瀬戸 博美 医師
HIROMI SETO
患者さんやご家族に寄り添う訪問診療専門クリニック。24時間体制で安心の暮らしをサポート
日本大学医学部卒業。循環器内科にて研鑽し、透析療法にも従事した。2000年より『八木クリニック』の一員となり、現在は院長として日々の診療にあたっている。

瀬戸 博美 医師
八木クリニック
港区/南青山/表参道駅
- ●訪問診療
- ●内科
- ●皮膚科
- ●精神科
大学病院、透析クリニックを経て、訪問診療に携わって20年以上

『八木クリニック』は私の先輩にあたる八木洋先生が開設した、訪問診療を専門にするクリニックです。私は2000年の立ち上げ時から診療を手伝うようになり、これまで20年以上にわたって訪問診療に従事してまいりました。
私はノーベル平和賞を受賞したシュバイツァー博士の伝記を読んで医師を目指すようになり、日本大学医学部に学んで医師になりました。大学卒業後は心臓や血管の病気を専門にする循環器内科医として経験を積み、また腎臓の病気に関連して透析療法に携わるようになりました。透析療法は1回4時間の血液透析を週に3回行うことが一般的です。透析療法を自宅でできれば、患者さんのご負担を軽減できるのではないか……、そう考えたことが訪問診療に足を踏み入れる最初のきっかけでした。八木先生にお声がけいただいた当時は透析クリニックに勤務しておりましたので、訪問診療に関わることによって在宅透析の可能性が広がるのではないかと思ったのです。
患者さんやご家族に寄り添い、安心の暮らしをサポート

訪問診療では基本的に月に2回、医師や看護師などが患者さんのもとを訪れて診療を行います。必要があればお薬を処方したり、注射をしたりすることもありますが、主な目的は患者さんの体調管理です。血圧やコレステロール値が高ければ適正値におさまるようコントロールしたり、体調面で不安を感じていることに耳を傾けたり……といったイメージです。
現在、クリニック全体では50人から60人ほどの患者さんを担当しており、平均年齢は90歳前後になるでしょうか。100歳を過ぎてご自分で通院することが難しくなった患者さんがいらしたり、人生の最後の時間を過ごしている方がいらしたり。それぞれの患者さんの「今日」がよりよいものになるように、患者さんやご家族の暮らしを支えていくことが私たちの役割だと考えています。
治療はもとより「生活の質の維持」にこそ力を入れる

注射や点滴などによる治療は訪問診療でもできますが、残念ながら手術を行うことはできません。つまり積極的な治療介入を行うというよりも、患者さんの生活の質(QOL)をいかに維持するかが訪問診療の大きなテーマになると私は思っています。「昨日でもなく、明日でもなく、今日のことを考えましょう」……。これは私がよく皆さんにお話している言葉です。患者さんに今日一日を気分よく過ごしていただくこと、それが私たちに課せられた使命だと考えているからです。
たとえば今の医療では、がんに対して手術、放射線治療、化学療法(抗がん剤治療)という3つの選択肢があります。しかし患者さんが積極的な治療を望まないのであれば、その方のために何ができるのかを考えることが、私たち訪問診療医の役割です。治療をすることが患者さんのQOL低下につながるのなら、そのほかのアプローチによってQOLを維持できるように力を尽くす。そんなふうに患者さんやご家族のお気持ちに寄り添った対応が求められることが訪問診療の難しさであり、やりがいだと思っています。
医療の枠を超え、24時間体制で見守っていく
病院の診察室などではどうしても、医師が上、患者さんが下、といった構図になってしまいがちです。一方で、訪問診療では患者さんの生活の場に私たちがお邪魔することになりますから、時には医療者は畳や床に膝をついて、ベッドに横たわる患者さんを見上げるように診察します。即ち訪問診療では患者さんを診察させて戴くという体勢になり、患者さんやご家族が何でも気軽に訴えられ、少しでも心穏やかに、快適に過ごせるようにと考えながら日々の診療にあたっています。
訪問診療に伺うのは月に2回とはいえ、急な体調の変化などがあれば24時間体制で対応するのが基本です。そのため自宅にいるときも常に携帯電話を肌身離さず過ごしていますが、実際に患者さんのもとへ駆けつけることはめったにありません。もしも電話がかかってきたとしても、患者さんやご家族と少しお話するだけで問題が解決することがほとんどだからです。人は不安な気持ちになると症状の悪化がみられ、心が落ち着くと不思議と症状が治まったりするものです。患者さんの中には月に2回の訪問診療日を心待ちにしてくださっている方もおられて、私たちが伺うと、とびきりの笑顔を見せてくださる患者さんも少なくありません(笑)。
これから受診される患者さんへ
私は在宅医療に携わって20年以上になり、今では親子二代にわたって訪問しているご家庭もあります。20年前にお母さんを看取り、お母さんの最期について一緒に話し合った息子さんを看取り……。そうして改めて思うのは、在宅医療でもっとも重視すべきは「患者さんの生活の質の維持」だということです。私は「安寧:社会が穏やかで平和なこと」という言葉を好んで使うのですが、今後も患者さんやご家族が安寧に過ごせるようにしっかりと取り組んでまいります。何かお困りのこと、ご心配なことがありましたら遠慮なくご連絡ください。
※上記記事は2025年2月に取材したものです。時間の経過による変化があることをご了承ください。
瀬戸 博美 医師 MEMO
循環器専門医 /腎臓専門医
- 出身地:和歌山県
- 出身大学:日本大学医学部
- 趣味・特技:カラオケ
- 好きな映画:歴史物
- 好きな作家:司馬遼太郎
- 好きな観光地:カナダ、沖縄
瀬戸 博美 医師から聞いた
『不整脈』
自覚症状がないことも多い「不整脈」に気付くためには……?
不整脈による脳梗塞の発症を予防するためには、何も症状がなくても「脈をとってみる」ことをおすすめします。おかしいと感じることがあれば循環器内科を受診し、適切な診断・治療を受けていただくとよいでしょう。
グラフで見る『瀬戸 博美 医師』のタイプ
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穏やかで明るく話しやすい先生 | ![]() |
穏やかでやさしく 話しやすい |
エネルギッシュで 明るく話しやすい |
先生を取材したスタッフまたはライターの回答より
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穏やかでやさしく 話しやすい |
エネルギッシュで 明るく話しやすい |
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