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松永 仁 理事長

HITOSHI MATSUNAGA

地域の患者さんの「かかりつけ病院」として、これまでも、そしてこれからも。

東京大学医学部卒業。東京大学医学部胸部外科に入局。2005年、初代院長である義父林周一がこの地に開設した『医療法人社団仁圭会 林外科病院』院長に就任 (JR中央・総武線「千駄ヶ谷駅」より徒歩7分、都営地下鉄大江戸線「国立競技場駅」より徒歩5分、東京メトロ丸の内線「四谷三丁目駅」より徒歩15分)。

松永 仁 理事長

松永 仁 理事長

林外科病院

新宿区/大京町/千駄ケ谷駅

  • ●外科
  • ●整形外科
  • ●心臓血管外科
  • ●泌尿器科
  • ●内科
  • ●脳神経内科
  • ●リハビリテーション科
  • ●呼吸器内科
  • ●胃腸内科
  • ●消化器外科
  • ●肛門科
  • ●乳腺外科
  • ●内視鏡内科

1951年に開設された地域のかかりつけ病院

松永 仁 理事長

大学進学を前にしていろいろと考えたのです。あれが向いてるだろうか、これはどうだろうか。医師であった父に相談したところ、「営業は向いてない。法律も合わないんじゃないか」とけんもほろろの回答で……確かに法律は自分でも合わないように思いましたけども(苦笑)。そこで最後に残った医学部に進むことを決めたのです。
東京大学卒業後、同大学の胸部外科に籍を置きました。当時、東大の胸部外科は肺と心臓に分かれていたのですけども、そのうちの心臓を選んだという形です。研修医時代に重い心臓病で苦しむ患者さんをたくさん診てきて、「なんとかしてあげられないか」という思いを抱いたことが動機となりました。今思えば、何を思い上がってるというところですが、それだけ純粋にやりたいと思っていたのでしょうね。最終的には一人前の心臓外科医として冠動脈バイパスや弁膜症をこなすようになりました。

『医療法人社団仁圭会 林外科病院』は昭和26年(1951年)に私の義理の父である林周一が「前田外科分院」としてこの地に開設した病院です。義父は同時期に順天堂大学で教授も務めていたのですが、退官し、こちらで診療に専念することを機会に、今の『林外科病院』と改称しました。私は義父の後を継ぐため、1993年に当院へと戻り、現在にいたるということになります。

時代の流れとともに、必要とされる医療の提供を目指して

松永 仁 理事長

義父の林は、日本初の全身麻酔の機械の開発をした人です。その全身麻酔が実際に使えることを確かめて東大を始め全国に広めました。本院にも導入し、開設当初はここで肺結核や胃がん、大腸がん等の外科手術をおこなっていました。しかし、時代は少しずつ流れていきます。いまや開腹手術は稀なものとなり、それに代わり内視鏡や腹腔鏡による手術が一般的になってきました。また高齢化と生活の変化、独居の増加に伴い、当院で現在最も多い手術は整形外科に関するものになっています。
ご高齢の方が転んで動けなくなったケースでは、大腿骨の骨折が疑われることが多いのですが、こうした外傷による骨折を主に扱うことになります。大学病院等のより規模の大きな病院では、“予定手術”で枠が埋まってしまい、外傷を受け入れることが出来ないものですから、当院に送られてくることが多いのです。
またこちらの周辺には、神宮球場や東京都体育館などがあります。そこで草野球やバレーボールの試合中に骨折してしまい、こちらに運ばれてくることが多いという環境面の状況もあります。診断をおこない、患者さんが通いやすい病院に送ることもありますが、手術からリハビリまで一貫した治療をおこなうことを考えますと、当院ですべてをお引き受けすることもまた多いという状況です。

リハビリテーションの重要性とそのニーズ

松永 仁 理事長

『林外科病院』では、2010年にリハビリテーション科を設け、理学療法士が常駐しています。元通りの生活を取り戻すには、手術はもちろん、リハビリというものが大切です。ご高齢の方が骨折をしてしまい、それが元で寝たきりの生活になることも多いのですが、最適なリハビリをおこなうことで、おおよそ8割から9割の方が元通りの生活に戻られています。
新宿区は、独居のご高齢の方が多い地域です。周辺のサポートが限定される以上、どうしても元の生活を取り戻す必要がありますし、その点でもリハビリが重要になってくるわけです。ところが、規模の大きな病院では、入院日数というものに縛りがあり、手術は出来たとしてもリハビリまでまかなえないというケースが実に多いのです。その側面でも、当院における整形外科が重要になってきているということになります。

先入観を持ち過ぎず、全体を診ることが大切

外来診療では、一般外科をはじめとし、整形外科・消化器科・内科・泌尿器科・神経内科・呼吸器内科等の診察をおこなっています。私が診察で常に心掛けているのは、患者さんの訴えにしっかり耳を傾けた上で、全体を診ていくということです。たとえば、手が痛いと整形外科にいらした患者さんが、調べてみると感染性の心内膜炎だったということがありました。心臓の弁に菌が入り込み、それが手や足に“飛ぶ”ことで、部分部分に痛みが生じたのです。あるいは、風邪を引いたからお薬が欲しいという方の胸の写真を撮ってみますと、心不全だったこともあります。心臓が弱って咳が出る、いわゆる心臓喘息といった状況ですね。そのようなケースを目にしてきますと、薬をただ処方して終わりというわけにはまいりません。患者さんの訴えに耳を傾けることは大切ですが、そこに影響され過ぎてしまうと、重大な病気を見逃すことにもつながっていきます。隠された病気を見つけること。それが、私たちに求められることなのです。

これから受診される患者さんへ

この春(2017年)より北陸の地で勉強していた息子が帰ってきました。私も年を重ねていますから、そろそろ世代交代というものを考えなければいけない時期であり、今後どのような病院にしていくかを皆と考えている最中にあります。
私どものような中小の病院は、段々と淘汰されていっている世の流れがあります。しかし、お話ししたリハビリの状況などを考えますと、紙の上で簡単に決められるわけにはいかないという自負を持っております。また、周辺には在宅医療に従事する多くの先生方がいらっしゃいますが、そちらの患者さんのもしもの引き受け先としても、私どもの病院に存在価値があるとも思っています。地域の皆さんのかかりつけ病院として、末永くご愛顧ください。

※上記記事は2017年6月に取材したものです。
時間の経過による変化があることをご了承ください。

松永 仁 理事長 MEMO

  • 出身地:東京都
  • 趣味・特技:ゴルフ・読書
  • 好きな本:時代小説
  • 好きな映画:スターウォーズ
  • 座右の銘・好きな言葉:「不可能」なんてありえない:ムハマド・アリ
  • 好きな音楽・好きなアーティスト:ジャズからクラシックまで、全般的に好きです
  • 好きな場所・好きな観光地:所属するゴルフコース

グラフで見る『松永 仁 理事長』のタイプ

穏やかでやさしく話しやすい先生

穏やかでやさしく
話しやすい
エネルギッシュで
明るく話しやすい

先生を取材したスタッフまたはライターの回答より

穏やかでやさしく話しやすい先生
穏やかでやさしく
話しやすい
エネルギッシュで
明るく話しやすい

先生を取材したスタッフまたはライターの回答より

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