は大腸肛門科の専門病院として、全国に名を轟かせていました。ここで働き、取り組んできたことが、今の『寺田病院』の原型となったのです。
“苦痛を伴わない”内視鏡検査
現在、「内視鏡」は胃・大腸を合わせて年間1万3千件を越える数をおこなっています。私が病院に戻った当初は、胃の内視鏡検査は数十例、大腸にいたっては年に数例を数えるのみでした。それが少しずつ増えていったのは、一生懸命に取り組んでいる姿勢が患者さんに伝わったというのが1つ。そしてなにより、「痛くないように内視鏡を入れてくれる」という口コミが広まっていったからだと思っています。
大腸の内視鏡で痛みがないようにするには、扱う人間の技量に因るところが大です。「寺田病院は麻酔を使うからラクだ」と誤解されている方も多いのですが、そうではありません。胃カメラは偶発症が起こりにくく、麻酔を使っても問題はまずありませんが、大腸はそうはいかないんですね。腸はお腹の中でグルグルまとまっていて、人により入れやすさ、入れにくさは変わります。さらには、手術をして腸が癒着している部分もあります。それを眠っている間にやろうとすると、反応が見れませんから、腸を破いてしまうリスクが生じます。苦痛なく入れようと思えば、それはもう数多い経験によるしかないのです。
当院ではこの「内視鏡」に加え、毎月80件を越える手術がある「肛門科」、「鼠径ヘルニア手術」「下肢静脈瘤手術」を柱として診療をおこなっています。
大腸肛門科の専門病院としての矜持
『寺田病院』は大腸肛門科の専門病院です。中であえてどちらがメインか?と問われれば、それは肛門科ということになります。と言いますのも、肛門科を診ていれば、大腸もそれに付随してくるからなのです。そもそも、お尻が悪くなる原因をたどれば、便秘や下痢ということになります。さらに、出血がある場合、それが痔から出血してる場合もあれば、場合によっては直腸の癌から出血していることもあり得ます。ですから、肛門科を診るにあたって、大腸の内視鏡を切り離すことは出来ないということになるのです。
ここで1つ問題となるのが、お腹が痛い場合、それは消化器にだけに原因を求めるわけにはいかないということでした。たとえば、ご婦人なら子宮筋腫や卵巣がんの可能性も考えなければなりませんし、男性であれば前立腺がんが隠されているかもしれません。2013年に病院を現在の場所に移転した際、婦人科や泌尿器科を設けたのは、それらの疾患を診ていく必要に駆られてのことでした。
私たちは自らのことを時に「下半身外科」と呼ぶことがあります。鼠径ヘルニアを含めて、下半身のことはすべて診るということですね。患者さんはわざわざこちらに足を運んでくださってるわけですから、出来ることなら完結して差し上げたいと思うのです。必要に応じてやることが増え、病院もまた拡張していったわけですが、その本質は、患者さんのために出来ることを考え結果でした。
次の時代の医療を作っていくことにも貢献していきたい
“次”ということでは、私はこの扇という街を医療タウンにしたいという希望を持っています。足立区には、いわゆる総合病院が存在しません。当院も含め、小規模の病院はいくつかありますが、あらゆる科を網羅した大規模の病院は存在せず、現状では、このエリアにお住まいの方にご不便をかけることになります。それを打開すべく、近い将来、近隣にない科を標榜するクリニックをこの病院の周辺に誘致できたらと考えています。
多くの外科出身の先生は、開業と同時に手術という手段をとれなくなります。しかし、せっかく培った技術を使わないというのはもったない話ですよね。その先生方に当院が手術室や病棟を提供することにより、患者さんに利益を得てもらいたいというのがこの話の趣旨になります。
このエリアですべて完結できるとなれば、それは総合病院があるのと同じことになります。街全体を医療の面から向上させ、より良くしていく。そこに少しでも当院が寄与ていければと思っています。
これから受診される患者さんへ
この十数年で病院を作り、サテライトのクリニックも設けました。それをやってこれたのは、言うまでもなく、地域の方々にかわいがっていただいた結果です。お世話になった地域に少しでも恩返しが出来ればという想いが、先程申し上げた、この扇を医療タウンにするという私の夢につながっています。
もちろん、大きな話ですから、簡単にいくとは思っていません。しかし、夢というものは人に託すことが出来るものです。高い理想を掲げ、夢を力とし、この街により貢献出来る形を残していけたらと思っています。
※上記記事は2017年10月に取材したものです。
時間の経過による変化があることをご了承ください。
寺田 俊明 理事長 MEMO
外科専門医 /大腸肛門病専門医
- 出身地:東京都
- 趣味:相撲観戦、ゴルフ
- 好きな作家:百田尚樹
- 好きな映画:時代劇
- 好きな言葉:「原点回帰」「継住開来」「一期一会」
- 好きな音楽:J-POP
- 好きな場所:両国国技館
グラフで見る『寺田 俊明 理事長』のタイプ
エネルギッシュで明るく話しやすい先生 |
穏やかでやさしく 話しやすい |
エネルギッシュで 明るく話しやすい |
先生を取材したスタッフまたはライターの回答より
エネルギッシュで明るく話しやすい先生 | ||||
穏やかでやさしく 話しやすい |
エネルギッシュで 明るく話しやすい |
先生を取材したスタッフまたはライターの回答より
CLINIC INFORMATION
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